自分は最近疲れて9時半ぐらいに寝る事が多く、その反動で午前3時か4時に目が覚めてしまう事があります。
そんな時にテレビを付けると通販番組しかやっていないので、BSにチャンネルを合わせるとどこかの民放局で『音楽のある風景』という、CDのセット物を販売するための番組を放送していて、もう一度寝るのを忘れてついつい見入ってしまいます。
先日は『歌のない昭和歌謡曲』というメジャーな楽曲を色々な演奏家が演奏しているCDセットのPRをしていました。
その中の1曲に自分と親しい三味線プレイヤーの上妻宏光さんが美空ひばりさんの名曲『リンゴ追分』を演奏しているものが含まれていました。
自分は2002年の年末にお客様の車のプレイヤーに上妻宏光さんの楽曲が入っているのを聴いて「何だこの三味線は!」とビビッと来て、その翌日にはCDを購入して調整用CDとして購入して、そこから15年以上に渡って調整用CDの中の1枚として使用しています。
ただし、最初から上手く行った訳ではなくて、ホーム用の高級CDプレイヤーで再生してB &Wの801型スピーカーで聴いてイメージして、その後で車の中で再生して音調整するというやり方でした。
2004年に一度バンド形式の上妻さんのライブを聴きに行った事があり、その時に自分の車の中の音との違いを感じて、「ライブ会場と車の中は条件は違うから。」と自分で自分に納得させて、そのままいつもの調整を行なっていました。
次の年はライブに行く事は無くて、その翌年の2006年には小さいホールでPA無しの生音で演奏されるツアーがあって、その会場に親しいお客様と二人で聴きに行く事にしました。
2年前のバンド形式に比べると生音の透明感のあるサウンドは更にカーオーディオ と差がついて、「もう自分の車では聴く気にはなれない。」という差が出ていました。
一緒に行っていたお客様はその後、次の車にも載せ替える事もなくて、完全にお付き合いが無くなってしまいました。
その時に専務が、「これからはお客さんをライブ会場に誘わない方がいいですね。」と言ったのですが、そこは逆転の発想で、「ライブ会場で生音を聴いても聴き劣りしないシステムを考えたらいいんじゃないですか。」と答えて、これまでと方針転換する事にしました。
まず上妻宏光さんのライブに10回通って、なぜカーオーディオ の音と差が出てしまうのか、特にPA無しの生音は差が激しいので、そこを重点的に聴きに行き、1年に10会場の目標が9ヶ月で全国10会場に聴きに行き、半分がバンド形式で半分が生音の形式で聴きました。
さすがに9ヶ月で10会場も回れば何故カーオーディオ との差が出るかが分かって、その原因は電源キャパシタとヘッドキャパシタによる無理くり音を浮かせる手法と、RCAケーブルとスピーカーケーブルのロジュームという高級素材を使う事で音がわざとらしく浮いて、それらを全てやめるところから新しい音造りが始まりました。
その10会場を目標に全国を回っていた時にバンド演奏の時のツアーの最初の1曲目が『リンゴ追分』で、どうしてもその音が出せなくて、夢の中でも頭の中でその曲がぐるぐる回っていました。
実は自分は上妻宏光さんのファンクラブに入って、ライブ終了後に会員証を見せれば握手会に参加する事が出来て、何度も並んで遂に上妻さんに顔を覚えてもらえるぐらいのファンになった時に、「上妻さんにお願いがあります。自分の車のオーディオの音を聴いて欲しいいんです。」とお願いしました。
その時は既にキャパシタとロジュウムメッキが怪しいと薄々感じていたのですが、まだ改善せずに上妻さんが運転席に座り自分が助手席に座り、31バンドのイコライザーのリモコンを握りしめて、「どこを上げ下げしたらいいか教えて下さい。」とお願いしました。
上妻さんは2曲聴いて、「これは上げる下げるの問題では無いと思います。」と言われて、「2弦3弦に対して1弦をわざと強調してありますか?」とも聞かれました。
結局その時はイコライザーはいじらずにそのままお別れして、次の日からキャパシタレスでロジュウムレスで一からピュアコンと防振の方式を見直して、ある程度納得出来る音になって来て、「もう一度上妻さんに聴いて確認して欲しい。」と思って、山口県でのライブの主催者に自分がなって、宇部空港まで自分が迎えに行くという事で助手席に乗って頂いて、2度目の試聴をして頂きました。
その後もスポンサー活動を続けて、最後に「1弦と2弦と3弦がピッタリ合っています。」と言われるまで改善し続けました。
そんな上妻宏光さんとはもう12年のお付き合いで、これまでライブの主催者1回で、協賛スポンサーが2回で、FM番組のスポンサーは毎年の恒例行事で、今年は1月の1週目と2週目の音解の出演が上妻宏光さんでした。
目の前でスタジオ生演奏もして頂いて、日本古来の古典演奏と、海外の楽器に合わせた独自のコード進行を一瞬で変える事が出来る、天才的な演奏をされます。
コロンブスの卵ではありませが、答えが分からないと手も足も出なくて的を得る事が出来ませんでしたが、とにかく答えが分かるまで最低10会場は回るという、今考えたらよくそんな暇があったなとおもうやり方で、でもそれが無くて「お客様とライブ会場に行かない様にしよう。」と逃げていたら今のサウンドピュアディオの音は無い訳で、逆転の発想で「ライブ会場で生音を聴いても、十分に満足出来る音を作ればいいんだ!」という決断で、これまで誰も到達出来なかった前例の無いサウンドを手に入れる事が出来ました。
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Posted at
2019/02/12 19:13:25