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ピュアディオいがわのブログ一覧

2021年07月13日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第6話


新・お客様の質問にお答えしても、もう第6話となりました。


今回は毎年6月から7月になると多く頂くご質問で、「最近FMラジオの入りが悪くなった。」という内容です。

実際にナビやデッキのチューナーの性能が落ちて来たという事はほぼ皆無で、夏場に起こる通常は起こらないFMラジオの周波数で起こる突発的な電離層反射が原因です。


特に多く聞かれるのが77・0メガヘルツのクロスFMの北九州局で、FM岩手の77・0メガと同じ周波数で、他にはFM仙台の77・1メガとも混信します。

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宇部店ではBGMで77・0を聞いている事が多く、電離層反射で薄く混信した時はジリジリとノイズが混じって、それがひどくなるといきなりDJの話が別な人になったり、音楽が途中で違う曲に変わったりします。

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77・0のFM岩手ならまだしも、77・1メガヘルツのエフエム仙台やFM秋田は0・1メガズレているのでかなり聞きずらく、急いで周波数を他に換えますが、それでも他の周波数も電離層反射で混信していると、混信していない周波数を探すしかありません。


音楽を日常のBGMにすればそんな苦労はありませんが、それをしてしまうと著作権協会にお金を払わないといけないので、局がまとめて著作権料を払っているFM放送をBGMにしています。


80・0のFM福岡の北九州局にも混信が混じる事がありますが、こちらは80・3メガのFM岩手ではないかと思われますが、ちょうどの周波数の混信よりも、ズレた周波数の混信の方がノイジーに聞こえてしまいます。

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宇部店ではバックヤードで51メガのアマチュア無線を受信していて、遠くの電波が聞こえ出したらそろそろ周波数を変えないといけないと予知しています。

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コールサインに7が含まれていると東北の電波で1エリアが関東で、8エリアが北海道で、7エリアが聞こえて来たら要注意です。


ただ一般のユーザーの方が混信無しにFMラジオを聞くには、スマートホンにラジコのアプリを入れて、それをオーディオにつないで聞くというのが一番理想でしょう。

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ラジコは混信が無く、聞き逃した番組も1週間以内だと後から聞く事が出来て、プレミアム会員になれば全国のFMラジオを聞く事が出来ます。

欠点はリアルタイムの放送から数分遅れて聞こえるぐらいで、普通のラジコだと無料で楽しむ事が出来ます。


電離層反射は自然現象で夏場に多く、9月ごろまで突発的に起こりますので、ラジコ等を利用して、ノイズレスで聞かれる事をお勧めいたします。



追伸

先日九州道を77・0メガヘルツのクロスFMを聞きながら移動していたら、東北のFM局が混信して来て、クロスだったり東北の放送だったりと、交互に聞こえて来ました。

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ところが神田トンネルの中に入ったら、いつもの様にクロスFMの電波は聞こえなくなったのですが、東北のFM局はきちんと聞こえていました。

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どんな飛び方をしたらそうなるのか、不思議な現象でした。

Posted at 2021/07/13 10:58:10 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2021年07月06日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第5話


先日書き込みさせて頂いた、お客様の質問にお答えしての第4話は、自分の中学生から61歳までをかなり急足でご紹介していので、長文でしたが内容がかなり端折られていて、最後の方の測定データーの所をもう少し詳しく書いて欲しいというご要望がありましたので、最後の部分を詳しくつ追加の内容を加えて説明いたします。


中学生から高校を卒業するまでコイルを巻いたり、コイルとコンデンサを合わせて波長を合わせて、限られたパワーを有効に使って、同じ長さのアンテナでもいかに遠くに電波を飛ばすかの実験に明け暮れていました。


ところが高校を卒業して車を持つ様になって、カーオーディオに目覚めたり、ディスコに行く事やディスコのノンストップミックスを自分で作る事に目覚めて、いつの間にかアマチュア無線から37年も離れていて、全く興味もありませんでした。


それから2019年の千葉の台風の被害を見て、停電したり通信網が断たれた時に事を考えて無線機やアンテナを購入したら・・

「えっ!アンテナの同調って4分の1波長と5分の5波長だけじゃないの?」とビックリして、8分の3波長や8分の6波長や2分の1波長でアースがいらないとか、自分の知らない同調の仕方が開発されていて、それだけではなくて、1本のアンテナで2波に同調させるのは知っていても、3波・4波・5波に同調させるという、新しい方式が確立されていました。 


そんなアンテナが開発されると周辺機器も学生の当時では考えられない様な物が作られていて、2波に同調するアンテナを2台の無線機に分配するディプレクサーは第一電波から1種類しか発売されていなかったのが、今は9種類発売されていて、コメットからも6種類発売されていて、そのうちの6種類を自分は購入して駆使して、複数のアンテナと複数の無線機を同調させています。

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ディプレクサーの中身はコイルとコンデンサで、昼間仕事でコイルとコンデンサと格闘していて、家に帰ってまでコイルとコンデンサの組み合わせで格闘して、よほど周波数に同調させるのが好きなのか、もし37年間辞めていたアマチュア無線を再開しなかったら、4分の1波長と5分の5波長しか知らず、複数のディプレクサーを使いこなすなどの手法も知らなくて、ZSP発売20周年の記念のピュアコンを開発出来ていなかったでしょう。

15年以上使ったスピーカーで、「今が一番音が良く聴こえる。」と多くのお客様から喜んで頂けているのは、この複雑な組み合わせをオーディオに転用しているからに他なりません。



前置きが長くなりましたが、お客様から希望されている余分なアクセサリーを付けた時に同調が悪くなった時のデーターです。

まず宇部店の駐車場で夕方に7メガ用の車載アンテナを2個組み合わせて・・

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あれこれ工夫してインピーダンス50オームとSWR1・5以下の理想値に近づけて、まあまあな値で、後は無線機の手前にコイルとコンデンサを使ったアンテナチューナーを入れて、それで理想値に合わせる予定でした。

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ところが屋根の上にアンテナを上げて、そこに複数のアース線が引いてある物があったので取り付けてみたら・・

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いきなりインピーダンスは理想値の半分の25オームになり、オーム数が低いからと能率が上がる訳ではなくて、左のSWRは1に近くなるほど無駄にパワーを消費されずに最大限にパワーが活かされるという値で、完全に駐車場の時よりも悪くなりました。

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そこでアース線を外して、エレメント2本だけにして、無線機の手前にコイルとコンデンサを入れて調整したら・・

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インピーダンスは50オームより少し上ですが、SWRはほぼ1の状態で、パワーが無駄なく送信されて、最大の効率となっています。

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これがピュアコンでいうマッチングが取れて、パワーが最大に活かされて純正のナビの内蔵アンプでも音楽を十分に体感出来るという、「ここがマッチングがピーク!」というのと同じ状態です。


ただ無線とオーディオが違うのが、広い周波数でマッチングを取らないといけないので、とんでもなく多くのパーツの中から選んで来ないといけませんし、回路も複雑になります。

更にオーディオはインピーダンスが変わると音色が変わり、これをイコライザーでレベルを上下しても変えようがないので、本来なら大切な要素なのですが、これが業界的に重視されていないのが不思議です。

ピュアコン使ったシンプルなベーシックパッケージでもインピーダンスを制御しているので、生音に近くて効率も高いのでビックリという事になります。


前の第4話で分かり難かった方も、今回の説明で少しでもお分かり頂けたら幸いです。

Posted at 2021/07/06 19:49:20 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | 日記
2021年07月01日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第4話


今日は昨日の書き込みの続きをお届け致します。



ここ1・2年サウンドピュアディオの音が良くなって来た理由に4桁表記のピュアコンを作るためにコンデンサのペアリングの精度を上げるために大量購入をやめて、コストがかかっても少量購入に変えて、その時の工場の生産ロットの状況を読むというのと、ハンダ付けのクリップの数をこれまでより増やしてコンデンサに熱が極力伝わらない様に工夫するなどの事を書き込みました。


その根源は純正オーディオ側に制限が多くなって、前の車で十分音が良かったが、アフター側でこれまで以上のクオリティーを出さないと前の音にはならないというお話でした。


近年バス・トレブルしか付いていない純正オーディオに、DSP付きのアンプを付ける事で音質改良と言われていますが、サウンドピュアディオではDSPアンプにスピーカー出力を入れて、プリレベルに下げる時のロスで音がくすんだのをイコライザーで持ち上げるという事を良い事だと思っていなくて、またモデルよってはDSPがバグってイコライザーが知らない間にフラットになっているなどもあって、このDSPアンプを推奨していません。



さてここまでは前置きで、ここからはお客様の「社長が無線を再開されてから音が良くなった様な気がしますが?」というご質問を沢山頂いておりますが、一昨年の10月に37年間やめていたアマチュア無線を再開して、更に知らない間にデジタル簡易無線という資格がなくても5ワット送信出来る無線が許可されていて、現在中学生や高校生の時みたいな無線の工作を始めました。


ここからはかなり長くなりますが、動作原理が分からなくても詳しい事を書かれたら雰囲気で何となく分かるので是非書いて下さいというお言葉に甘えて難しい話を書かせて頂きます。



元をたどれば中学・高校の時は自宅の他に自転車で移動して無線をしていて、その時使っていた周波数は145メガと51メガと28メガの3波でした。


145メガの4分の1波長は約50センチで自転車で使うのには問題無いのですが、これではあまり遠くまで飛びません。


これを8分の5波長の125センチぐらいになるとかなり飛びが良くなって、更にその根元に位相反転コイルを上手い事利用すれば約150センチ必要な51メガの4分の1波長と兼用出来て、その両方でマッチングさせるためにコイル巻きにはまりました。


もう1つの28メガは4分の1波長で260センチ必要で、これは自転車に付ける訳にはいかないので、根元にかなり巻き数の多いコイルを巻いて120センチぐらいでマッチングが取れる様に工夫しました。


ちなみにコイルを巻いてマッチングを取ると、エレメントの長さとコイルを巻いた長さがトータルで260センチではマッチングが取れず、たった3つの周波数に合わせるだけで中学・高校の6年間ぐらいあーでもない、こーでもないと、何の勉強の役に立たない事をやっていました。



そのぐらい本当にマッチングするコイルを作るのは大変な事なので、1990年代にカーオーディオでオリジナルネットワークを作る密かなブームがあった時は、お客様から「関西の店みたいにコイルを巻いてネットワークを作って下さい。」と言われても、「うちはマルチアンプでやるので、ネットワークは作りません。」と丁重にお断りました。


ある日お客様数人と一緒に関西のカーオーディオイベントに行った時に、もう営業されていないお店ですが、オリジナルネットワークでフロント2WAYだけでも素晴らしい音を鳴らしている音をお客様が聴かれて、「井川さん、もうそろそろネットワークを作りませんか?」と言われて、しぶしぶネットワークの開発にかかりました。



ただネットワークの悪い所は材料費が沢山かかる割に売れるのは1セットか2セットだと採算が合わず、納得出来る物が出来るまで時間がかかり、ビジネスとしては魅力的なものではありませんでした。


ただ中学・高校とコイル作りではバカみたいに夢中になっていた人間なので、あっという間にお客様は褒めていた関西のお店を上回る音が表現出来る様になって、ネットワークのパーツをブロック化して自由に組み合わせられるピュアコン方式を考案して、ビジネス的にも採算が合うスタイルを構築出来ました。



お客様に関西のお店よりも音が良いと言われる根源はアマチュア無線で培ったコイル巻き技術だけでなく、26歳の時に1年間FM山口で音楽番組を製作していて、その時に聴いたスタジオ用のプロ機の音が頭の中に残っていて、その経験が普通のカーオーディオショップとは違う部分でしょう。



そのFM山口で番組を作るきっかけになったのが、高校を卒業して1年後にディスコという物を知って、これが面白くて無線どころではなくなって、無線はやめてしまいディスコでノンストップミックスの音楽にひたっていました。


ただノンストップミックスを聴いているだけでは満足出来ず、自分でレコードプレイヤーを2台とミキサーを買ってノンストップミックスを作っていたら、それをどこかで披露したいとパーディー会場のDJなどをする様になって、それだけでは我慢出来ずに開局したばかりのFM山口の番組として多くの人に聴いてもらおうと企画しました。


後で考えてみたら高校時代にアマチュア無線の3級・2級の試験を受けて合格して、無線工学と電波法の他にモールス信号の送受信の試験があって、その試験に合格するためにモールスの早打ち・早聞きを練習するうちにタイミングを掴むのが上手くなって、それが曲間をつなぐタイミングの習得に知らないうちにつながっていました。


だから自分がアマチュア無線をしていなくて、上級試験に合格したり、コイル巻きに没頭していなかったらサウンドピュアディオの今の音造りは無かったでしょう。



そして時は2019年の9月になり、千葉にこれまで想像もしなかった大規模な台風がやって来て、電力や通信網が絶たれてしまってスマートフォンもパソコンも全く使えなくなったという話がテレビから流れて来ました。


その台風で孤立した地域でアマチュア無線を使って外部との通信が出来たという話を聞いて、山口県や福岡県もこれから何が起こるか分からないからと、アマチュア無線機を買って、切れていた無線局の免許も再交付して、趣味の無線を初めて非常時に備える事にしました。



ところがアマチュア無線を再び初めて知ったのが、自分が中学・高校の時に145メガの8分の5波長のアンテナの位相反転コイルを利用して51メガの4分の1波長に同調させるどころの話ではなくなっていて、433メガと145メガと51メガと28メガの4波に同調とかいう技術が確立されていて、まるで浦島太郎状態でした。



とりあえず福岡のマンションのベランダに145メガで8分の6波長で、433メガで8分の5波長3段のアンテナを買って取り付けて、「8分の6波長って何に?」と自分の知らない同調の仕方のアンテナにビックリしました。


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しかしベランダに付けた日に145メガで福岡市南区と久留米市の交信を聞いたら、近い方の南区の電波が聞こえないではありませんか。


そこで取り付けているポールを3メートル離れた方に付け替えたら、今度は南区が聞こえて久留米市が聞こえなくなって、これはコンクリートの中の鉄筋の影響を受けているんだなと思って、アンテナのサイズを小さくして前に突き出して鉄筋の影響を受け難い様にしたら均等に電波を受ける様になりました。




これってサウンドピュアディオがピラーにツイーターを埋め込まないのと同じで・・


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ツイーターの場合はマグネットから出ている磁力線が鉄の影響でねじれて、スムーズに高音が再生されないのと同じだと思って、電磁波と磁気と音波と微妙に違っていても技術の根源は同じ所になると思います。


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無線を始めたら中の良い人も何人か出来て来て、その中の一人の方がテレビ局にお勤めで、「そちらの局のWBSのスポンサーに一時期なっていたんですよ。」と話してから特に仲良くなって、で1年ちょっとで勤務が大阪に変わってしまい、145メガでは話が出来なくなりました。




そこで考えたのが自分がこれまで使った事がない7メガという電離層反射で遠くまで飛ぶという周波数で、車載アンテナを2本つないで固定アンテナにするという材料を買って組み立ててみました。


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ところがこれが測定上で上手くマッチングが取れないんですよ。


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同軸ケーブルをバランという平行線2本に変えるアダプターを付けて分配しても、何だかハイパワー送信すると無線機が発熱して痛めそうな気がするので、これは使えないと調べてみたら・・



車載アンテナのプラスとマイナスのプラス側だけに接続しても、その間に計測すると500pFの静電容量があって、左右のエレメントが500pF2つを介して繋がっていて、これでは良いマッチングが取れないはずです。


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そこで考え方を変えて、本来の使い方の垂直にエレメントを立てて、同軸ケーブルで直接接続して、もう1本を水平からやや斜め下に向けて、プラス側を相手のマイナスに落として、500pFは完全に短絡させてマッチングを取りました。


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理想はインピーダンスが50ΩのSWRが1・5以下が、下のエレメントが水平でインピーダンスが40ΩのSWRが1・9だったのが・・


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エレメントを斜め下に向けたらインピーダンス45オームで、SWRが1・65ぐらいで、無線機側にコイルと可変コンデンサ2個を使ったアンテナチューナーを使って理想の送りと受けに合わせる予定が・・


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アンテナをガレージの屋根に載せた時に、その前のアンテナで使っていたアース線が何本も付いている物を「ある物は付けておこう。」と付けたのが間違いで、しかも下に降りて測定器をかけて振れ方がおかしいと気付きました。


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付けたらいいという物を何でも付ければマッチングが取れなくなるというのはカーオーディオも同じで、例えば静電容量を利用して音を良くするパーツと、静電気を除去して音を良くするパーツを同時に付けると音がよじれて聴こえる様なもので、何でこんな簡単な事に気が付かなかったのかと反省しました。




それから数日後の夕方に再びガレージの屋根に上がって、多重のアース線を外してマッチングを取りました。


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他には写真はありませんが433メガと145メガと51メガ28メガの4波が同調するアンテナがあって、これが下の方の周波数がなかなかマッチングが取れず、51メガが合えば28メガが合わず、28メガが合えば51メガが合わないを繰り返していて、知恵を絞って4波全てピッタリ合わせる事に成功しました。


その直ぐ後にBMW740eの調整を行って、これまでの調整とは違う音のツボで調整したら、今まで「これ以上は無理!」と思っていた音を越える正確な音の表現が出来る様になりました。



つまりオーディオだけであれこれとチューンしてもある程度の所で行き詰っていて、それが周波数は千倍とか1万倍とかで実験すると、また違う視点でマッチングを取るという発想が出て来て、そこにちょうど15年以上使ったZSPスピーカーのマッチングを今の状態に合わせるという発想になって、お客様から「これまでで一番良い音になった!」と言われる根源となっています。



4月に技術に関わる社員を集めて、無線工学の先生を迎えて勉強会を2回行ったのですが、やはり実際に電波を出して実験しないと技術の根っこの根っこは分からない様な気がします。


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最後まで読まれた方、長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。


Posted at 2021/07/01 11:45:22 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2021年06月30日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第3話


今日は水曜日で宇部店は1週間の始まりですが、火曜日に仕事をしてしまうと今ひとつ曜日感覚が無くなっている井川です。


今日の『新・お客様の質問にお答えして』は最近お客様からよく聞かれる「ピュアディオさんってここ1・2年で音が良くなっていませんか?」という質問です。



確かに自分が聴いてもここ1年半ぐらいでこれまで表現出来なかった音の領域が表現出来る様になって、より生音・生声に近くなったと思っています。


この答えは合計3つあって、その一つはコンデンサのペアリングの精度をかなり上げて来ているという部分です。


過去のブログではコンデンサの1回の仕入れが200個だ400個だと大量に買い入れている事をアピールしている時期がありましたが、最近は逆に1回の仕入れを25個に抑えて、フィルムコンデンサの工場のフィルムの巻き付けトルクの微妙な違いにより、その生産時期によって規定値の上の方の物が出来るか下の方の物が出来るかで、買う時期を少しづつずらして欲しい値が手に入る様にコントロールしているという所です。



特に今のピュアコンはJU60用で4桁表記で、ベーシックパッケージでも3桁表記が当たり前で、一部の車種ではベーシックでも4桁表記の物を使っています。



今困っているのは1マイクロのコンデンサの1マイクロよりも少し下が必要な場合が多いのに、今の工場のコンディションだと1マイクロを上回る物が多く、25個仕入れるのも怖いので10個仕入れたら・・


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見事に誤差の範囲で問題無い値で上の方が揃っていました。



つまりサウンドピュアディオの音決めのレベルは部品メーカーが指定している誤差範囲の中の上だ下だとパーツを選別して音調整を行っていて、生音・生声を謳っているという事は、この僅かな違いで音の良し悪しが決まってしまうという事です。



ちなみに0・47マイクロのコンデンサが必要な組み合わせもあり、こちらも規定値よりは上ばかりですが、現在多く必要なのは0・48ちょうどぐらいで、今回10個仕入れたら0・480は1個もありませんでした。


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でも前と2回前に25個仕入れた時は0・480がそれなりの数があって、とりあえず製作作業に問題無い数は確保しています。


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ただ1マイクロの下の方の値のコンデンサが必要な場合が多く、測定してストックしている物も欠品気味で、この辺りのコンデンサが4個必要になるピュアディオブランドの40周年記念のホーム用スピーカーの製作が途中で止まってしまっています。


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もう少し時期をずらして1マイクロのオーダーを出します。



いくら制度の高い測定を行ってペアリングしても、その数字が動いてしまうのがハンダ付けの熱で、

フィルムの巻き付けの微妙なトルクで値が変わるのと同様に、ハンダの熱が中のフィルムに伝われば数値も変わって来て、その熱で動いてもメーカー指定の誤差範囲には収まっているのですが、4桁や3桁表記のピュアコンではその誤差の中で音決めを行っていて、極力中に熱が伝わらない様に最初の2本クリップが8本の通称タコクリップになって、写真は10本使用している通称イカクリップです。




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ただこれでも僅かに熱が伝わって一時的に数位置が上がり、その後で冷えて来たらハンダ付け前よりも僅かに低い値になるので、最終的にハンダ付け後の数値を4桁でピュアコンのケースに表記してあります。



4桁表記のピュアコンは音が良いと言われていますが、その陰にはこうした仕入れのタイミングと選別で本当に合うコンデンサーを探して装着しているからと、熱に対する他では行わないレベルの対策を行っているからです。



そして2番目の音が良くなった理由は、最近純正オーディオのデッキやナビが交換出来ない車が増えて、音造りに制約が多くなって来て、これまでの技術では「前の車の方が音が良かった。」と言われる事例が増えて来て、これまで以上の技術を持って来ないと前のお車と同じ音のレベルが表現出来ないというのがあります。



ピュアコンのブラックボックスやコイルの種類は増える事はあっても減る事はなく、一部の車種ではベーシックパッケージのブラックボックスで4桁表記で、コイルはZSPで使う様な0・5刻みもベーシックで使用する様になって、その結果後付けのナビやデッキでその音を再生すると「これまでよりも音が良くなった!」という事になっているのです。


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最近音が良くなった理由は3つあると最初に書きましたので、3つ目は次回の『新・お客様の質問にお答えして』で書き込みたいと思います。


Posted at 2021/06/30 10:37:30 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2021年06月22日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第2話


前回5月27日に新シリーズとして復活したお客様の質問にお答えするブログも、気が付いたら1か月近く間が空いてしまいました。

元々は火曜日の定休日に不定期の書き込みで始めたこの企画も、いつの間にか書き込み回数が減っていましたが、新シリーズではこれまで過去に書き込んだ内容も、今の時期と新しくお客様になられた方に合わせた内容で書き込みたいと思います。


まず新しいお客様からよく頂く質問で、「サウンドピュアディオはカーオーディオのコンテストに車を出さないのですか?」という内容です。


サウンドピュアディオは2001年の6月に生まれたショップ名とブランド名で、その前はオーディオボックスという名前で営業していたという事を知っている方はかなり少ないと思います。

今でも営業を行っている会社は『株式会社オーディオボックス』で、オリジナル製品を作っている会社が『有限会社ピュアディオ』となっています。


1990年代のオーディオボックスという店名の時はコンテストに車を出した事があって、当時お客様の中で一番と思われて」いた方のお車がクラス最下位となり、あまり言う事を聞かないお客様が自分で派手なイコライジングをしてクラス優勝となり、そのコンテストを見に行っていた他のお客様のテンションはダダ下がりになりました。

その後最下位委になったお客様はガッカリしてカーオーディオをやめられて、クラス優勝したお客様は「自分はもうカーオーディオを極めたから。」とカーオーディオをやめられて、でも見に行っておられたお客様は今もお付き合い頂いているので、それはそれで運が良かったのでしょう。


ただなぜそんな事が起こるかというと、当社が目指しているアーティスト本来の音とコンテストで勝てる音とに差があり過ぎて、そこからコンテストには参加しないという方針で、それから20数年が経った今日まで来ています。


コンテストに関しては他には「もし勝てるのならその時だけコンテストに合わせた音造りをしてトロフィーを取ればいいのではないですか?」という声も頂きましたが、今の現状でわざわざいつもと違う音の車を作るとお客様の納期が遅くなり、その時間があったら半製品を製品化しないといけない物を何とかします。


2001年の店名変更後も「新しく立ち上げたブランドを知ってもらうために、いつもと違っても心を鬼にして勝てる車を!」という声も頂きましたが、2000年以降のコンテストはメーカー主催のものがあり、その中にはトロフィーをもらったお店が型遅れの商品か、これから型遅れになる商品を大量に買わされて、「トロフィーをもらったら沢山お客さんが来店されるから。」と、つかまされた商品が売れなくて、店の経営が傾いたり、経営が成り立たなくなった店もあり、山口県にもトロフィーをもらって不良在庫をつかまされて、「自分は賞をもらって音がいいのに、何でサウンドピュアディオに客が行くんだ!」と言っているお店があるそうです。


そもそも審査を行うオーディオ評論家の事を自分は信用していなくて、メーカーからお金をもらった嘘を本当にして、本当を嘘にしてしまう、あういう人が業界で力を持っていたらカーオーディオ業界も尻すぼみでしょう。

自分はたまたま20代の時にFM局で1年ほど音楽番組を企画制作とDJを行った事があり、その時のプロ機の正確な音が忘れられずに音の極力クセの無いカーオーディオを選んで販売していて、長年遠ざかっていたFMの放送局も2006年から再び出入りする様になって、それから「あれは売れない、これは売れない。」と、売る事をしない商品を沢山作ってしまいました。


なぜ評論家の先生が嘘を付いていると言えらかというと、自分が知っているプロサウンドの話とは全く別な音を造作する話で、「いやいや、そんな音でレコーディングしていないから。」という話を平気でするので、そういう人が偉いとはとても思えないからです。


でも最近思い始めたのが、音を造作するのがカーオーディオの常識なら、自分はそこからズレた所で仕事をしているから、本当は自分の音の方がズレているのではないかと・・

いやいや、これはガリレオの地動説と、ガリレオが間違っているという天動説の様なもので、業界を中心に音造りをするのか、それとも音楽を作っている人に実際に会って音造りをするのかで、そんな考えの違うコンテストにデモカーを出す必要は無いというのがサウンドピュアディオのお客様に対するお答えです。

Posted at 2021/06/22 10:51:58 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
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サウンドピュアディオの井川です。 福岡県・山口県でカーオーディオ専門店を営んでいます。 アーティストとのコラボレーションにより、より生演奏や生の声に...

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