昨日、ソファーとコーヒーテーブルの間にはまり込んでいた母が
「立てない」
と。
足を伸ばしている方向に、足を伸ばしたまま手を突いて立とうとしている。
重心が後ろにあるまま腕の筋力だけで立とうとしているのだから立てるはずもないのだが、ソファやテーブルに手を突いてもそもそも力が全く入っていない。体を逆向きにして手を突いて立つように言ってもそもそも体を回せない。これは場所が狭いせいもある。だから、ソファーから降りて床に座るなと言っているのに。
仕舞いには手を引いてくれと言うのだが、高齢者の片手を引いたところでいたいだけでアシストになどならない。
自分は正面に行ってかがんで、母に両手を輪にして私の首にかけるように言い、私は母の脇からから背中に手を通して手を組み、腰を上げて、ようやく立たせることができた。
介護で人を立たせるには、まず自分が腰を壊さないようにすること、高齢者の動きをアシストする形で重心を上に上げていくことなどが重要だと思っている。
ただ、立つときに力んだせいで、母は少し失禁してしまった。
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今まで立てないと言うことは一度もなく、トイレに行くのも取り立てて問題はなかったのだが、ここ2〜3日で閾値を超えたのか、自分の体を支えきれなくなったようだ。
必要もなくその後もかなりふらふらしていて、トイレを出たところで転んで、再度同じ要領で立たせた。
その後、もううかつにあるかないように言っていたのに玄関の鍵を閉めようとして段差でひっくり返った。
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そもそもあまのじゃくな性格で、数年前から頭を使うこと、記録をすること、よく歩くことをずっと言ってきているが、何一つ【やる気がしない】の一言で済ましてやろうとしなかった。
入院などすると、上げ膳据え膳の生活を当然として、【次はどこの施設に行くの?】などと言う始末。自分で生活しなければならない自宅へ戻ることを嫌がった。
家に戻って料理も掃除もほとんどしない。カップラーメンやレトルトカレー、焼けばすぐ食べられるトースト、インスタント味噌汁ばかり。冷蔵庫の中もろくに見ないので、冷蔵庫のレトルトパウチ製品がたくさんあってもほとんど手をつけない。
台所に並べ立てている食べ残しを冷蔵庫にしまっておいても食べ残しを嫌がって絶対に手をつけない。台所に並べ立てておくのは、置いておいて傷むのを待っているらしい。
外に散歩に行くどころか自宅の前を歩くこともしない。
買い物に連れ出すのも一苦労だ。
そもそも高齢者は歩くだけでは不十分であることが分かっているのだが、それすらせず、一日中ソファーでひっくり返ってテレビを眺めるだけの生活をしているらしい。
そんなことなので、どんどん体が衰えて、ついに立てないほどになってきたようだ。
もちろん、認知症も進んできている。記憶は3分持たないことが多い。例外的に嬉しかったことなどは覚えているようだが。
自分で記録を付けることも、未来の自分へメッセージを残すことも【めんどくさい】の一言で全くやろうとしない。だから、何があったかも、何をしなくてはならないかも全く分からない状態だ。
何年も前から先手を打って、脳と体の衰えを最小限にとどめるようにやろうとしてきたが、本人ががんと拒否して一切やろうとしないので、遂にここまで来てしまった。
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こんな状態に急になったので、昨夜深夜に、寝室とトイレの間の廊下に積んであった天然水などの大量の段ボールやその他の荷物をすべて2階の旧寝室に移動し、玄関に積み上げてあったものも移動して、可能な限り広いスペースを確保した。今もちっとも片付けようとしなから荷物などを移動させて、少しでも広くした。
2階はエアコンが付けられないので、体感温度が非常に高く、汗だくで往復を続けた。
今朝は、月一回飲む骨粗相症の薬を飲ませ、今回二回目になるが大量の実家の段ボールゴミや資源ゴミ類、危険ゴミを車に詰め込んで、自宅マンションの資源ゴミ置き場に置いてきた。
仕事に行く直前にこれを書いている。
廊下に手すりをつけないとならない。介護保険が使えるので、ケアマネさんに、相談しなければならない。
要介護度も1では済まなくなってきているように思うので、そのことも相談しなければならない。
自分のことなどろくにできず、職場と自宅と実家の往復生活だ。自宅は悲惨なことになっている。
夏休みに入れば少しまとまったこともできるだろう。
Posted at 2025/07/14 08:06:59 | |
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