日本テレビ系で金曜日の21時から『金曜ロードショー』という、映画を丸々1本放送している番組があります。
ここ3週間はバック・トゥ・ザ・フューチャーを1から3まで放送していて、その映画を観ていてふと気づいた事があります。
博士がデロリアンを改造したタイムマシーンを作って、主役のマイケルJフォックス演じるマーティンが過去と未来を行ったり来たりする物語です。
未来から訪ねて来たマーティンを過去からやっと未来に返したら、また戻って来るというシーンがあり、そういえば自分もタイムトリップ的な事があったな?と、感じる事があったのでここに書き込みます。
それはナカミチが発売したCD-700のシリーズに、ナカミチ以外のアクセサリーを取り付けると、リモートの電流がナカミチの想定以上に流れると、電圧が下がってデッキの電源が落ちてしまうという現象が起きてしまい、それを対策するパーツを2000年ごろに作っているので、今年で発売から四半世紀の25年が経っています。
これがブーストアップリレーで、リモート電流をアップさせて、ナカミチ以外のアクセサリーを何でもリモートで電源をオンにして、電圧は一切ブレないという優れ物です。
自分がこれをいつ考案したかというと、何と1978年の高校3年生の時なんです!
これがバック・トゥ・ザ・フューチャー的で、高校生の時に何かあったら土木作業員のアルバイトをしていて、当時は今みたいに小型の重機が無かったので、何かあったら高校生や大学生のアルバイトがスコップで地中に穴を掘っていた時代で、それで稼いだお金を無線機屋さんに行って何万円もする無線機を買って帰っていました。
ただ当時は自分は145MHzの無線機しか持っておらず、他校の人気ナンバー1の女子高生の無線家が433MHzに出ているというので、79800円の無線機を買うには少しお金が足らず、福山電機というメーカーが145MHzの意無線機に繫ぐと433MHzに変換してくれるコンバーターを確か43800円で発売していて、36000円も節約出来るのでそれを買って来て、自分の持っていたアイコム製の無線機に繫いで、リモート信号を繋いだら、何と電圧ドロップしてコンバーターが動作しないではありませんか!
可愛い他校の女子高生と交信したさに43800円も出したのに、これではどうしようも無いので、3割引いて転売しようかと考えていた時に、頭の中でふと「電圧がドロップするのなら、トランジスタを使って回路を作って、リモート信号をブーストアップすれば良いのではないか?」と頭の中にアイデアが浮かびました。
それからパーツ屋さんで電子部品を集めてブーストアップリレーを完成させて、何とか433MHzを使って交信する事が出来ました。
そしてそれから22年後にCD-700系のデッキにナカミチ以外のアクセサリーを付けると電圧ドロップして音が出なくなって、全国各地でナカミチのCD-700KKが不人気となり、サウンドピュアディオだけはブーストアップコンバーターを作っているので、どんどん他社のアクセサリーを繋いで販売する事が出来ました。
その話を聞いた専務が、「女の子と話したいがためにアイデアが浮かんで、それが数十年後に役に立つとは、スケベ心はけっこう仕事に役に立ちますね。」と言うではありませんか。
いえいえ、当時は純真な男子高校生で、一度だけ一緒に映画を観に行って、角川映画の『野生の証明』を観に行って、あまりにも残酷な流血シーンが多いのと、初めて女子と映画に行ったという緊張感から、映画が終わって出て来た時は顔は真っ青で、いつ吐いてもおかしくないぐらいの体調で、言葉をほとんど交わさずに別れて、その数日後に「私が選んだ映画が気に入らなかったみたいね。」と振られてしまいました。
ブーストアップリレーを見る度に、高校3年生の時のコンバーターが動かなくて焦った事と、せっかく動作して交信出来て映画に行く事が出来たのに、流血シーンで青くなって振られた事を思い出します。
でもブーストアップリレーは150個以上売れたヒット商品になって、今でも売れているから良かったという事でしょう。
それでも22年経っていても高校生の時に考えた回路図を記憶を辿って書いてみて、トランジスタの品番も覚えていましたが、運の良い事にロングランモデルで、その時の型番をまだ入手する事が出来ました。
体は現代にいますが、記憶は一気に高校生時代に飛んで行く、脳内バック・トゥ・ザ・フューチャーです。
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カーオーディオについて | 日記
Posted at
2025/02/24 17:07:12