自分が昨日ブログ用に撮りためていた写真を整理していたら、以前美祢市の山に登った時の写真が出て来ました。
ズームで石灰石加工工場を写したのですが、青で囲った部分が自分が高校を卒業して働いていた時に担当していた所で、2本の大きな筒に採石場から取って来た石灰石がベルトコンベアで運ばれて来て、上から落として行って、重油バーナーで焼きながらじわじわと下に下げて行って、一番下まで降りて来た時には出荷出来る状態になっているという大きな設備です。
実際には下にオペレーターと呼ばれる人がいて、遠隔操作で石灰石を適量入れて、自分は下から上まで階段で歩いて登って、その途中途中の釜の温度と重油の圧力を計り、今度は下がりながら途中の覗き窓を見て、石灰石の焼き具合を見るという係をしていました。
ちなみに母親は写真に写っていない右側の工場で、石灰石の成分分析をする仕事をしていました。
これまでこの話は何度も井川ブログで出ていますが、たまたま山に登った時に、「そういえばあの右側の2本の炉を担当していたな。」と思い出してパチリと撮影しました。
父親は写真の左側の見えない部分のセメント工場に勤めていて、家族がセメントや石灰石に関わる仕事をしている家庭でした。
ただこの石灰石を焼いている炉の周りが暑くて、一番温度の高い所で60度ぐらいあって、当時の自分は身長170センチで55キロで、あまり汗をかかない体質だったため、熱が体にこもって職場に合わず、短い期間で退社しました。
それから電気店とカー用品店の2つの業種を短期間務めて、人に使われるのは嫌だから自分で仕事をしようと、カーオーディオを出張取り付ける仕事を始めて、2年後に自分のお店を持つ事になりました。
カーオーディオのお店を始めて10年ぐらいが経過して、年々車のドアの内張が軽量化やコストダウンで変わって来て、これまでの防振財では取れない振動が出て来た時に、「そういえば母親が石灰石の成分分析をしていたな。」と思い出して、すでに退職していた母に「前に務めていた会社にお願いして成分分析をしてもらえないだろうか?」と相談をして、役員の方を訪ねて行ったところ、「うちの成分分析は材料の時点だけで、製品化した後の分析は出来ない。」と言われて、山口県の産業技術センターの担当者を紹介していただいて、乾燥した後の状態をX線照射を行なって分析する事が出来ました。
最初は塗り立てのコーティング剤が青みがかっているのが、乾燥して来ると徐々に茶色がかって来て、わずかなたわみがあるものの、振動が取れてスカッとした心地よい響きになるのは、こうした技術的な裏付けがあるからで、毎週かならず何台かの車両に施工を行なっているヒット商品となった原点の写真でした。
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Posted at
2021/05/18 08:55:41