今日ご紹介する1台は、昨日の宇部店の完成車から、フォルクスワーゲンのゴルフ8です。
今回からディスプレイオーディオになってプレイヤーが無くなり、初めてのゴルフ8の入庫でベーシックパッケージの開発と取付を同時に行いました。
ただ素のゴルフ8の状態で入庫した訳ではなく、既に純正スピーカーからケンウッドのトレードインスピーカーに交換してあって、お客様はその音に不満で作業に預けられていました。
ケンウッドのツイーターは外して、ピュアディオブランドのATX-25に交換したまでは良かったのですが・・
ドアの16センチスピーカーはケンウッドに交換した時に捨てられた様で、トレードインから替えればもう必要はないだろうというのか、実際にはトレードインに替えた方が実際の音楽からは遠のいて、造作した音になるという見本の様なシステムでした。
この時点で頭は真っ白で、JBLの薄型の16・5センチスピーカーを付けようかと考えていましたが、純正ツイーターはピラーに残っていたので、この特性を測定器にかけて調べて、おそらく純正の16センチはこんな特製ではないかというのを逆算して・・
おそらくゴルフ7とあまり変わらないだろうと、アウターにして使われなくなったゴルフ7用の16センチスピーカーを当ててみたら、ホールサイズとネジ位置とカプラー形状も全て同じで、ゴルフ7のミッドを使ったベーシックパッケージを緊急的に作る事にしました。
写真の下の方にあるケンウッドのトレードインスピーカーさん、ご苦労様でした。
ゴルフ7と8で明らかに違うのはプレイヤー部が無い所で、グローブボックス内のプレイヤーを専用金具で取り出して、裏のアンプ部から音信号を取り出せばよかったのが、グローブボックスの奥にアンプ部があるので、とんでもなくバラバラにしないと音信号が取り出せません。
かなりの時間をかけて音信号を取り出して、グローブボックス下にMDF板を敷いて、その上にゴルフ7用のピュアコンを一度取り付けて、そこから値を変えて行って音の当りを探りました。
ピュアコンの値が決まって、後はディスプレイオーディオの3トーンを動かして、ゴルフ7よりもレベルの刻みが細かくなっているので、これまでの中間のレベルが出せる様になっていて、きめ細かい音の表現が出来る様になりました。
ゴルフ8の音調整が終わってから福岡店に移動したら、たまたまゴルフ8が7月に納車されるというお客様が来店されていて、次のゴルフではきちんとゴルフ8の純正状態が分かるので、そこで完全なベーシックパッケージが出来上がりますが、ドアスピーカーの特性が7と8で同じ場合は今のパッケージがそのまま使用出来ますが、もし細かな差異があれば、そこはきちんと詰めて行きます。
最後にケンウッドのトレードインスピーカーとベーシックパッケージの音のどこがどう違うかと説明させて頂きますと、トレードインスピーカーは音の強弱が付けてあって、目立つ音域と抑えた音域が混在する事でメリハリを付けて、パッと聴き音が良くなったと錯覚させる様な音造りで、音楽を良く知らない人からすれば良い音に聴こえるかも知れませんが、これを音楽に精通した方が聴かれると妙にバランスが悪く、特に車のドアでこもりやすい400ヘルツ付近が意図的に抑えてあり、ここを絞れば素人の人は「音がスッキリした。」となるのですが、例えばピアノの調律は441とか442があって、441ヘルツか442ヘルツを基準に調律して、その調律の基準になる周波数をスポイルするなど、絶対にやってはいけない事を平気でやっていて、代わりに女性ボーカルが目立つ様に2キロヘルツを持ち上げても、主音が2キロヘルツでもその2倍、4倍、8倍の音と、2分の1、4分の1、8分の1の音を含めて女性ボーカルを形成しているので、中心だけを持ち上げても実際のボーカル音から外れているので、ベーシックパッケージは全ての音域を均等に鳴る様に工夫しているので、『音が良くなる』と双方が言っていても、結果は全く違うという事です。
そんな訳で音楽に精通された方が、きちんと音楽聴きたいと思われて、他に選択肢な無いとトレードインスピーカーを取り付けられると、「この音は良い音ではない!」という事になるのです。
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Posted at
2023/05/15 10:46:53