日本人の多くは、権力に従順で、冷笑主義。
「政府のやる事には間違いないから任せておけばいい。」
「政府にたてつくヤツはアカだ。」
「世の中そんなもんだ。」
「自己責任。」
政府が何をしようとも、淡々と受け入れてきた。
そのあげくが現在の状況だ。
たとえ多くの人が企業の利益確保のために首を切られ、派遣が一般の職業に解禁されて派遣業者が搾取し、一般労働者が安値で簡単に切り捨てられる待遇となり、高い税金を課され、政府サービスを削られ、税金が国民サービス以外に消え、年金や国民の預金は株価粉飾と米国への上納(年金の日米株、米国債投資、預金運用の日本国債から米国債、米株への投資先変更)に使われ、汚職と権力の横暴がまかり通るようになっても、三権分立が侵され、権力者の都合がいいように証拠を隠蔽、改竄し、権力者の都合のいいように法律の解釈変更されようが、むしろそうしたことへの批判者を攻撃してきた。
この状況は、肉屋を支持する豚と揶揄される。
直接自分の身に降りかからない限りは、日本人は上に従い、受け入れ、上に従わないものを排除し、横並びを何より尊ぶ。これはそういう社会であるし、そう教育されてきたためであろう。
ところが、このウイルス禍では、状況が変わってきた。
■自民党議員の離反
安倍晋三の腹心であり、これまで安倍晋三とその回りの犯罪を立件させないように抑え込んできた黒川氏を安倍内閣が閣議決定によって無理筋の違法な定年延長したことについて、自民党がその了承を拒んだ(内閣のストッパーを自認する与党公明党は、慎重なポーズのみで了承している)。
■ネット右翼の離反
ネット右翼と呼ばれる自民党、特に安倍晋三支持者は、極右に同調して歴史改竄、反共、嫌中韓、弱者差別、LGBT差別、女性差別等を行い、ウソを並べて(本当に信じ込んでいるものもいるが)安倍内閣を擁護、批判者を執拗に攻撃してきた。
しかし、ここにきてようやくおかしいと気付くものも出てきたようだ。
■危機対応より自身の利益と保身を優先する安倍内閣をみて、民主政権の対応を再評価
これがネット右翼であると言うわけではないが、こうした転換が非常に多く観察される。
民主党政権の時に、まさに国家の非常事態に、自民党は民主党からの大連立の誘いを拒絶し、あらゆる法案を審議拒否し、発言の重箱の隅をつつくような批判を繰り返して閣僚を辞任に追い込み、安倍晋三自身はあろう事か真摯に原発事故の非常事態に対応している菅直人総理についてデマを書き綴って貶めた。その原発事故の原因と言える、過去の大津波に対する対応を「全電源喪失は起こらない」として拒んだのが安倍晋三自身であると言うのに。
しかし、人々が現政権の害悪を直接受け、その対応が他国と全く異なることが明らかである今ウイルス禍では、ようやく目を覚ましたと言うことらしい。
後手後手、口だけ、専門家に諮らず思いつきのような【要請】を繰り返し、国民生活を混乱に陥れる。自身は国としての問題対応ではなく、保身のための会食を繰り返し、台本通りのやらせ記者会見でロクに質問にも答えず、私邸に直帰。
震災対応のために自身の全てを投入した菅直人、枝野幸男との違いが鮮明となり、プロパガンダに流されていた人達の間で菅氏、枝野氏について俄然評価が上がりはじめた。
これが極右方面には脅威ととらえられたようで、トンデモ発言を繰り返してきた、安倍内閣を支持する自称ジャーナリストの石井孝明は、菅直人の対応を称賛するアカウントを直接批判して回っていた。
■政府がフェイクニュースと言論弾圧
ここ数日、いくつかの政府系ツイッターアカウントが一斉に、特定の番組をデマであるとの趣旨で名指しで批判したり、それを否定する情報を流すなどしたが、実はその内容こそがデマであることが次々に判明している。
国民が問題を自分のこととしてとらえ、ようやく声を上げはじめたところに、それを抑え込むことをはじめたわけだ。
しかし、これまでのような隠蔽、証拠隠滅でどうにかなることではないため、政権を維持するためには強権を発動しないとどうにもならないところまで来ている。
そこで、適用できることが明らかな既存特措法をそのまま使わず(初期に評価を誤り【指定感染症】にしてしまったために適用できなくなっている。その誤りを正せば済む問題だが、頑として応じない)、既に問題になっている憲法草案の緊急事態条項と似た国民の生活を広範囲に制限し、行政に強権を持たせる特別措置法改正を準備しはじめている。
野党がこれに反発すれば「党利党略でウイルス対応を遅らせている無責任な野党」と批判できる算段だ。
今の政府にそうした強権を与えることが如何に危険なことかは、誰にでも理解できることであろうと思うが。
Posted at 2020/03/08 09:03:04 | |
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