先日の福岡店での作業の時の話です。
ピアノの調律師の方を手配される会社の車にベーシックのWパッケージの取り付けを行いました。
厳密に言えば最初にベーシックパッケージを取り付けて、後で追加でベーシック防振の施工を行ったのですが、その会社のオーナーの方が運転される他に、ピアノの調律師の方も乗られる車と思って、かなり緊張して調整を行いました。
ピアノの調律の音の細かさはかなりのもので、例えば441と言われる441ヘルツを基準にしている調律に対して、音楽ジャンルによっては442と言われる442ヘルツを基準に調整する方法があって、コンサートの種類によって調律が変えてあります。
この差がどのぐらいかと言うと、442÷441=1・00226757で、その差は0・226757パーセントで、0・5パーセントのそのまた半分ぐらいの差で音を調整されています。
例えばリサイタルと言われる前半と後半の間に休憩時間を含む演奏では、演奏者が休憩している間に調律師さんがピアノの調律をされています。
激しく演奏して調律がやや変わったとしても441と442の間とかだと0・1パーセント未満の差を調整する事になります。
そんな調律師さんを手配する会社の車ですから、音調整にはかなり神経を使いました。
普通はやや大袈裟に実際の音に勢いを付けたぐらいの方がウケがいい場合もありますが、一切の色付けや勢い付けをしないという、ベーシックのWパッケージながら最新の注意を払ってコイルの選択を行いました。
納車の時に会社のオーナーの方に聴いてい頂きましたが、ノーマルからベーシックパッケージになって、ドアの残響が多くて本来の性能が出せずに、防振をした後にコイルの巻き数を絶妙に変えた事で、かなり音が良くなったと喜んでおられました。
サウンドピュアディオの音造りは2006年に大きく変わって、その根源は山口県でユーザーの方を集めて小さいホールで音にこだわった演奏会を行おうとした時に、自分でピアノの調律師さんを手配した時に、ピアノの調律はこんなに僅かな差で音決めを行なっているのか?と知って驚いてからです。
それに比べたらカーオーディオの調整はかなり大雑把で、しかも音をかなり盛っていて、「これでは正しく音楽は伝えられない!」と思ってからです。
その時に売り上げが簡単に上がる電源キャパシタやヘッドキャパシタの販売は辞めて、某メーカーの青いバッテリーの販売を辞めて、ロジュームメッキの端子の販売を辞めて、更に国産のトレードインスピーカーの販売を辞めてと、売り上げが下がる事ばかりをしていました。
何かを得ようと思えば何かを失わないといけなくて、背水の陣で正確な音楽を表現すると決心したからこそ、現在のサウンドピュアディオの音造りがあります。
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Posted at
2021/03/09 21:34:01