今日ご紹介する1台は先日の宇部店の作業から日産のフェアレディZです。
純正のデッキをカロッツェリアの2DINタイプに交換されていて、フロントは純正スピーカーで、リアスピーカーはよく音が聞こえないという事でトレードインスピーカーに交換した状態で入庫となりました。
ちなみにリアスピーカーを交換しても期待したほど音は良くならなかったそうで、今回はツイーターとピュアコンをプラスするベーシックパッケージの取り付けと、リアのトレードインスピーカーを別な物に交換しました。
まずはインパネを分解してデッキの裏から音信号を取り出してグローブボックス下のピュコンに送り・・
ダッシュのピュアディオブランドのツイーター・ATX-25と純正のドアスピーカーに分配して送ります。
純正位置にツイーターを取り付けるショップも多いのですが、この位置は向きが悪くグリルの抜けも悪いので使いません。
ピュアディオ式のツイーターの取り付けは音の見晴らしの良い場所から指向性の美味しい部分だけを聴く様になるので、かなりコストパフォーマンスが高いです。
次にフロントシートの背中の部分を分解してトレードインの2WAYスピーカーを外します。
その位置にJBLのP660のミッドバスを取り付けて、フロントの低音をややカット気味でリアからはほぼ低音だけを鳴らして簡易的な3WAYシステムにしました。
グローブボックス下のピュアコンのパーツを交換してATX-25・純正ドアスピーカー・P660の3組のスピーカーの音のバランスを取ります。
今まで入庫したフェアレディZが全てBOSE仕様車だったために標準車の適合コイルを一から調べました。
現在ピュアディオのストックで一番大きい値は630マイクロHで・・
最も小さい値が4マイクロHです。
この中から探すのは大変で、まず100番刻みで変えて行き、その後で20番刻み10番刻み2番刻み1番刻みと追い込んで行きます。
ただし良く聞える値がいくつか出てきて、その周期を過ぎてしばらくするとまた別な所で良く聞える値が出て来ます。
つまり良い周期と悪い周期を何度か繰り返していて、その良い部分を全て集めて最後にオーディションの決戦みたいな事を行なって、その中の最も生の音に近い値を選択するという気が長くなる作業を行っています。
でも何度交換してもいこれが一番生の音に近いというのが分かれば、次に同じ組み合わせで入庫した時は短時間で最高の音にたどり着けるというのがピュアコン方式やそれを使ったベーシックパッケージのメリットです。
たまにネットワークの計算式を用いているショップもありますが、実際に計算式はほぼ役にたたず、例えばこのZのドアスピーカーはグリルがやや下側を向いていて中音域のヌケが悪いのでコイルの巻き数を減らして中音域を伸ばしてバランスを取らないといけません。
またドアの下の方に付いている場合と上の方に付いている場合では適合する巻き数が倍半分以上の差が付き、ホーム用の正面で聞く時の計算式は全く使えないというのが現状です。
多くの組み合わせの中から最も優れた組み合わせを見つけて、お客様も自分も納得出来る1台に仕上がりました。
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Posted at
2015/05/10 11:39:44