お客様の質問にお答えするシリーズは比較的最近お客様になられた方を対象とした内容が多いのですが、前回30年前の製品のエッセンスが今の製品にもあるというお話でかなり昔の話になっていましたが、それを読まれてその数年前の製品についての質問を頂いたのですが、古い話というだけでなく、以前あった方式を何故今使用していないのかという質問を頂きましたので、過去を振り返りながら現在の製品が何故この規格になったかというお話を書き込ませて頂きます。
話は1992年の秋から冬にかけての事で、当時はピュアコンというパッシブネットワークをブロック化して組み合わせが変えられる方式の物はトレードインスピーカーやアドオンツイーターなどの安い商品専用で、高級スピーカー用は別な大型のケースに入ったオリジナルネットワークという別な製品を使っていました。
このトレードインスピーカーやチューンナップツイーターの安い製品専用だったピュアコンが今は高級スピーカー専用のシルバータイプという銀製品を使用したモデルで対応して、ノーマルのピュアコンはトレードインスピーカーやチューンナップツイーターには対応していないと、今とは言っている事が全く違うと、当時を知っている方なら30数年でやっている事が全く変わっています。
そのトレードインスピーカーとチューンナップツイーター専用的なピュアコンが何故ここまで変わったかというと、まずは1990年代の前半のトレードインスピーカーやチューンナップツイーターが、2000年の少し前には全く構造が変わっていおて、オーソドックなミッドの構造が特殊な構造や他メーカーが使っていない材質など、見かけ上の珍しさでユーザーの気持ちを引くために、本来の音楽の音とは変わって来て、最初は外ドームタイプのオードドックだったツイーターもどんどん特殊化して来て、見かけ上の高性能・高音質を謳う様にメーカーがなって来て、自分がお勧めしたいスピーカーが無くなって来てので、2001年にオーディオボックスからサウンドピュアディオに名前を変えて、これまでのやり方をがらりと変えて今の方式になっています。
それでも2001年にベーシックコースとしてスタートした現ベーシックパッケージは2006年から2007年にかけてマイナーチェンジを行って、そこから数回のマイナーチェンジを行って、昨年の5月からブラックボックス内のコイルを自分が一から手巻きに変えて、更に合成インピーダンスを若干上に上げて音に艶を出しています。
2006年にベーシックコースからベーシックパッケージに名前を変えようと思ったきっかけは、それまで自分はピアノの調律の細かい事を全く知らずにオーディオの仕事をしていて、自分が会館を借りて自社主催のコンサートを開こうと企画していて、会場のピアノを借りてコンサート前に調律師の方を雇って調律を行う事になった時に、自分は何でこんな事を今まで知らなかったのか!と驚く事があって、それは家庭のピアノの調律なら1回の料金で終わりですが、コンサートの調律はリハーサル前に一回行って、本番前にもう一回行い、「何故2回もしないといけないのですか?」とプロの僅かな調律のズレに対するとんでもなく細かな部分で音がズレているという事が分からなかったという、今ではとても恥ずかしい思い出で、これを機会にピュアコンの精度のアップと、それぞれの店舗の担当者が自分の耳で聴いて良いと思った値を選ぶという方式をやめるという決まりを決めたのですが、それでも調律を知らない人が自分のイメージで値を選ぶは後々やめる事が出来ず、グループをやめてしまうきっかけにもなりました。
今だから分かるのですが、小曽根真さんや国府弘子さんのクラスになると、リハーサル前・本番前・途中の休憩時間の3回調律を行うといのが当たり前というのは、今では完全に理解出来ています。
ちょっと話が今回のお客様の質問とズレてしまいましたが、今回のお客様は40年ぐらい前からのお客様で、ピュアコンより上のグレードのオリジナルネットワークの時代をご存知の方で、今発売しているコントロールコンバーターみたいに2つのダイヤルが付いていて、しれを回して左右のツイーターのレベルが変らえれるという優れ物で、大きさは今のコントロールコンバーターに横に1・5倍ぐらい大きくなった物で、当時を思い出されて「ツイーターレベルをダイヤルで動かせる物をまた作らないのですか?」というご質問を頂きました。
今回も当時の製品の写真が無いので、これを横方向と縦方向に1・5倍大きくしてダイヤルは手前のネジの内側に前向きに付いていたと想像して下さい。
まずケース入りのネットワークをやめた理由は、最近のブログを読まれている方ならお分かり頂けると思いますが、ケースの中にパーツを入れている時は中を開けてパーツの入れ替えをするのに時間がかかって、音が出た時は前の音のイメージが少し薄れていて、安い製品用のピュアコン方式の方がやたらと調整時間が早くて、これじゃあやってられないという事になり、それでパーツを瞬時に交換出来て、更に高いパーツを使ったピュアコンを作る事になりました。
もう一つ言われていたダイヤルを使って連続でツイーターレベルを変える方式は、今のコントロールコンバーターはスピーカーの出力を2段階のレベルダウンを行って、3段目のプリレベルという弱い信号になってボリュームコントロールを行っているので、ボリュームの接点にほとんど電流が流れておらず、当時のオリジナルネットワークではパワーアンプを通った信号をボリューム操作しているため、かなりの電流がボリュームの接点を流れており、段々音が荒くなる感じがしたので固定抵抗式に変えて、固定抵抗は安定感のある高音が再生出来るために自然とボリューム方式は無くなったという訳です。
もう一つコントロールコンバーターについての質問で、「コントロールコンバーターはハイローコンバーターをダイヤルで調整しやすくしてある製品ですよね?」という事を何人もの方からお聞きしました。
確かにそうですが、市販されているハイローコンバーターとはこんなに大きさが違います!
中を開けてコンデンサーと抵抗の所を見ると、コントロールコンバーター用のパーツとこれだけ大きさが違うという事をご覧に入れます。
これでは音が違うはずです。
今巷で人気のアンプ内蔵のDSP中のハイローコンバーター部もこんな感じですから、コントロールコンバーターを使えば高音質というのをイメージして頂けると思います。
以上、お客様の質問にお答えしました。
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Posted at
2025/07/31 10:58:17