今日ご紹介する1台は、昨日の福岡店の完成車から、BMWの5シリーズ・ツーリングです。
スピーカーグリルにハーマン・カードンのマークが付いているプレミアムサウンド車に、ベーシックパッケージの取付を行いました。
フロント3WAYのお車のツイーター部分を鳴らなくして、ダッシュにピュアディオブランドのATX-30Jを取り付けて、後付けツイーターとスコーカーとセンタースピーカーにピュアコンを通して音質アップを図りました。
ベーシックパッケージというと簡単なパッケージに思われそうですが、プレミアムサウンド車ではリアサイドまで分解して作業を行っています。
グローブボックス下には比重の高いMDF板を敷いて、4ピース構成のピュアコンを取り付けて、スコーカーの上限周波数を決めるコイルは白いボビンにピンクのラベルの井川が一から手巻きした物を使用します。
また前には4ピースですが、リアの純正アンプの部分にもパーツを取り付けていて、トータルでフロントの7つのスピーカーのバランスを取っています。
全ての結線が終わって音が鳴る様になったら、FMラジオとCDを使って音調整を行います。
BMWはプレヤー付きが徐々に減っている中、運良くプレイヤー付のお車で、更に運が良い事にクロスFMのサウンドピュアディオスタジオからの放送時間に受信する事が出来て、勝手知ったるスタジオからの音を基準に調整を行いました。
ただBMWの調整は簡単ではなくて、これまでサウンドピュアディオは340iのハーマン車、530eの標準オーディオ車、740eのハーマン車の3台のデモカーを買って実験して来て、5シリーズのハーマン車はデモカーとしては無かったのですが、それでもこれまでハーマン車だけで2台のデモカーを持っていたという実績があるので、シフト横のダイヤルとスイッチをスイスイと操作しながら、ピュアコンのパーツをあれこれと変えて音を追い込んでいました。
この車種ではロジック7のサラウンドが内蔵されていて、最初の方でマッチングがなかなか決まらない時はロジック7を入れた方が良く聴こえるのですが、セッティングが進むにつれて逆に邪魔になって来て、最終的にはロジック7オフで音をまとめました。
アクセサリーポジションで音がまとまって来たら、最後はピットから少しリアを出してエンジンをかけて、エンジン音を含めた状態で音調整を行います。
7バンドのイコライザーを駆使しながらピュアコンの値を変えて、もうこれ以上生音・生声に近づかないという組み合わせを見つけて、音調整を終了しました。
これまでBMWのハーマン車を2台買って実験しながら、そのどちらともインピーダンスが思っていた以上に違っていたので、ピュアコンの値は新たに探り出す必要があったのですが、長い時間をかけて色々と予習してこれだけ困難なのですから、デモカーを買った事が無いお店はどうなんだろう?と他人事ながら心配をしました。
年々複雑になるプレミアムサウンド車に対応するために、デモカーをあれこれと買って実験するのは、カーオーディオ専門店としては必要な事ではないでしょうか。
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Posted at
2022/11/13 10:52:02