今日ご紹介する1台は現在の宇部店の作業からトヨタのランドクルーザー・プラドです。
ピュアディオブランドのZSPーMIDをアウターバッフルで装着して、フロントドアをフル防振してあって、リアのドアも防振してあるお車です。
今回は車の静粛性を上げるために各部の響きを分解して調査しています。
まずはバックドアの内貼りを外して・・
指ではじいて響く所を探しますが、プラド自体が頑丈なのと、響く部分にはメーカーで防振材が貼ってあるので、その隙間の響きの大きい部分を探しました。
ほぼ響く所は無いのですが、ごくまれにカーン!と大きく響く所があります。
そこを見つけて防振メタルを貼って響きを静めます。
バックドアの次はフロントシートの下を調べましたが、ここはかなり頑丈で、メタルを貼る所はほぼありません。
リアシートの下は何カ所か響く所がありましたが、鉄が厚くて芯がある部分が多く、何も考えずに指ではじいたら音がせずに指先がかなり痛くなって、「カーン!と響くという事は振動が音というエネルギーに変わるから指が痛くならないんだ。」と実感しました。
他に固かった所はBピラーの車内側からはじいた時で、世界に誇るオフロードカーだからこその剛性だと思いました。
ただBピラー根元の外側の鉄板はかなり響いて、ここには防振メタルの四角と三角の物を黒く塗装して貼り付けました。
テレビでも紹介された金属の多重構造の防振メタルは、その共振点の違いを利用して少ない面積でも振動を消せる様に設計してあります。
小さい四角の下の三角のそのまた下にも三角のメタルを貼って、片側3枚でこの中の空間の鳴りを抑えています。
Bピラーの根元のメタル防振は価格が手ごろで、リアドアのベーシック防振よりも安いので希望される方が多いのですが、先にリアドアを防振していないとノイズレベルの多い方がそのままだと効果が出ていても実際にはほぼ効果が感じられず、そのため先にリアドアの防振をされる事をお勧めしています。
実際にデモカーでリアドア防振の前にBピラーのメタル防振をして走ったら、後ろの大きなロードノイズの前にそれより手前の小さいノイズが消えて、「これは施工するには順番が大切だ!」と実感しました。
自分は毎週2往復は宇部店と福岡店の間を行き来していて、その時に色々な車種で仕様をしょっちゅう変えて乗っていると、どの施工をどの順番で行ったら一番費用対効果が高いかを試す事が出来ます。
何も考えなかったら片道2時間弱のただの移動ですが、その移動から学んだ事をお客様のお車を快適にするために活かしています。
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Posted at
2016/04/02 09:58:50