新・お客様の質問にお答えしてのシリーズも、遂に20話となりました。
旧シリーズが確か18話で止まってから1年以上経ってからのスタートだったのと、その間に新しい読者の方が増えたのと、更にここ数年で車の純正オーディオが大きく変わって来て、そのシェアも急激に増えているので、新しく仕切り直しています。
20回という節目という事もあって、昔話的な20年前によく有ったお客様からのご質問というか要望をいくつかピックアップしてみます。
20年前はまだカーオーディオは全盛期を少し過ぎた頃で、全盛期は1990年から1996年ぐらいがピークで、2002年はやや下降気味で、2001年にピュアディオブランド及びピュアディオ商品がスタートしたばかりでした。
当時はまだ自分はブログというものを始めていなくて、数か月に1度ユーザーの方を集めた『ユーザーミーティング』という事を行って、その会場でお客様からのご意見を聞くという催しでした。
その中で最も多かったのが、「サウンドピュアディオの製品が音が良いのなら、カーオーディオのコンテストに出して優勝して欲しい。」というご要望がかなりありました。
それに対して自分は「コンテストに勝とうと思えば通常の音造りではなくて、もっと勢いを付けたり作り込みに時間をかけて、当社では使わないタイムアライメントを使わないと無理なので出来ません。」とお答えしたところ、「日頃の音造りとは違っても、コンテストに勝てる車を一時期でも合わせて作って欲しい。」というご要望もありました。
しかし、「日々のお客様の音造りで精一杯で、わざわざ違う音を作る時間がありません。」と自分はお断りしていました。
これと似た様な質問で、「ZSPはカーオーディオの専門誌で全く評価されていないので、是非評論家の先生に褒めてもらう様にして欲しい。」というご意見もありました。
それに対するお答えは、「他の評価されているスピーカーの様にするには、雑誌対策や評論家の先生のご機嫌取りなどかなりの費用がかかって、それを使った場合ZSPの価格は倍ぐらいになりますが、それでも買って頂けますか?それとも知る人ぞ知る製品として今の価格とどちらがいいですか?」とお答えしたところ、全員が今の価格がいいという話になりました。
実際に同じ製造工場で作っている同じ様なフレームやマグネットなどの構造の物では倍ぐらいの値付けだったので(音のチューニングは違うが)、かなりお買い得感はあったと思います。
前の話に戻って、コンテストの話では、「将来的に純正オーディオが変えられない車や、インピーダンスが特殊なプレミアムサウンド車が増えた場合に対応出来る様に、インピーダンス変換技術を磨いて10年後・20年後に備えると、わざわざやり方の違うデモカーを作って賞をもらう時間が無駄になります。」と、数カ所のユーザーミーティングの会場で同じ回答をしていました。
あれから20年が経ってどうでしょうか?
インピーダンスが特殊なプレミアムサウンド車がどんどん増えて、その対応に毎週追われていて、タイムアライメントを使ったコンテストに勝つための時間を使わなくて良かったという事は、当時のミーティングに参加された方も今は、「そういう事だったのか。」と、納得して頂いているはずです。
ただ2002年当時はお客様に納得して頂ける強い根拠も無かったのも事実で、2006年から三味線奏者の上妻宏光さんとのお付き合いが始まって、2007年からはDEENのボーカル・池森秀一さんとのお付き合いが始まって、後のそのお二人からどんどん演奏者やボーカリストの方のお付き合いが増えて来て、今の『生音・生声』と言っている根源になる体験で音造りが大きく進歩しました。
20年前に比べたら技術力が上がっているから、1台あたりにかかる調整時間というのは短くなりそうなものですが、車側の大きな変化によって、20年前にでは考えられない様な時間がかかっていて、ユーザーミーティングではお客様のご要望にはお答えしていませんでしたが、選択としては正しかったと今実感しています。
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Posted at
2022/04/21 09:58:59