サウンドピュアディオの40年史の書き込みが先日最終回を迎えて、2月に35回目の書き込みからお休みしていた『お客様からの質問にお答えして』の書き込みを久しぶりに再開いたします。
40年史も終盤になると新・お客様のシリーズと重複する部分も多く、その内容を読まれた方からのご質問というか、若干お叱りも含めた問いを頂いておりますので、今日はその事を書かせて下さい。
それは主にJU60などで使うツイーター・アシストユニットの通称TAユニットについてですが、「JU60のブラックタイプには必ずAAAのユニットが使われていますが、その他のツイーターの人にはAAAのユニットは販売してもらえないのですか?」というご質問をよく頂きます。
AAAのTAユニットが従来のAやAAモデルと違うのは、中のパーツの表記が2と書かれた物から197・198・199と3桁表記に変わった事です。
2の意味は2Ωで設計してあり、他のユニットと合わせて使った時に合成インピーダンスで、スピーカーとピュアコンのパーツ全てと合わせてほとんどの周波数で4Ωに近くなるという設計で、最近になって2Ωを僅かに下回った方が良い特性が出せる事が分かって、0・01Ω刻みで3段階に下げられる様にしてあります。
ただ単純に下げるだけでなく共振周波数もそれによって変えてありますが、たった0・01Ωの違いで音に差が出るかというと、差があるからわざわざパーツを多く仕入れて、その中から一部を選別して使っているのです。
ピュアコンは大きく分けてメインユニットとコイルの基本の4ピース構成と・・
それにオプションのSSFを加えた6ピース構成と・・
それにTAユニットを加えた8ピース構成と、パーツを加えればどんどん回路が進化して行く仕組みです。
最大で10ピース構成まで出来ますが、チャンネルディバイダーが入るとSSFが不要になるので、最大が8ピース構成となります。
4ピース構成でも十分に良い音が再生出来るのですが、パーツが増えれば増えるほど調整個所が増えて、あまりイコライザーに頼らなくても生音・生声に近くなる、いわゆる音色の調整が出来ます。
レベルと音色の違いは、単純にその音域が強いか弱いかだけでなく、音色が明るいか暗いか適正化の違いで、やや暗い部分はインピーダンスを下げて明るめにして、やや明るめな部分はインピーダンスを上げて重みを持たせて適正な音色に合わせます。
その音色が0・01Ω刻みでも差が解るお客様が多くおられて、それでAAAのユニットを発売する運となったのです。
ただしこれだけの桁数でパーツを選別すると何個でも直ぐに製作する事が出来ず、最初にJU60のブラックを購入して頂いた方限定という事にしていましたが、徐々にそれ以外のお客様にも対応出来る様に納期の改善を行っているところで、自分がゴールデンウイークの休みを返上して閉まっているお店の奥でAAAのユニットや、それに合わせるためのメインのブラックボックスを製作していました。
既存のユニットから交換を希望される方は、現行のユニットの使われている年数にもよりますが、フルに交換する場合と部分的にパーツを交換してバージョンアップ出来る場合があるので、詳しい事は営業の担当者からお聞き下さい。
今現在は車輛の買い替えによる移設作業の時に、同時にバージョンを変えられる方が多い様です。
またこれまでツイーターアシストのユニットを使った事の無い方にも対応いたしますので、こちらも営業担当者にお尋ね下さい。
最後になりましたが、ツイーターアシストユニットを取り付けるとどこがどう変わるかというと、メインユニットで周波数レンジとツイーターレベルを決める場合に、ボーカル音域近くまで再生するとツイーターに荒い音の成分が出て来るのであまりレンジを広げられず、かといってレンジを狭くするだけでは音質的に今一歩となるところを、ツイーター音域の下の方の荒くなる部分のみをコントロールして、必要な音域の確保と、あばれの無い艶のある高音の両方を手に入れるという目的で開発したのがツイーターアシストユニットで、JU60のシリーズはこの取付を標準とさせて頂いています。
ベーシックから派生したシステムのお客様も、少数ではありますが使用して頂いて、あと一歩生音に近づけたいという時にお役に立つユニットとなっています。
本日はツイーターアシストユニットのAAAモデルについてのご質問にお答え致しました。
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Posted at
2023/05/21 10:54:53