学生時代から、実習で生物の解剖をしてきたが、内臓の独特の匂いはどうも苦手だ。
主に食べる筋肉は匂わないのに、内臓は匂う。解剖後、手についた匂いがなかなかとれない。
しかし、きちんと下ごしらえされたホルモン料理の類はそう匂うものではない。
どういう処理をしているのか見てみると、
・血液を取り除き、内部をよく洗うこと。
・料理酒で臭みを消すこと
肉の不快臭を抑えたい②(内臓臭)
解決策 調味料に含まれる醸造成分が畜肉原料由来の不快臭を抑えます。
酒類調味料など醸造系調味料には畜肉の不快臭を抑える成分が含まれています。
• 有機酸(特にクエン酸)は、肉の脂質酸化臭(脂焼けしたようなにおい)の原因物質であるアルデヒド類の生成を抑える働きがあります。
• こうじなどの固形分が、におい成分を効率よく吸着して、不快臭を抑制します。
これらの成分が、消臭が難しいといわれているレバーやもつなどの畜肉原料にも優れた消臭効果を発揮します。
https://www.takarashuzo.co.jp/products/seasoning/faq/006.htm
これで結構においは抑えられるようだ。
今回内臓を調理して食べてみたのだが、同じ部位を雑に洗って食べた前回と比べ、管部分を切り拓き、内部までしっかり洗った上料理酒につけた今回は、臭みもかなり抑えられ、随分美味しく頂くことができた。
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生物系の人間なので、下処理中も、どうしても解剖感覚になってしまい、構造をよく観察してしまう。
魚を解体しても類縁関係が遠いので臓器もヒトとは形状が違うのだが、ホ乳類ではかなり類似している。
今回はブタだが、ヒトの臓器とよく似ていて、見ればみるほど複雑な気持ちになる。ブタを食べてもヒトを食べているのと、実はあまり変わらない。
生き物を食べるというのは、こう言うことなのだなあと。
我々はこうして同類を食べながら生きているのだなあと思わずにはいられない。
加工された筋肉だけを食べていては、それにはまず気づかない。
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以前の学校では屠殺場からブタの眼球を買ってきて生徒に解剖させていたが、その際、屠殺の流れを写真で見せていた。
ブタの体は皮は皮で加工して使うが、皮膚の下は殆どが食用になるので、内臓も売られている。肝臓を含む消化器系、心臓、腎臓、子宮など。
腎臓は演示で解剖して見せたことがあるが、食べたことはまだ無い。
眼球の解剖は眼球を動かす筋肉を取り除くところから始めるが、この肉は焼いて食べれば美味しいらしい。これもまだ食べたことはない。眼球もだが。
肝臓(レバー)はポピュラー。心臓、レバー、胃、小腸、大腸はいわゆるホルモンだ。
小腸は加工して腸詰めにも使われるが、日本では羊の腸が多いそうだ。
バイオリンの弦…ガット弦ととしても使われてきた。
Posted at 2021/03/28 15:25:50 | |
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