今どきのラノベのタイトルみたいだが。
母の認知症が認識できるようになったのは、父の死後で、その時既に記憶力の低下が明確だった。
生前の父がそのことを既に言っていてお母さんをよろしく頼むといっていたが、その時には実感がなかった。
父の死後明確に記憶力が低下していることがわかり、物忘れ外来を勧めたが、頑として認めず、行こうとしなかった。
近所の病院は軽度認知症と分かっても何もしなかったので結局無駄でしかなかったが、それでも少しでも速く診断がつけば投薬で遅らせられる可能性があったのだ。
結局別の病院で検査を受けたがもう薬でどうこうする段階ではないと言われ、生活の改善等々での対応を進めることになったぐらいだった。
この病院は私の休みと会わないので結局通院できず別のクリニックに連れて行くことになった。
ここまでは先日の投稿の内容と重なる。
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母は訊いたことを3分保持できないので、医師に言われたことを全く覚えていなかった。
私がその内容を何度伝えてもメモをとるでもなく聞き流すだけで、やるべき事として言われたことを全くやろうとせず、ひたすら何もせず否認と逃避の毎日を送るだけだった。
そもそも4年前からずっと医師に言われたことと同じことを言ってきているが、一度としてまともに取り合ったことがなかった。
顔をそむけてやる気がしないとか、暑いとか、寒いとか、お尻が痛いとか言いわけをするだけ。
デイサービスから電話で翌日のお迎えの時間のお知らせがあるのだが、決してメモを取ろうとしない。付せんやメモを渡しておいても書こうとしない。で、数分後にはもう何も覚えていない。
早めに来るという連絡があっても、私やヘルパーさんに伝わらないから、全く対応ができないのだ。
私は先手先手で様々な認知症対策をやってきているが、とにかく本人が逃げることしか考えないので、全くの無駄になっている。
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明日は新しいクリニックでの物忘れ外来の2回目である。
私は母に、何をやらなくてはいけないのかを自分で尋ねさせるだけでなく、きちんと自分の手でメモを取らせ、記録させようと思っている。
私がいくら言っても、メニューを書いたとしても、子供のことなんか聞く気がないのだ。
そもそも、私が子供の頃からこの家族はずっと幼い私のことを馬鹿にし、嘲るようなことをしてきた。精神病とか酷いことを言ってきたりもした。
子供だからできないことや、子供の身体的特徴があることを認めず、大人と比較して劣っているとあげつらうような家族だった。
だから、母も私の言うことなど馬鹿にして本気で聞く気がない。
それよりも面倒なこと、嫌なことから逃げることを最優先する。
これは認知症になるよりずっと以前からの彼女の傾向なので、どうしようもなく、それが認知症で全面に現れてしまっているのだ。
だから、第三者の口から言われないとまったく受け入れない。
外面はよいので、話を聞いている風であるし、やり取りもできる。
しかし、訊いても覚えていられないから、自分の手でメモを取らせないと何も残らない。
自分が医師から聞いたことでるとわかれば、記憶から失われてもその内容と重みを理解できるだろう。
私にメモを取れ、書いて貼れなどと言うのだが、私がメモをとっても当人はそれが何なのかの記憶も理解もないので、結局私から面倒なことを押しつけられているとしか思わず、結局逃げるだけになってしまうのだ。
メモを取らせて拡大して壁に貼る。
これを試してみる。
ただ、もともとメモがめちゃくちゃヘタな人なので、内容が分からないメモにしかならないおそれが充分にあるのだが。
人生100年時代。
こんなことをあと何年繰り返すのだろうねえ。
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今日の朝、ご近所のうちに娘さんの車が止まっていた。
この所平日に頻繁に止まっているので、何かあるのだろうと思っていた。
昼前に出かけたときには車がなく、昼過ぎに再度出かけたときに、ちょうど奥さんを連れて帰ってきたところだった。
娘さんとは何度か会釈をしたが、右手を首から吊った奥さんは、かつて見かけた彼女と違い、目の焦点が定まらず、不安そうな顔と挙動をし、私の車や私が何なのかも理解できていない様子に見えた。
母より進んだ認知症に見えた。
ダンナさんとはたびたび会って立ち話をしていたが、奥さんとは顔を合わせることがなかった。どうも随分前から認知症が進んでいたようだ。
この界隈は、父母の世代やその上の世代の人が多く、かなり高齢化が進み、空き家も増えている。
そこら中に認知症の人がいるのだろう。
近所のおばあさんとも時々はなしをするのだが、その方は近所の独り暮らしの高齢者をずいぶん世話してきたそうだ。で、そこかしこに認知症の人がいると言っていた。
この方の御主人は病気の末、認知症になってなくなっているが、ご本人は毎日庭の世話をし、かなり元気だ。
やはり、認知症になりにくい人は、社交的でコミュニケーションが多かったり、体をよく動かしている人なのだなあとよく分かる。
Posted at 2025/10/08 17:37:17 | |
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母の介護 | 日記