この記事は、
せっかくの美しい街並みを台無しにする管理組合らについて書いています。
この記事の写真を見てわかるように、幕張ベイタウンは欧州の街並みのような景観をルールとして作った住宅都市であり、その美しい景観はたびたび映画、TVドラマ、雑誌(CGやNaviなどの自動車雑誌のみならず多くのジャンル)の撮影にも使われてきた。
しかし、一方で路上駐車にも悩まされてきた。
と言うのも、街をデザインした時点で、来街者が気軽に来られる街をデザインしようとした結果、道路をすべて路上駐車可としてしまったのである。このため、ベイタウン内のマンションは住戸と店舗に対して100%の車庫を確保している。
もちろんある程度の来街者用駐車場を確保しようとは考えたらしいが、欧州でよく見られるような公園の下の駐車場は埋め立て地の水位の高さから実現せず(メッセの地下駐車場は地下水に悩まされてきたし、ベイタウンのマンションも地下水の処理で苦労してきた)。
街開き後、青空駐車する住民が賃貸街区を中心に増え始めた(特に街の端にある賃貸高層街区は目立った)。
路上駐車可という事実がだんだん広まり、幕張新都心へ通勤する者がベイタウンで青空駐車の常習者となっていき、メッセのイベント参加者、マリンスタジアムの観戦者などが街の中に車を停めるようになった。おまけにRV・SUVブームで立体駐車場に入れられない車が増え、近隣に駐車場が確保できず路上に停めてしまったりもした(サイズも確かめず車を買うヒトは実は結構多いらしい)。
その結果、あらゆる道が路上駐車であふれてしまった。
路線バスが何度も切り返さないと十字路を曲がれなくなったり、路駐車両によって多くのブラインドが作られ子供の飛び出し事故が誘発されるなど危険が増し、また、本来の来街者が車を停める余地がない状態になってしまった。
当然、消防活動も困難な状態となり、特に高層街区では深刻な問題となっていった。
事態に頭を痛めた住民(自治会連合会交通委員会)による監視や追跡による現状把握とワイパーへの折り込み活動が行われた。
企業庁サイドでは公共用地を駐車場に転用するなどの対策が取られ、警察サイドではバスが走るアクセス路(アスファルト舗装の道路)の取り締まりを強化したが、路上駐車不可への反対が商店会を中心にある為、抜本的な解決策が取れず、管理組合としては景観を犠牲にしてでも安全の確保をする方向に舵を取らざるを得なかった。
根本的には街をデザインした際の理想論が現実と全くマッチングしなかったための問題である。
何も知らない外部の人間が中傷するようなことを言う例はいくらでもあるが、解決できる問題ならとっくに解決させている。
美しい景観を維持することで資産価値を維持している街なのだから、管理組合が喜んで資産価値を落とすようなことをするはずがないのはちょっと考えればわかることだ。
よい解決方法があるのであれば提案してほしい。実現性があれば採用するだろう(ただし大概のアイディアは既に提出されているし、可能なものは実行されている)。
追記:
外部の人間が撮影目的で来て、車を停められない、撮影ができないことから駐車禁止看板に腹を立てているなら、エゴに過ぎない。それを自ら景観を壊しているなどと中傷するのは単なるすり替え。
撮影目的で街に来て金を落としていくなら商店会は喜ぶかもしれないが、撮影で路駐されても住民にとっては迷惑なだけ。
でもまあ、路駐撮影するならせめて飲食店か何か利用してくれ。
Posted at 2025/09/23 09:54:01 | |
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都市開発 | 日記