宇部店には店頭とピットの間に製作室というピュアコンやケーブルの組み立てを行っている部屋があって、あまりにゴチャゴチャしているので、通称ジャングルと呼んでいます。
昨日の仕事は空のボビンに一から銅線を巻いてコイルを作る作業と・・
SKY-3のケーブルの末端に焼き入れを行って、端子を付けるという作業でした。
端子を付ける作業は製作室で行いますが、焼き入れを行う場所はピットの奥にあり、ハンダ槽のスイッチを入れても目標温度の370度になるのに時間がかかるので、トタン板をつなぐときのハンダ小手を使って早く温度が上がる様にしています。
目標温度に近づいたので無駄なあがきはやめて、濁った表面の不純物を取り除いて、SKYケーブルの末端を漬け込みます。
漬け込みで少しづつハンダが減って来るので、秘伝のハンダに独自の配合で、棒ハンダとロールからほどいたハンダを加えて一定の量を維持しています。
ただグッドブランドの太洋電機さんがたまに訪問される事があって、今の使い方はかなり無理があるので、上のグレードの機器に変えて欲しいと言われていますが、先に欲しい測定器があったので、ハンダ槽の買い替えは次の機会にします。
ジャングルの中には自分の机と従業員の机があって、従業員の方はグッドのハンダ吸煙器のパイプが2本通っていて、従業員の健康のために10数万円出して導入委して、自分の机の方は2万円程度の吸煙器を使っています。
その吸煙パイプの奥に2台の測定器があって、これはコイルとコンデンサと抵抗とスピーカーのインピーダンスの4つの項目を切り替えて測定出来て、でも正確な測定を行うには切り替えを行った後でキャリブレーションを取らないといけなくて、その時間がもったいないのでここでは下がコンデンサ専用の設定で、上がコイル専用の設定から動かさない様にしています。
コイルに比べてコンデンサの方が測定の桁の小数点以下が多くいるので、下の横長の方が高い測定器で、横長は1台だけで製作を行う3人が交代で1台を使っていたので、とても不便を感じていました。
自分の机にはコイル専用で使う測定器と、その上の長年のハンダの煙で表面が茶色になっている機械は現在スピーカーのインピーダンス専用で使っていて、一番上は抵抗の測定専用の機械となっています。
今年の春に宇部店には新卒の社員が増えて、ジャングルはもう狭くて人が入れないので、ピットの一番端に机を置いて仕事をしている状態です。
ここにコイル専用の設定をした測定器を置いていたのですが、遂に桁数の多い測定器を今回導入して、自分の机とここを行ったり来たりして測定を行っています。
昨日の作業は容量の大きなコンデンサの測定で、小さい容量だと100個単位での入荷ですが、これは50個づつで、入荷時に全て測定して値をテプラーで貼り付けます。
これは80マイクロFのコンデンサですが、規定値よりもやや少ない表示がされています。
次は規定値よりも多い表示が出ていますが、これはメーカーの出荷時の誤算範囲なので製品として問題ありません。
しかしサウンドピュアディオでは全て高度な測定を行い、値が下の方の物と中心ぐらいの物と、上の方の物に分類して、更にそこから左右でピッタリ合う様にペアリングして行きます。
この様に同じ値でペアリングして、更にどういう時に上の方や下の方を使うなど、実際に音を鳴らすときには目利きならぬ耳利きが必要になります。
ただし全てをピッタリで合わすとコストがとんでもなくかかるので、最後の桁が1違うぐらいは良しとして、それでペアリングしても最終的には売り物にならないコンデンサが出て来て、メーカーの値をそのまま信じて仕事をしていたら、自分がよく言っている生音や生声に近いという表現は出来なくなるので、こういった作業には力が入りますし、使う測定器の質だけでなく、何度も測定条件を変えて誤差が出る可能性を避けて、コストがかかってもその測定条件から一切変えないというのも、少しでも元の音に近い状態で聴いて頂きたいという思いから来ています。
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