今日は火曜日で定休日ですが、井川ブログは休まず書き込んでいます。
今日ご紹介するのは昨日の宇部店の作業からマツダのRX-8です。
最初に申し上げますが、この作業はサウンドピュアディオにとって実験的な意味のある取り付けなので、以前に聞いた話と違うとい方もあると思うので、あらかじめ
ご了承下さい。
このお車は量販店でカロッツェリアのサイバーナビと・・
セパレートのトレードインスピーカーが装着された状態で入庫となりました。
上を向いていたカロッツェリアのツイーターをスタンドを使って前に向けたJBLのP
560のツイーターに交換して・・
ドアのトレードインのスピーカーはそのままにして、グローブボックスの下にピュアコンを仕込んでベーシックパッケージの取り付けを行いました。
ここで長い解説が始まるのですが、現在サウンドピュアディオではトレードインスピーカーのミッドを活かした取り付けはしておりません。
でも使えるミッドはそのまま使って欲しいというご要望も多くあって、担当者レベルで
受けるか受けないかの判断をしています。
元々ピュアコンは1990年代の初めにに当時の2WAYのセパレートのトレードインスピーカーのパッシブネットいワークがあまりにお粗末で、通しただけで音質が劣化するために効果用のネットワークとして生まれました。
90年代のトレードインスピーカーは今に比べたら音に芯があって、ネットワークを
交換すれば良い音を十分に再生出来るレベルの物でした。
ところが90年代の終わりにはトレードインスピーカーは見た目重視で新素材や今までにない新構造など小手先の技術に走ってグルーヴ感が損なわれれ来ました。
そこで2000年を越えた時にはもう販売したいと思うトレードインスピーカーは日本に無くなり、遂に2001年にベーシックパッケージの前身の『ベーシックコース』を発売する事になりました。
当時はまだツイーターは交換してもトレードインのミッドはそのまま使用という事で
やっていたのですが、年々トレードインのミッドの400ヘルツ付近の車のドアで篭りやすい音域が絞り込まれて来て、もうこれ以上今の販売方法には限界だと、2006年にベーシックコースは『ベーシックパッケージ』と名前を変えて、純正ドアスピーカーを使って限界まで生の音に近づけるとコンセプトを変えました。
しかし一般的はトレードインスピーカーに交換したら音が良くなり、純正スピーカーは音が悪いから使い物にならないという情報が日本には根付いています。
そこで今回あえてトレードインスピーカーのミッドを使ってベーシックパッケージと組み合わせるという実験的な販売を行ったのです。
もちろん純正デッキで2トーンしかないない状態では今までお断りして来た内容ですが、サイバーナビの13バンドイコライザーがあれば音のクセもコントロール出来るだろうからという条件もあって行いました。
当然の事ながらタイムアライメントは全てゼロの状態で鳴らしています。
ところが何度鳴らしてもRX8がドアのスピーカーに耳が近いせいか、妙に明るく聞こえて疲れてしまいます。
そこでグローブボックス下のピュアコンのコイルの巻き数を増やしてミッドからの高い周波数の音を抑えて行くと・・
今度は妙に抑圧された音になってしまい、音楽的にはつまらない音になってしまいます。
何度も巻き数を増やして減らしてを繰り返して、それとは別にイコライザーで足らない音域を増やすと今度は音がつまって来るしと格闘を続けていました。
結果的にドアを分解してトレードインのミッドを取り出して純正のスピーカーに交換してみたら・・
いきなりローエンドが伸びて、足らなかった400ヘルツ付近はスコンと出る様になって、ミッドとツイーターのつなぎの音域はスムーズになってと良いことだらけです。
結果的にお客様に了承を得て普通のベーシックパッケージとして納車させて頂きましたが、たまには具体的にどこの音域がどういう風に悪いという実験を行わない限り、『純正は音が悪くてトレードインは音がいい』という捏造された情報を払拭する事は出来ません。
メーカーや評論家の情報を鵜呑みにして、知らない間にお客様に迷惑をかけているという事をショップは今知らないといけない時期に来ていると自分は思っています。
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Posted at
2014/01/21 10:02:47