今日ご紹介するのは昨日の福岡店の作業からトヨタのラクティスです。
トヨタ純正の2DINデッキが装着された状態で入庫となって、ベーシックパッケージの取り付けとベーシック防振の施工を行いました。
まずはドアにマスキングを施し内貼りを外します。
防水用のビニールを一度外して外板裏に防振メタルと防振マットを組み合わせて貼って、音質アップと静粛性アップを図ります。
この年式のラクティスの作業は初めてだったのでドアの響きを確かめてマーキングして作業にかかりました。
ダッシュ上にはピュアディオ製スタンドを使ってJBLの外ドームタイプのツイーターを取り付けました。
JBLの中級グレードのツイーターは既に内ドームになっていて、ベースグレードの外ドームはサイズが小さくなっていますから、このツイーターは貴重な存在です。
純正デッキは一度取り外して裏から音信号を取り出してグローブボックス下のピュアコンに送ってドアスピーカーとダッシュ上のツイーターに分配します。
先ほども書いた様にこの年式のラクティスの作業が初めてだったので棚からコイルなどのパーツを沢山持って来てあれこれ交換しながら音が一番いい組み合わせを探しました。
なぜこんなに数があるかというと、ほどほど音が良く聴こえる組み合わせはいくつも出て来て、その中で最もいいのはどこかというのを探していて、たとえばブルースリーの映画の『燃えよドラゴン』の最後の方の合せ鏡が沢山ある部屋でどれが鏡の中の敵でどれが本物の敵か分からない、それで多くの敵の姿の中から唯一実在の敵を見つけるみたいな探し方をしているからこれだけどっさりのコイルが必要になるのです。
その中からこれが本当の音と言い切れるのは歌っている本人の声を聞いたり、演奏している楽器の生の音を実際に聴いて、そのイメージで選んでいるからです。
あれこれ選んでいましたが、最近の純正スピーカーの傾向としては巻の少ないコイルが必要な場合が多く、今回は棚にたまたま無い値だったので何も無い所から巻いて行きました。
巻が少ないとインダクタンス値が低く、ミリでもマイクロでもなくてナノレベルで正確に測定する必要が出ます。
そこで通常のプラスとマイナス2本のクリップの測定ではなくて・・
シールド線4本による上下から挟み込んで平均値を出す測定でインダクタンス値を測っています。
このシールドの4点測定のプローブだけで25000円して、一般的なカーオーディオ専門店で使っている安い測定器よりもプローブの方が高いぐらいで、ナノレベルで測定出来る物は持っていないでしょう。
そして必要なインダクタンス値が得られるまで手作業でキリキリと音を立てながらきつく巻いて行って、現行ラクティスで最もいい音が出せるコイルが完成しました。
そのコイルを組み込んだら中高音はスムーズにつながったのにプラスして、純正状態に比べたらピュアコンでインピーダンスを整えたのと防振の効果が効いて低音がかなりアップしました。
デッキの音調整はパッケージのイコライザーとバス・トレブルかの選択が出来て、そこでバスを絞ってトレブルはセンターにしてCDの録音レベルであろう状態にして終了しました。
一般的に音が悪いと言われている純正のドアスピーカーですが、こもっている音域を取りの除いてインピーダンスをコントロールしたらトレードインスピーカーよりも音が良くなるから不思議です。
追伸
ちなみにトレードインスピーカーは強い音域と弱い音域を意図的に作って音を良くなった様に錯覚させているので生音に近くならず、ピュアコンを装着してもそのクセが取れないために推奨していません。
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Posted at
2015/01/17 10:23:31