2019年01月17日
公営不効率、民営化すべし、民営化すればサービスが改善し万々歳。
こういう幻想ってまだまだ信じられているのかねえ。
基本的に公営でまかなってきたことの多くは不採算なもの。国が国民サービスとして税金を投入して維持しなければならないものだ。
民間は利益がないことは決してやらない。
儲かることには投資をするが、儲からないことには投資しないし撤退する。
それでもなくてはならないサービスは、税金で支えなければならない。
誰でもわかることなのに。
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地方は当然不採算だ。だから採算のとれるところのお金と税金を使い、支える必要がある。
鉄道はその典型で、都会は利益が出やすいからその利益を地方に回してさせなければ、地方が衰退する一方になる。
その利益をそのまま株主とやらに捧げていれば、地方を犠牲にした単なる利益追求にしかならない。サービス向上なんて、目くらましみたいなものだ。
国鉄分割民営化と言うことを聞いた子供時代、北海道や四国が保つわけがないと思ったものだ。実際、JR北海道は悲惨なことになっている。JR四国も赤字だ。
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老人介護や児童福祉の分野は民間活力の導入と言うことで参入を促しているが、投入される税金から利益を得ることを目的にしての参入が相次ぐが、利益重視で労働者にお金が充分回らず、重労働であるが故に常に人手不足に陥っている。まともな人が寄りつかないので質も低くなりがちになっている。、質を高めると言う名目で報酬改定したら不採算になったところが多く、即撤退だ。おかげで手厚く人を配置した良心的なNPO法人まで人を切らなければならなくなっている。
税金を使った民活にはハイエナコンサルがよってきて儲かるからとあおり立てる。
そうして老人介護ビジネスにどっと業者がよってきたが、うまく行かなくなったら今度は児童発達支援ビジネスに鞍替えしたケースが多かったようだ。しかし質の悪い事業所を排除すべく報酬改定等をしたら児童発達支援事業のうち特に安易に参入があった放課後等デイサービスのバブルが崩壊しつつある。
保育園や学童も利益追求を目指す民間が多数入ることで現場がかなりきついことになっているらしい。法人規模が大きければ安泰と言うことはなく、利益追求のために搾取の場になってしまっているケースもままあるようだ。
何もかも公営にするにはイニシャルコストの問題は大きいのではあるが、民間に作らせ税金で運用するシステムでは必ず税金が収奪される。収益性が悪くなればすぐ撤退し、あとは荒涼とした廃墟になりかねない。
もともと福祉は儲かるものではないのだ。そこから利益を確保すれば、人件費と質が削られるのは当然だ。
福祉に限らず政府の国民サービスを民営化するのは、すなわち税金が民間の利益に食われたり、利益追求に翻弄されると言うことでしかない。特に海外からの参入をさせれば収奪の色が極めて濃くなる。冨がどんどん海外に流出する。
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人材派遣なんて搾取ビジネスを広く開放したために、働き手に行くべきお金が手配師に吸い上げられることになってしまっている。もともと労働者を保護するために許されていなかったのを、保護をやめて利益追求を許したのだ。
おまけに連続雇用5年で無期転換を希望できるルールにしたことで、当然の如く非正規有期契約は5年未満で契約を切られるようになった。そのたびに人が動くので、派遣ビジネスは儲かって仕方が無い。年齢が高くなれば職を得るのが難しくなり低収入/無収入が増える。その保護の施策が必要になるので結局政府の負担が高くなる。
全く先を考えずに、ハイエナの利益を最優先して政府の施策が行われ続けている。
本当にこの国は駄目だ。
人を食い物にするルールが当然の如くに一方的に作られ、税金もどんどん一部に吸い上げられほんの一部の利権者が肥え太るどうしようもない国になってしまった。
国にとって一番大切なのは、将来を担う国民を育てることだが、この国では教育にお金が回らず、改革だのなんなのと言う名目で予算が組まれるとそれは一部の業者の利益に吸い上げられてしまう。そんなことばかりだ。
この国でまともに生きて行くには、利権に食い込むしかない。
それでなければさっさと海外に行った方がいい。どうせもうこの国には先がない。
そうでないと、血の一滴まで搾り取られてしまうことになる。
本当にひどい国になってしまった。
追記:
これから世界景気の後退が起きてくるが、一部の利権者によって基盤がぼろぼろ、人が育っていない、冨が極めて遍在し、大半の国民は貧困化している状態では相当悲惨なことになるのではないか。
株価は大きく下がり、投入された年金は消えてしまうかも知れない。莫大なETFを買い上げてきた日銀の抱える含み損も大変な事になる。
日本が信用を失えば、あらゆることがどんどん不利になる。ジャパンプレミアムをふっかけられるようなこともいくらでもありそうだ。
「連盟よさらば! 我が代表堂々退場す」みたいなことも、今の日本を見ているといつ起きてもおかしくない。
Posted at 2019/01/17 05:13:05 | |
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ひとりごと | 日記
2019年01月15日
路面電車に関するツイートにこんなものが。
ん? ピアッツァのようなのが一台…
Posted at 2019/01/15 07:08:53 | |
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2019年01月09日
前回は、教員のなり手がないのは、予算不足、低賃金故だと書いた。
同じ状況は日本では各所にある。
老人介護、児童福祉。そこで得られる賃金はとても生活が成り立つレベルではない。それにもかかわらず非常に激務で、誰にでも出来ると軽くみられている。それ故に質が低くなるし、常に人手不足になってしまう。
老人介護でも児童福祉でも、民間活力の導入ということが行われてきた。
しかし、そこで起きているのは国の税金から大きな利益を得て、実際に働いている人たちには還元されないという中間搾取そのものの構図だ。
同じように法改正で拡大した派遣業が中間搾取をしているが、ここにすら税金が投入されている状態である。
日本は、特に小泉・竹中改革以来、すっかり労働者を搾取し利益を得ることで、一部の人達が大きな利益を得る構造が固定化している。
日本では何故か人がいやがる仕事は報酬も低く、それ故に常に人手不足。
アメリカではエレベーター保守の仕事は危険もあるので800万円ぐらいの年収らしいが、日本では300万円台ぐらい。
危険な仕事は底辺にやらせておけばいい、とでもいうような意識になっているようだ。リスクや負担と対価が全く見合わない賃金構造になっている。
労働を見下し、上前をはねることが正しいがごとき価値観が日本を覆ってしまっている。
元々、技術を売り物にしてきた日本で、その技術者にはまともな対価が支払われてきたか。今に始まったことではないが、最近は特にひどい。
必要なのに 十分な対価が支払われない仕事は当然人手不足になる。
そこに海外から安い労働力を入れて解決しようという。しかも低賃金である程度働かせたら追い出すのだという。
そうなればますます日本人の待遇も悪化し、総賃金は減るのでますます経済は回らなくなる。
とんでもない袋小路に向かってばく進しているのが、今の日本なのだろう。
病んだ国としか言いようがない、ニッポン。
Posted at 2019/01/09 12:35:10 | |
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ひとりごと | 日記
2019年01月08日
最近では、学校教員が足りず、授業が出来ないという話が聞かれるようになった。
そこで退職者などに声をかけていたりする。
ただ、何故そういうことが起こるのかと言うことについて、十分な理解がないかも知れない。
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教員が足りないのは、圧倒的に正規採用の予算が足りないためだ。
教職は不人気となっていても、競争率は1倍を下回っていると言うことはない。数を確保しようと思えば可能だ。
正規の配置が出来ないために、最初から講師を採用することが多く、さらに非正規の講師を採用している。これは登録制だ。
しかし、自治体の非常勤講師は多くが1コマ3000円未満。一般的な15コマ持ったとしても月収17万円未満にしかならない。しかも、夏休みには給与が出ない。社会保険もない。もちろん賞与もない1年未満契約で次の保証もない。
(コマ数が多いと共済加入や少ないながらも賞与がある自治体もあるらしい)
そうした講師はアルバイトの掛け持ちで何とか生活している状況だ。
そんな職に就きたいと思うだろうか?
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私学は学校によりけりだが、最近では非常勤で1コマ3000円以下、賞与なし、社会保険なしが一般的だ。
常勤講師もふえており、専任と同じ仕事をしながら給与はそれより低く、1年契約。専任採用をエサに雇用するが、3年や5年で切られることも多い。
専任はブラックとは言え給与水準は高めで雇用は安定しているからまだマシだが、常勤講師は同じ内容で給与も安く雇用も不安定で、まさに搾取が行われている。
さらに低賃金の非常勤講師もいるので、年収1000万円の専任と、年収200万円でいつ切られるか分からない講師が同じように授業を受け持ち生徒の前に立っているわけだ。
なお、私学は企業と同じなので超過勤務には残業代をつけなければならないが、全てサービス残業というのが一般的だ。
昨今の教育現場というのはこれが実態だ。
こんなところで誰が働きたいと思うだろうか。
Posted at 2019/01/08 16:30:29 | |
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教育・子育て | 日記
2019年01月02日
正月で日本休場だが、海外市場は動いていて、リスクオフが進行している。
ドル円は109.30円台。日経先物が19600円台。
豪ドルも売られていて、典型的なリスクオフの動き。
海外の株先物も軒並み下げている。
これから当分の間世界は闇に包まれるのか。回復しなかっただけでなく無謀な戦略をとってきた国日本は大打撃を被るのか。
とんでもない波乱が待ち受けているのかもしれないと感じる2019年の幕開けだ。
Posted at 2019/01/02 12:54:26 | |
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ひとりごと | 日記