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イイね!
2020年07月14日

陶芸家の方の話


今から35年前の自分が25歳の時の話ですが、当時萩焼きの窯元に勤めておられる若い陶芸家のお弟子さんのお客様がおられて、車を預けられる日になって、「ちょっと急に職場から離れられなくなったので、出来れば窯がある山の中の工房に車を取りに来て欲しい。」という電話がかかって来たので、そういう場所に一度行ってみたかったので、喜んで車を取りに行く事にしました。


電話で聞いた道順で進むと、どんどん民家が無くなって来て、最後に山の麓の窯元がある場所に着きました。


そこは土産物用の安い萩焼を作っている窯元ではなくて、茶会に出す様な高級な作品を作っている窯元で、ちょうど焼き上がりの時間に着いて、窯から先生が作品を出している最中でした。


先生は出来上がった茶碗を回しながらじっくりと眺められていたら、いきなり床に叩きつけて、茶碗は粉々に割れてしまいました。

テレビでそういうシーンを見た事がありますが、普通は生で見る機会はなくて、カーン!という音が山に響いていました。


どうもお弟子さんは焼き上がりが悪いのではないかという予感がしていて、今仕事を普通通りの時間で上がって宇部まで車を持って行きますというのが言いにくかったらしく、それで車を引き取りに来て欲しいという話になっていたのでした。


窯元の名にかけてかけて、少しでも焼き上がりの悪い物は茶会に出さないという、すごい気迫に圧倒されました。



そこから15年ぐらい経った2000年ぐらいのある日、テレビで東国原英夫さんがある窯元に一時的に弟子入りして、ろくろを回して作品を作るというシーンを目にしました。

その時に達人から「力を入れるのではなくて、気を入れろ!」と何度も言われても、東国原さんは力んでしまい、ろくろの上の粘土が何度も崩れてしまっていました。

そこで達人が「何度言っても気を入れる事と力を入れる事の違いが分からないんだ!」と怒鳴っているシーンが今でも頭の中に残っています。


そこから何年か経つと、自分も社員に力を入れる事と気を入れる事の違いが伝えられずに、全部で3段階あるハンダ付けの2段回目を社員に任せられず、今はその上の4段階目が出来たので、2段回目から4段階目まで全て自分がしている状態です。


2000年ぐらいにテレビで見た東国原さんの粘土がなぜ崩れたのか?という、力ではくて気を入れるというのが、どういう風に気を入れるのか、自分は職人として一度聞いてみたいと思っていました。


それが先週その秘訣を一流の職人方から聞く機会に巡り合いました。


少し前から福岡でアマチュア無線で知り合いになった方が、以前は阿蘇で陶芸の窯元をされていて、松田有山という名前で窯元をされていて、テレビに何度も出られていて、今は引退して福岡に住んでおられて、たまに陶芸を教えておられるという事でした。


何回か交信して仲良くなったところで、例の東国原さんがテレビで何度言われてもうまく出来なかった『力を入れる事と気を入れる事の違い』を教えて欲しいと質問してみました。


その答えはコロンブスの卵的な、「言われてみればそうだ!」と納得出来るもので、東国原さんが粘土が崩れていたのが、力んでしまいと利き腕の方に余分に力が入ってしまい、ろくろを回してきれいに仕上げようと思うと、利き腕とそうでない方に均等に力を入れる必要があり、その均等に力を入れるためにはそうとうの気を入れないとバランスが取れないという事でした。


自分は37年間やめていたアマチュア無線を昨年の10月に再開して、その理由は9月の千葉の台風の被害をテレビで見て、「これは通信手段が断たれた時のために無線機を持っておかないといけない!」と思ったからで、始めてからは趣味の交信ばかりをしていました。


その趣味の交信で以前に国際線のパイロットの方が休暇を取られている時に偶然交信して頂いて、すごく知りたかった航空無線の周波数分けを知る事が出来きて、空港の近くを飛んでいる時と、離れて行った時に周波数が変わる事を知りました。


そして今回陶芸の気を入れる事と、力を入れる事の違いを知って、現在130人ぐらいの人と交信をしていて、その中で自分が知りたいと思っている事の答えを持っている方と交信出来るとは、かなり自分は運がいいと思っています。


先週北九州都市高速が7時間以上動かなくなった時に、アマチュア無線とデジタル簡易無線の2台を使って先や下道の流れの情報を積極的に集めていた時は、横にいた妻が「無線機がなかったらこんなに安心出来なかった。」と、前に進まないなりにリアルな情報が入って来て、単純な趣味の道具が知識や安心を手に入れる、遊び道具ではないアイテムに変身しました。




追伸

ちなみに自分のアマチュア無線のコールサインはJH4E FTで、デジタル簡易無線の15チャンネルで趣味の呼び出しを行う時は山口C56です。

妻が横で聞いていて、なぜ無線機が変わると自分のコールが変わるのか、不思議に思っていました。
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Posted at 2020/07/14 20:55:28

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