サウンドピュアディオの40年史に自分の学生時代やカーオーディオ専門店を始める前の職歴などを書き込んだこのシリーズも遂に18回目となり、おそらく今のペースでは後1・2回で完結しようとしています。
昨年の10月10日に開店から40周年を迎えて、その前に自営業を無線とカーオーディオとあれこれの工事を請け負いの自営業を始めていたので、実際には開業からは42年半が過ぎて、大学に行かずにサラリーマンが1年半で、自営業が長すぎて給料をもらった事が10数回しかありません。
今はコンピューター関連で大学在学中に開業する方も珍しくはないですが、当時は終身雇用が当たり前で、わざわざ宇部興産グループの工場を辞めてまで自営業を行うとは、周りから「そのまま務めておけばいいのに。」と随分言われました。
自分の同級生の中には電気メーカーに勤めた人も多かったのですが、40代ぐらいでリストラされた者もいて、何が安定か分からない時代に変わっていました。
今回の2010年ぐらいからは、サウンドピュアディオは電源キャパシタやロジュームメッキの端子は音がキラッとしても、実際の音楽の音色と違っているという事で、もう使わないというのが定着して来ていて、それにプラスして国産のトレードインスピーカーは扱わないという、いわゆる業界のトレンドとは全く違うやり方のために、ある意味変人的な扱いをされる様になりました。
当時はトレンドに合わせる限り実際の音楽の音色とは全く違う音になるために、カーオーディオを後から替える人は車のドレスアップのトレンドの様な形になっていました。
この頃にサウンドピュアディオはFMラジオのアーティストさんの特別番組のスポンサーに付く事が多く、最初のお付き合いが邦楽から始まり、邦楽とクラッシックのコラボレーションのコンサートもあって、クラッシックのアーティストさんともお付き合いが始まりました。
自分の会社のスポンサーとコンサートの後に、会場から出て行く車を診ていると皆さん笑顔で、もちろん先ほど聴かれた演奏のCDなどを聴きながら帰られているのですが、どう見ても皆さんノーマルのオーディオで聴きながら笑顔で、明らかに後付けをした様な車は1台も無いのです。
「これはどういう事だろう?」といくつかのコンサートの後に考えて、おそらく来場者は先ほどホールで聴いた音楽を純正オーディオの音をトリガーにして頭の中で思い出していて、耳から入っているのはリズムを取るだけで、頭の中の思い出で笑顔になっているのだろうと考えました。
そういう活動を続けていたら、自分がファンクラブに入っているアーティストさんのファンと仲良くなって、その辺りの聞き取りが出来る様になって、カーオーディオについてな話す事があって、どうもカーオーディオはカー用品店に行った時にディスプレイの前で聴いて、チャカチャカ・ドカドカと自分が聴いている音楽とは音色が違うから欲しいとは思わないという事を言われていて、「確かにそうだな。」と思って、もう一つは「カーオーディオって物凄くお金がかかるんでしょう?」という、どうしてもマイナスなイメージばかりで、これではいくらコンサートのスポンサーにお金をかけてもサウンドピュアディオの売り上げにはプラスになりません。
そこで音楽に精通しておられる方に買ってもらえる様なパッケージは出来ないものか?と考えたのが、ベーシックパッケージにベーシック防振を加えたWパッケージと、更にセメントコーティングを加えたトリプルパッケージです。
音楽に精通されておられる方はカー用品店のデッキやスピーカーを交換したキラキラ・ドカドカした音に拒絶反応があって、見た目はそのままで篭りやドアがつられて鳴るという部分の改善を前面に出して、『本来の音楽に近い音色にするための改善』という事で、車種別のパッケージ販売を前面に出す事で、従来のカーオーディオのトレンドとは土俵を変えたジャンルを作るという事に集中しました。
Wパッケージやトリプルパッケージを前面に出す事と、トレードインスピーカーは販売を行っていないという事も前面に出して、『一般的はカーオーディオとは違って、音楽に精通されている方のための音質改善です!』というやり方は徐々にではありますが浸透して来て、パッケージを購入された方の中から10人か20人に一人ぐらいの割合でシステムアップでZSPまで進まれて、今のサウンドピュアディオの販売スタイルが確立して来たのはこの頃です。
そのうちにサウンドピュアディオのFMのアーティストさんの特別番組は年に2回が2か月に1回になり、月によっては2回の放送があるとか、徐々にアーティストさんとのお付き合いも増えて来て、それに合わせてファンの方でお店に来て頂けるお客様の層も増えて来て、もう特別番組で作るにはコストがかかり過ぎて、毎週の放送を3カ月とか半年とか1年で買うという事で、コストダウンが出来ないかという話を放送局とする様になりました。
その頃はかなりのボーカリストの方と放送局のスタジオでお会いして、生の声を聞く事によって「自分の音造りってまだ甘いんじゃないかな?」と思い始めて、キャパシタレスのロジュームレスで音が本来の音に近づきながらも、「まだ変える事があるのではなかろうか?」と思い始めた時期でもありました。
ここで当時を振り返ると、FMラジオの音楽番組の制作は、それを放送する事で得られる宣伝効果よりも、スタジオでボーカリストの方の生の声を知る事で音造りの進化に繋がるというWの効果で、そのまま何もせずにカーオーディオ専門店を営んでいたら、今はどんな音造りになっていただろうかと、考えたらゾッとします。
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Posted at
2023/04/07 10:51:36