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ピュアディオいがわのブログ一覧

2022年01月29日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第16話


1月26日のクロスFMの『アーバン・ダスク』の中で、サウンドピュアディオにパーソナリティーの栗田善太郎さんが来店された取材音源が、19時30分ぐらいから放送されて、翌日からお客様から「あの放送は良かった!」とか、「分かりやすかった!」というお声を沢山頂きました。

クロスFMさんとのお付き合いが始まったのは20年ぐらい前からで、15年ぐらい前からはかなり本格的なお付き合いとなって、ここ3年ぐらいはマークイズ福岡ももちのスタジオのネーミングライツスポンサーとなって、サウンドピュアディオの音の良さは多くのパーソナリティーの方の知る所となっていましたが、栗田善太郎さんにはまだ聴いて頂いていない状態が続いていました。


これまでも多くのパーソナリティーの方がデモカーを聴いてビックリ!というのはありましたが、コイルの種類の多さが音造りの決め手という部分に今回はかなり感銘を受けられて、番組の中でそこに深く触れられていたので、分かりやすかったと言われる方が多かったです。

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実際にはコイルだけでなく、ベーシックパッケージ用のブラックボックスだけで現在これだけあって、新しい車種でこれでもハマらない車種が出て来たら、新しい値を開発して追加します。

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今回の放送を聞いて30年ぐらいお付き合いのあるお客様から、「放送の中で市販のトレードインスピーカーは音に強いクセが付いているから使えないと言われていましたが、元々ピュアコンはトレードインスピーカーの貧弱なネットワークを交換したら音が良くなるが売りでスタートしたんじゃなかったのでは?」という質問を頂きました。


サウンドピュアディオ以外のカーオーディオ専門店やカー用品店は、今回試聴に使ったホンダ純正のネジが1本で下に2カ所のひっかけがある様なスピーカーでは良い音は出ず、フレームが立派でマグネットの大きなトレードインスピーカーに交換しないと良い音は出ないと言われています。

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確かに1993年頃の純正スピーカーは音が悪くて、スピーカーは交換して当たり前の状態でしたが、1997年ぐらいから徐々にドアスピーカーがトレードインのミッドレベルに変わって来て、その理由は自動車メーカーの付属品の保証期間が延びて来て、3年壊れないのはもちろんの事、車検時の延長保証で5年間は何んともないスピーカーにする必要が自動車メーカーに出て来ました。

それでいてコストは限られるので、耐久性があって音の永年変化が少なくて、ドアの中にあるから見た目にはコストをかけられないが純正スピーカーの標準になって来ました。


ただ純正スピーカーがトレードインのミッドレベルの音になって来るとアフターパーツを作っている所は差別化が図れず、特定の目立たせたい音域を強くしたり、特定のこもりやすい音域を下げたりと最初からクセを付けてユーザーの関心を引く様な手法を取って、1999年から2000年にはピュアコンを付けて原音に近づけるという事が出来るトレードインスピーカーは市販されなくなって来て、これに強い危機感を感じて『オーディオボックス宇部店』と名乗っていた店名を『サウンドピュアディオ宇部店』に変えて、2001年にベーシックパッケージの前身となるベーシックコースの販売を始めました。


発売当時は純正ミッド=音が悪いという常識が浸透していて、かなり苦戦を強いられていましたが、JBLのミッドバスは国産のトレードインに比べて音が素直だったので、輸入元のハーマンインターナショナルに「100セット単位で仕入れるので、JBLのユニットの単品販売をさせて欲しい。」とお願いしましたが一度断られて、それから数年後にサウンドピュアディオの考えを理解して頂いて、純正ミッドで満足出来ない方にはJBLのミッドバスをお勧めしますというスタイルが出来ました。

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でも純正ミッドでも十分満足して頂ける方が多くて、今回の栗田善太郎さんの取材でもホンダ純正16センチとATXー25でもメーカー純正のBOSEのプラミアムサウンド車よりも音が良いと言われていました。

「BOSE車にベーシックパッケージを付けるとガラッと音が良くなりますよ。」と言ったら、「もっと早く知っていたら良かった!」と残念そうでしたが、次の車の予定があって、そちらの方にはベーシックのWパッケージを装着する方向で話をさせて頂いています。


考えてみたらピュアディオの販売スタイルは、ドアスピーカーが純正かJBLかピュアディオブランドの3種類で・・

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ツイーターはATXー25かATXー30または30J、そしてJU60の実質的にミッド3種類とツイーター3種類の組み合わせで販売していますが、目指している音がレコーディングスタジオや放送局のスタジオの音なので、この組み合わせでも不足はしていませんし、逆にクセの強いスピーカーを持って来られて、「これで良い音を・・」と言われても、一般的なカーオーディオのトレンドの音とは別な音造りなので、互換性がありません。

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特性が分かっているユニットを使ってもツイーターとミッドの距離で聴こえ方がちがうので、何種類かのブラックボックスとコイルの組み合わせを変えて音決めを行って、より生音・生声に近い音になる様な組み合わせを探しています。

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前置きがかなり長くなりましたが、お客様からの質問の「ピュアコンは元々トレードインスピーカーの音を良くするために作られた物ではないですか?」に対するお答えは、「元々トレードインスピーカーのミッドで鳴っていた音のレベルは今では純正スピーカーで出ていて、それに差を付けるために際どい音造りをして来た現在のトレードインスピーカーでは、本来の音楽に近い音は出せない。」というのがサウンドピュアディオの結論です。


ラジオの影響もあって今日の福岡店は店内デモカーを外に出して代車として使用していて、今は宇部店にいますが、明日は福岡店に移動して、午前に1台と午後に1台の、合わせて2台の音調整を行います。

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Posted at 2022/01/29 11:13:02 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2022年01月20日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第15話


新シリーズになった『お客様の質問にお答えして』も、11月に2回書き込んだものの12月と1月の今になるまで間が空いてしまいました。

今回はこれまで多く頂いて質問ですが、「社長は将来車がどういうふうにかわって、こういう事が出来なくなるってかなり前から言われていますが、まるで業界の中で一人だけ答えを知っているみたいですね?」という質問です。

現在車業界か大きく変わっていて、ガソリン中心から電動車に、オーディオレス車からディスプレイオーディオやプレミアムサウンドへ、そしてディーラーの全車販売への転換や、自動車高価買取業者の躍進など、ここ20年で大きく変わって来て、「20以上年前はもっと楽に高額商品が売れていたのに。」という同業者の声も多く聞かれます。

そもそも2001年にオーディオボックス宇部店と呼んでいた店をサウンドピュアディオ宇部店と名前を変えて、サウンドピュアディオブランドの商品の販売を始めた時点でここ10年20年で自動車業界は大きく変わり、カーオーディオの販売はこれまで通りには行かなくなるという事を前提の名前と業態チェンジな訳ですから、自分の予測よりも5年遅れて大きな波が来たと思っています。


そのお客様からの質問の「社長だけ答えを知っている様な・・」という部分について、前シリーズやブログの途中で重複した表現があるかも知れませんが、1990年代の後半の話になります。

その頃に大手カー用品店チェーンは徐々に車検や整備という本来自動車ディーラーが行う事業に入り込もうとしていて、その報復として自動車メーカーは逆に減った売り上げ以上にカー用品で稼ぐという戦国時代に突入する前でした。

そしてある自動車メーカーが自動車雑誌の編集部に問い合わせて、「今日本で一番音の良いカーオーディオ専門店はどこか?」と聞いたところ、「山口県のオーディオボックスです。」という答えが返って来て、自動車メーカーがわざわざ当時のオーディオボックス小野田店を訪ねて来て、その後別なメーカーも同じ問い合わせを自動車雑誌の編集部にしたところ、「山口県のオーディオボックスです。」という答えが返って来て、まだ小野田市から引っ越したばかりのオーディオボックス宇部店に尋ねて来られました。

1社目ではディーラーでのモデル末期の車に特別なサウンド仕様にした車の限定車の企画と、2社目は関東の方まで出向いて行ってプレミアムサウンド車のネットワークチューンやツイーターの位置決めなどを行って、メーカー寄りの仕事を少ししていた時期もありました。

ただ「ツイーターの位置は出っ張ってはいけない。」とか、「ネットワークのコストはこのぐらい下げないといけない。」などの条件が加わると自分がやりたい音とはかなり離れて来るし、かといって今までと同じ事をしていてはこの先シェアが減るばかりで、更にカー用品の大手2社はどんどん車検・整備をディーラーから取ろうとしているから報復でカー用品は自動車メーカーから売れない様にされるしと、完全に将来が見えない状態に向かっていました。


そこで19年使って来たオーディオボックスという名前を商標登録して、オーディオボックスブランドの商品を作って差別化を図ろうとしたら、オーディオVOXという会社が日本で商標登録をしていて、類似しているという事でオーディオBOXは商標が取れずに、販売店名とか会社名では問題ないとの事で、販売を行っている会社は今でも株式会社オーディオボックスで、他にピュアディオとサウンドピュアディオという商標を特許庁から受理されて、オリジナル製品の開発やパーツの組み立てを行う有限会社ピュアディオを新たに作って、2001年にサウンドピュアディオの商品と店舗をスタートさせました。

そのスタートは大手自動車メーカー2社との付き合いの中で、将来的にカーオーディオの含むカー用品業界はこういうふうに締め上げたい的な話を嫌というほど聞いていたので、カー用品業界・カーオーディオ業界はこうなるという、普通の販売店が知らない情報を知った上で動いているので、「このやり方は将来的に通用しなくなる。」というやり方をさけて店舗運営して来たので、独自のビジネススタイルで差別化をして来ていたのです。

だからその原点を知らない人からしたら、「なぜあそこだけ答えを知っている?」というふうに思えてしまいますが、1990年代にカーオーディオ専門誌の評価ではなくて、一般の自動車誌の評価の方を重視していた考え方が今のピュアディオブランドの根源になっていたのだと、今この文章をかいていてしみじみと思いました。

ただ自分の予測の中には無かったのがコロナ禍による人流の抑制による集客の変化と、イベントの中止によるイベント会場にデモカーの展示が出来ない事と、近年の半導体不足のために車の生産が遅れて新車を買われた方の受注があってもピットに車が入るまで何カ月もかかるなど、予測不能だった事も起きていますが、自動車メーカーの車の変化に付いていけずにコロナ禍の影響で無くなった店もあるので、それにくらべればまだ良い方かと感じていて、カーオーディオ専門店の『ノリと勢いと友達感覚』の3点セットで成り立っていた販売スタイルはもう崩壊するのでは?と危惧しています。

以上過去のブログの内容と重なる部分もありましたが、今年最初のお客様の質問にお答えしてでした。
Posted at 2022/01/20 10:56:46 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2021年11月24日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第14話


前シリーズのお客様の質問にお答えしては2年ちょっと前に19話で終わった様な気がしますが、新シリーズはまあまあのテンポで進んでいて、今回で14回目となりました。

この新シリーズになった理由と、今回のご質問の内容は繋がっている部分があるので、自分が意識していない部分を再確認する事が出来ました。

そのご質問は、「ここ2年ぐらいでサウンドピュアディオさんの音って、急に良くなっていますよね?」という事です。


この急に良くなった理由は二つあって、もうこれは日頃からここで書いている内容で、国産車のオーディオがナビ一体化が急激に増えて来て、多くのお客様から「前の車の時はもっと音が良かった。」と言われる事が多くなって、そのベースのクオリティーの低い部分から以前と同じレベルの音表現をしようと思うと、取り付ける製品のクオリティーをこれまで以上の物にして行かないと満足して頂けないという、『今まではこの手法で満足して頂けていた』が通用しなくなったという事です。


2つ目の理由はかなりの数のお客様はご存じの、2019年の10月に37年間やめていたアマチュア無線を再開したという事です。

これは自分の技術力を上げるつもりで始めた訳ではなくて、その年の9月の千葉の大規模な台風被害を見て、スマホも電話もパソコンも使えないという、全く通信手段が無くなる事の怖さを知って、災害時のために1台無線機を持っておこうから始まりました。

しかしハンディートランシーバーを1台買って家に置いたものの、ほぼ何も電波が聞こえて来ず、「昔はもっと交信している人が多かったのに?」とあれこれとアンテナを工夫して遠くに飛ばないかとやっていたら、結局コイルやコンデンサーの組み合わせで格闘する事になって、「そういえば中学生の時にドイツのWISIのアンテナを使っている社会人がいて、自分の自転車に付けた国産のアンテナでノイズだらけの信号が、WISIだとバッチリ聞こえていたな。」と思い出しました。

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そのWISIのアンテナは自転車に付けるには色々と条件が合わなかったので、自分のアンテナのコイルを自分で巻き替えて、WISIみたいな性能に出来ないかと中学2年から高校3年までの5年間もコイルの研究をしていました。

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そんな昔懐かしいWISIのアンテナが福岡の無線機屋さんで売っていたので、コイルを巻く部屋に置いて、学生時代に夢中になってコイルを巻いて、出来が悪かったらほどいて巻き替えてを、何百回も繰り返した事を思い出して、当時の『WISIの様なQ値の高いコイルを巻く!』という、何がそんなに面白かったのかは分かりませんが、無心になった時の事を思い出しながら仕事をしていました。

実際にはAF10の構造は太いステンレスの棒を機械で時間をかけてじわじわ丸めているので、絶対に真似が出来ないのですが、その構造でQという値が高くて、コイルの性能のインダクタンスは同じで、動作する周波数は同じでも、そのQの差で電波の飛びや受信感度が上がるので、田舎の工業高校の図書館で、放課後にコイルのQに関する書籍を読み漁っていました。

ただそのコイルに関する書籍はだれも呼んだ形跡がなくて、そんな普通はどうでもよい事に熱を上げた学生時代でした。


それから10数年が経って、自分がカーオーディオの仕事を始めてしばらくすると、カーオーディオ業界でちょっとだけ自作のネットワークブームが来て、日本で10店か20店ぐらいのネットワークを作るショップが出て来て、カーオーディオの雑誌を賑わしていました。

ただ自分は真っ当なLC回路を作ったり、コイルを巻き替えたりする大変さを知っていたので、「うちのお店はマルチアンプで音造りをします。」とブームに乗ろうとはしていませんでした。

しかしカーオーディオのイベントで関西の当時名人と呼ばれていた人のネットワーク付きの車の音を聴いたお客様から、「井川さんもコイルを巻き替えてネットワークを作らないと!」と半分以上お叱りの言葉を受けて、しかたなく嫌々コイルを巻き替えていました。

ただこの手の事をしだすと止まらなくなるのは自分の性分で、やり始めたらとんでもはまってしまい、最後には自分が名人と呼ばれる様になりましたが、残念ながら業界は自作ネットワークのトレンドが終わり、自分が以前推し進めていたマルチアンプと、プラスしてタイムアライメントの時代に入って、どちらかというとダサい部類に入る事になりました。


そうこうしているうちに自動車メーカーがプレミアムサウンドに力を入れ始めて、将来的にはナビ一体化オーディオプラス特殊なインピーダンスの専用設計のオーディオになるという話が出て来ました。

もう20年以上前の話なので時効という事で過去込みますと、90年代の終わりに自動車メーカーは将来カーオーディオの売り上げをアフターマーケットに任せるのではなくて、異形パネルや特殊インピーダンスでメーカー側が主導権を握る様に動いていて、自動車メーカーが自動車雑誌の編集部に「どこかカーオーディオで特殊な技術を持っている店はないか?」と聞いたところ、「山口県にあるオーディオボックスが優れています。」という話が出て、半年のずれはありますが、某自動車メーカー2社からデモカーを聴かせて欲しいとわざわざ山口まで来社がありました。

色々とメーカーの方と話をしていましたが、自分のやり方がいくら良くても量産してメーカーの希望の利益を出す事が無理だったので途中で話は消えて、でも自動車メーカーは将来的にこういう方向にオーディオを持って来て、アフターマーケットを縮小させて来るという事はハッキリと分かり、2001年に店名をオーディオボックスからサウンドピュアディオに変えて、オーディオメーカーの商品に依存するのではなくて、将来的に異形パネルのナビが増えて、インピーダンスが特殊なスピーカーやアンプになる事を前提のピュアディオブランドをスタートさせました。


ただ焦ってスタートした割にはオーディオレス車が世の中には多く走っていて、それなりにのんびりしていたのが、ここ2年ぐらいで急激に純正オーディオが変わって来て、そういう製品に対応するピュアコンの開発が急務になりました。


そのためにピュアコンの精度を上げる事が必要となり、製作業務に関わる社員を自分プラス1人から2人増やして、合計4人のチームを作って対応しようとしていたのですが・・


ホームオーディオも自作ネットワークのパーツも段々無くなって来て、何も無い空のボビンに一から銅線を巻き上げるという作業が必要になって、社員に何度コイルを巻き替えさせてもこのレベルのコイルしか出来て来ません。

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自分が巻き替えるとビシッとこんな感じで密に巻けるのですが・・

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同じ長さの銅線を巻いてもこんなに長さが余ってしまい、仮に同じインダクタンスが取れてもQ値が違うので、同じ音にはなりません。

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やっぱり自分が巻くとこうなり、「自分には出来ません。」と1人2人と辞めて行って、今はその後から入って来た女性の社員がきちんとした下ごしらえと後処理をしてくれています。

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おそらく学生の時には綺麗なコイルを巻いたら将来の職業に役に立つなどの気持ちは無くて、無欲に「良い値のコイルを巻きたい!」という気持ちだけで巻いていたのが、まさか60前になってこんなに役に立つとは思っていませんでした。


他にはハンダ付けも重要な作業で、高校生の時は無線機のマイクの手前に付けるマイクアンプの基盤のハンダ付けをいかに綺麗にするか、パーツに熱を加えずにいかに綺麗な音にするかに明け暮れていて、そんなバカみたいな事が今の音造りに役立っていて、2019年の10月以降は仕事以外の時間にコイルやコンデンサやハンダと格闘していて、無線とオーディオはインピーダンスが10分の1で、コイルやコンデンサの値はちょうど1000倍で、学生時代のお金も高度な測定器も無かったのが、大人になって当時は絶対に買えなかったレベルの測定器が買えて、その共通点を極めて行ったら自然とオーディオの音も良くなって来たという感じです。



普通は1個のネットワークで済ますところをピュアディオではとんでも無い数のユニットとコイルの組み合わせでマッチングを取っていて、こういう組み合わせだめなら次はこの組み合わせという切り替えが、これまで暖簾分けしていた店では絶対に分からず、「いやいやこういう組み合わせは無いだろう。」という適当な組み合わせになるのが、元々のインピーダンスの整合性を合わせるという理論が解っていない人間が適当に勘でやっても本当の所に合わず、最低でも3級の無線工学が理解出来て、そこから桁を変えて変換しないと分からないと思います。

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夏に4級の無線工学の講習を社員に行いましたが、なかなか理解が難しいものの、ピュアディオ製品の根源になっている原理原則が沢山出て来ました。

多くのお客様から、「井川さんは無線をまた始めてから音が良くなりましたね。」と言われるが多くありますが、これまでは1970年代の第2級の無線工学をベースにしてピュアディオ製品が作られていましたが、30年以上の間にこれまで無かった波長の合わせ方が見いだされて、そこをべースにして製品をリファインしているので、これまであと一歩出せなかったレベルの音が出せる様になりました。


最後になりましたが、最近のブログに付いての質問があったので追加させて頂きます。

数日前に最新のピュアコンはAモデルという井川が最初から最後まで全て組み立てている物があると書き込みましたが、逆にJU60用や特殊なインピーダンス用などの以前から自分が全て作っていた物にはAの記載がありません。

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ちょっと誤解を招いたのでみんカラブログは直ぐに書き足しましたが、他はそのままにしてあったので、ここで訂正させて頂きます。


今の純正オーディオに制約が多くて、自由度が効かない分を、自分が精度の高さを持って製作する事でリカバーしていて、その状態をデッキやナビが変えられる車に取り付けると、これまで以上にクオリティーが高い音になっているという事です。

Posted at 2021/11/24 11:40:48 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2021年11月18日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第13話


新シリーズになってから第13話となったお客様の質問にお答えするも、12話から1か月以上間が空いてしまいました。

今日は昨年ぐらいからお問い合わせが多くて、「今のところは何とも言えません。」とか、「今現在は加工をお受け出来ません。」とお答えし続けていて、他のカーオーディオ専門店で出来るのに、何故サウンドピュアディオではやれば出来るのにやらないのだろうか?という件についてお応えいたします。

それは現行のアルファード・ヴェルファイアのディスプレイオーディオを取り外して、社外ナビを取り付ける作業で、昨年からディスプレイオーディオに延長コードを取り付けて、どこか見えない所に置いて通電させておいて、インパネにはアルパインのビッグXなどを納めるという作業で、見積りの依頼を頂いても「今のところやる予定はありません。」とお断りしていました。

ただ最近ディスプレイオーディオを外して通電しなくても社外ナビが取り付けられるというキットが発売されて来て、昨年からの物に比べると大幅に安い値段で取付出来るという話が出て来て、「このぐらいの価格なら当店で加工してもいい。」という仕組みが出来て来ました。

以前の物はあまりにお客様の負担が多くて、こういう物が発売されるまで様子見という事で、他店にお客様を取られても、これはお客様にメリットと費用が釣り合わないという事で販売を避けて来ていました。

この手の商品はメーカーの下請けの関連工場から徐々に情報が漏れて来て、最終的に出来ない事もありますが、後から安価な物も発売される可能性もあるので、初物に飛びついて同じ成果なのにあきらかに割高の物を販売して、これまで何度もお客様から苦言を頂いたので、今回は様子を見るという事で施工は避けて来ていて、自分が思ったよりも早くキットが出て来たので驚いていますが、そのキットの評判を聞いてからお客様に販売を開始いたします。



もう一つお客様から問い合わせがあっても販売していないのが、国産の樹脂のケースの安いパワードのサブウーファーです。

こちらは日々のブログの中で何度か「ポコポコ箱鳴りして、その倍音成分が中音域までかぶって来て、実際の低音とは違う低音が増えるだけでメリットが無い。」と書き込んでいました。

しかしここに来てケースのポコポコ以外にもデメリットがある事が目立って来て、それはウーファーを鳴らすのにスピーカー出力から音を割り出して入力すると、ウーファーの中のハイローコンバーターが粗末なために、内蔵アンプの音を濁らせてしまうというデメリットです。

この濁りは機種によって多い少ないの差はありますが、最近一度量販店で取付をされて、その時に付けられていたウーファーをそのまま鳴らしていると、どうもウーファーの質以外で音が悪くなっていて、お客様から「代車の音よりも明らかに自分の車の方が音が悪い。」と言われたので、試しにパワードのウーファーのスピーカー入力のカプラーを抜いてみたら・・
あれっ?いきなり音がすーっと透明感が増しました。

結局パワードのウーファーを外して、ドアの防振面を増やして音圧を上げて、そんなに極端な量は出ないけれども、自然な本来の音楽に近い低音になったという事がありました。


当社でも取付スペースの関係でパワードのサブウーファーを取り付ける事がありますが、アルミダイキャストで丈夫なケースを使っている物で、内蔵のハイローコンバーターがしっかりしているか、外部のハイローコンバーターを付けるなどして、ウーファーが他の中高音のバランスを大幅に崩すという事が起こらない様にしています。


今回の13話は同じ内容でもお金がかからない時期まで待つというのと、安くて低音の量が稼げても音楽性が失われるとデメリットの方が大きいと、どちらも金額に関するお話でしたが、お金をかけないかかけるかの相反する話の様ですが、お客様から頂くお金を無駄の無い様に大切に使わせて頂くという意味では、共通した話題だと思っています。
Posted at 2021/11/18 10:31:55 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2021年10月07日 イイね!

新・お客様の質問にお答えして 第12話


お客様の質問にお答えする新シリーズも遂に12話となりましたが、旧シリーズからご覧のお客様から、「以前に読んだ内容が多いので、前作で全く取り上げられていない話は無いのですか?」というご指摘を頂きましたので、これは前作では取り上げていないだろうという内容を今日は書き込みます。


それは「井川社長は師匠という様な方はおられますか?」というご質問で、旧シリーズの時から質問は合ったのですが、確かこれまでこの事については通常のブログでも詳しく触れた事は無いと思います。



自分は1980年に20歳の時に自営業を始めて、その2年後の1982年に宇部市に『カーオーディオ専門店オーディオボックス』を10月10日に開店しました。


1982年といえばマイケル・ジャクソンがスリラーを発売した年で、2年後の1984年はヴァンヘイレンが1984を発売した年で、昨日はヴァンヘイレンさんの1周忌でしたね。



1980年に自分が自営業を始めた時も10月10日の当時の『体育の日』に開業して、後3日で開業から41年にもなり、来年の10月10日でカーオーディオの専門店を始めてから40周年となります。



そんな自営業を始めた1980年に最初の師匠というか、仕事に関する基本的な心構えを教えて頂いた方に出会いました。


当時はカーオーディオの出張取付をしていましたが、それもあまり仕事が無かったので、業務用の無線の基地局のアンテナを立てる作業の手伝いに、ある通信社の仕事の助手をしていました。


その時に自分が手持ちの工具を持って行っていたら、ニッパーがやや刃こぼれ気味だったのと、種類が少なくて太さに関係なく1種類で対応していたのをO社長が見て、「それがお客さんからお金をもらうプロの仕事か!」と叱られました。


更に「趣味で作業するのとお金をもらう仕事は違う!」と言われて、その日はO社長の工具を借りました。


しかし次にまたO社長から叱られて、アンテナから出ている同軸ケーブルをポールにビニールテープで巻くのに、自分はやや斜めにニッパーで切っていて、「こういうのは普通真っ直ぐ切るのが当たり前!」と言われました。


なぜ刃こぼれ気味のニッパーを使わず、テープも真っ直ぐ垂直に切らないといけないかというのが昨年その現場を通った時に、40年が経過しても自分が同軸ケーブルに巻いたテープがほどけておらず、切り口にギザギザがあったり、斜めに切って鋭角の部分があったらそこが剥がれやすいなど、実際には巻く時の力の入れ方もあるのですが、これがプロの仕事というのを20歳の時に叩き込まれた事で、その後の人生が良い方向に進みました。



今ではきちんとサイズが合っていない工具を使うのはとても苦痛で、細かく持ち替える方が楽だという習慣が付いています。


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そこから10年が経って、1982年には珍しくてそれなりに繁盛したカーオーディオ専門店も、あれよあれよという間にメーカーがどんどん販売店を増やして、過当競争になって儲からなくなった時に、ナカミチのスペシャルショップに加盟して、その時に東京のM社長に出会う事が出来ました。


M社長は元々カーオーディオとは違うカーエレクトロニクスの仕事をされていて、そこにナカミチの初代社長の中道悦郎さんから「一緒にカーオーディオをやらないか。」との誘いがあって、それでそれまでの本業とは別なカーオーディオ専門店を作られた方でした。


自分がM社長と知り合った時には悦郎社長がガンで亡くなった後で、ナカミチの営業部の暴走が始まった頃で、とにかく販売店の質は問わずに店数を増やして売りあげを上げろ的な戦略で、あっという間に山口県に内以外にスペシャルショップを3店も作られて、評論家の先生がほめているアンプやスピーカーとミックスしてナカミチ製品を販売する店の方がトレンドに合っていて売れて、本来のナカミチの目指している音を再現しようとしている店の足を引っ張っているという、とんでも無い地獄の状態でした。


そんな中、中道悦郎社長と一時代を作ったM社長の作る音は素晴らしく、当時生まれた自分の次男にM社長の名前を勝手に付けて、後で「尊敬するM社長の名前を自分の子供に付けさせて頂きました。」と事後報告をしました。



それでM社長にはかなり気に入ってもらって、色々な事を教えて頂きました。


その教えは『メーカーを信用していけない』という事で、悦郎社長が亡くなった後のナカミチは信用出来ないという事で、評論家のご機嫌を取っている他のメーカーはもっと信用出来ないという事で、『井川君、こらからの日本のオーディオ業界はメーカーと評論家と雑誌社が癒着して、真っ当なオーディオは出来なくなって、いずれ国際競争力が無くなって上場廃止になるだろう。」と、何と20年後を見事に予測していて、更に「井川君もこの業界に見切りを付けて、何か他の仕事をした方がいい。」と言われて、業界を去られて、カーオーディオ業界に入る前のカーエレクトロニクスの仕事に戻られました。


業界がぐちゃぐちゃになっている中で、やっと信頼出来る師匠に出会えたと思ったら、直ぐに引退されるという、本当に当時はショックな出来事でした。



ただM社長が業界を去られるまでの短い時間に『本当に良いスピーカーケーブルは』とはとか『良いコンデンサーの見極め方は』という、今のピュアディオ製品の根源になる部分を教えて頂いて、後は短い期間に教わった事を自分なりに工夫して、過去に放送局のスタジオでスタジオワークをしていた事もあり、そういう情報を総合してオーディオボックスからサウンドピュアディオにブランドをチェンジしました。



そういう訳で自分の作業の考えの基礎を教えて頂いた通信社のO社長と、中道悦郎氏から声がかかってナカミチのカーオーディオの基礎を作ったM社長の2人の教えをずっと守ったからこそ今のサウンドピュアディオがあると、しみじみと思い出しました。



そして自分は一度もお目にかかった事が無いのですが、ナカミチの初代社長の中道悦郎さんの、「音楽を作る人の作品に色を付けてはいけない』という考えで、多くの音楽アーティストと交流して、会社の中にはスティービー・ワンダーやジャズの大御所などと一緒に写っている写真が飾ってあって、今のサウンドピュアディオの店内に多くのボーカリストや演奏家と自分が一緒に写っている写真は、悦郎さんの考えを小さい会社ながら受け継いでいるという証拠です。


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そういう意味では音楽に色を付けない、形を変えないという自分手法の根源は、元を辿れば一度もお目にかかった事のない中道悦郎さんの考えを、M社長を通じて叩き込まれたのかも知れません。

Posted at 2021/10/07 10:33:17 | トラックバック(0) | 新・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
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サウンドピュアディオの井川です。 福岡県・山口県でカーオーディオ専門店を営んでいます。 アーティストとのコラボレーションにより、より生演奏や生の声に...

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