今日11月10日は11(イイ)10(トオ)の語呂から取って『いい音の日』だそうです。
トとオが逆になっているけど、まあいいでしょう。
他にはオルゴールの日にもなっていて、今日は音というか、音楽に関する日の様です。
自分が初めていい音というのを感じた時は、小学生の低学年の時に家にまだ父親の妹の叔母に当る人が住んでして、自分の給料を貯めて東芝の大型のホームステレオを買った時です。
当時は裏のネジを8本ぐらい外したら中が見えて、中には真空管やトランスやコンデンサや抵抗がドッサリ入っていて、それがラグ板で繋がっていて、パーツとパーツが直結してあって、ケースの底面はMDF板が敷いてあって、今考えたらそのMDF板に部品の微弱振動が伝わる事によって部品にストレスがかからないで艶のある良い音で鳴っていたのではないかと、自分の小さい頃の体験が後の良い音造りに繋がっていたのでは?と思っています。
逆に自分が良い音に疑問を持ち始めたのは1987年ぐらいからで、当時はオーディオ評論家の先生が力を持ち始めて、それまでの滑らかで艶のある音が良い音から、どこかギスギスしていても高音が突き抜けたり、低音がズシンと来るみたいな、造作した様な音が良い音に基準が変わって来て、1995年ぐらいには本来良い音と言われていた機器が市販では手に入らなくなって来て、プロ機の世界でしかそういう音に巡り会えないというさみしい時代になって来ました。
結局そういう物が手に入らないから自分の所で自社ブランドとして作るしかなく、今のピュアディオブランドに繋がっていますが、1985年とか86年ぐらいは本当にオーディオって楽しかったなと思い出します。
その頃はプロ機兼市販機みたいな物なゴロゴロあったのですが、評論家の先生が全く評価せず、それに怒って「市販ルートには商品を出さない!」となったから自分にとっては地獄の時代がやって来ました。
自分がオーディオの仕事を始めた時は、市販のオーディオの良い音の基準が変わるとは、まさかそんな事にはなるとは思わず、今では絶滅危惧種みたいなビジネスを細々とやっていますが、自分はFM放送局という世界を知っていたから主流が変わってもそちらに行けず、放送業界を通じて音楽業界とも付き合える様になったので、本当の音や声を知っているからこそ、これから主流派に変わるという事は出来ないでしょう。
そんな「いい音とは何?」としみじみ思った11月10日でした。
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Posted at
2023/11/10 15:57:32