さて、今日ご紹介する1台は、先日の福岡店の作業からトヨタの200系クラウンです。
異形パネルの専用ナビオーディオ付のお車に、ベーシックパッケージの取付けと、ベーシック防振の施工のWパッケージの作業を行いました。
システムはトランクに多チャンネルアンプが付いていて、センタースピーカーとサブウーファーが付いているグレードです。
まずはドアの内貼りと防水シートを外して、外板裏に防振メタルと防振マットを貼り合わせます。
ドアの中ほどに広い範囲に防振マットが貼ってあって、これまで施工した200系クラウンと資料を基に、純正のマットが同じかどうか確認してから作業にかかります。
もし年式違いで貼ってある量に差があった場合は、響きを調査してから、貼り方を工夫します。
写真で比べてこれまでの200系のクラウンと同じ貼り方だったので、図面通りに防振作業を行い、防水シートと内貼りを組み付けました。
普通はトヨタ車のドアの16センチスピーカーはフルレンジで制限なく鳴っていますが、クラウンではスピーカーの裏にコイルが付いていて、これで高音域に制限をかけています。
ただこのコイルは真ん中にコアがあって、そこでインダクタンスを上昇させて、少ない巻き数の割に効力を増して使っています。
これは音質的には良い方法では無いので、ここをパスして車内のピュアコンのコイルで制限をかけます。
最初のコイルは必要値以上にインダクタンスが高く、車両アンプから見てインピーダンスが高かったので、ピュアコンのコイルのインダクタンス値を低い物を使い、合成インピーダンスを下げて適切な音にコントロールしました。
そうはいっても200系クラウンは何台も取付け実績があり、前もって値が探り出してあるユニットを付けています。
フロントの2WAYスピーカーは16センチ+ダッシュのツイーターで、グリルが大きい割に中身はスコーカーサイズではないので、純正ツイーターは使わず・・
グリルの上にスタンドを使ってピュアディオブランドのATX-25ツイーターを取り付けて、ガラスの反射無しに上質な高音をリスナーに届けます。
このクラウンにはセンタースピーカーでモノラル成分をプラスして、左右のスピーカーの間の音の薄い部分をカバーしていますが、パッケージを装着するとステレオ効果でスピーカー間の音が濃くなり、センターが邪魔になって来るのですが、クラウンのシステムで全く鳴らなくするとそれはそれで変なので、アッテネーター回路を入れて少しずつレベルを下げて上手くマッチングさせました。
最後にナビオーディオのトーンとフェダーを少しだけ調整して、クラウンのWパッケージは完成しました。
ツイーター以外は純正スピーカーをそのまま使用しているので、「本当に音が良くなるんだろうか?」と半信半疑で入庫される方も多いのですが、車両アンプ付のプレミアムサウンドのお車では車両アンプとのインピーダンスの整合性が音質アップの決め手になっていて、クラウンのお客様は音の出来にはとても満足して頂きました。
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Posted at
2017/05/06 14:44:18