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ピュアディオいがわのブログ一覧

2025年11月19日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第39話


不定期シリーズのお客様の質問にお答えするは、今回は質問というよりもご要望に対するお答えとなります。


現在お客様になられてからある程度年数が経たれたお客様のご要望で最も多いのが、「ATXー30とJU60の間のグレードのツイーターが存在していないので、その中間グレードのツイーターを発売して欲しい!」というご要望を沢山頂いています。

ピュアディオとしては何も対策を講じていない訳ではなく、試作品で少しお見せ出来る段階になっているので、発売はまだ先ですが、先行してお見せしたいと思います。


まず過去のラインナップを振り返るところから始めますと、元々ピュアディオの推奨のツイーターはブルードームのベーシック用のツイーターが初めてで、このブルーの色が好き嫌いが分かれたために200セットで生産を終了しました。

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JBLのP560Cのツイーターのブラックの物を単品として生産してもらい、ブルーでもブラックでも値段が同じで、更にシルバードームの上のクラスとして14000円(税抜き)プラスの物を用意して、3タイプから選べる時期がありました。

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一時期JBLのユニットは在庫が切れていましたが、現在は若干数ですが入庫している状態です。



ただブルードームが無くなって、JBLのツイーターも一度在庫が無くなった時期があったので、25ミリ外ドームのブラックタイプのATXー25を発売して、後に上のグレードとしてATXー30を限定品として発売しました。

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このATXー30は生産数が少なくて、人気も高かったのですが、「ATXー30の上のグレードが欲しい!」というご要望を多くの方から頂いています。


そこでATXー30とサイズがほぼ同じながら、レアメタルと言われている高級な金属を使ったグレードを開発していて、型番がATXー30Zという所まで決まっていました。

しかし福島の原子力発電所の水の海洋放出に中国が反対して、日本へのレアメタルの輸出制限がかかって、ツイーター用の特殊金属の入荷に問題が出ていて納期が未定の状態でした。

それが8月ぐらいにはレアメタルの輸出規制が緩和されるという話が出て来て、今年の年末までには皆さんにATXー30Zがお披露目出来ると予定していたら・・

何と総理大臣が中国の機嫌を損ねる発言があり、再びレアメタルの輸出緩和がどうなるか先が見えなくなって、「石破さんが総理大臣のままで良かったのに。」と思ってもどうにもならず、ATXー30の発売は中国のご機嫌次第という状態になってしまいました。


ただそれで指をくわえて待っているだけではどうにもならないので、そこで出て来たのがJU60をコストダウンした製品の発売を早めるという手法です。


JU60はワイドスタンドと呼んでいる大型のツイータースタンドが必要で・・

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その製作にはダッシュを広くマスキングして木製で作ったベースにパテ盛りして整形していて、時間も費用もかかるというのが難点でした。

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そこで出て来た案は3Dプリンターを使って、手作りほどではありませんが、簡単に量産してコストを下げるという手法を考えて試作が進んでいます。

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ただ仰角が1種類しか出来ないので、ピットの方からこんな仰角が調整出来るサンプルを作って来ました。

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角度が調整出来る代わりに高さが高くなり、車種によっては付けられない事もあり、2種類のスタンドを用意しないと幅広い車種に対応出来ない事が今に時点では分かっています。

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平らなダッツシュだと左のスタンドで対応出来ますので、比較的早い納期で発売出来そうです。




もう一つJU60はピュアコンがブラックボックスが4連が標準とされていますが、広範囲なマスキングのパテ処理でスタンドを作るとそれなりに時間がかかり、角度も正確に合わせているので少しでも正確な音色をという事で4連ボックスが推奨となっていますが、簡易スタンドと2連ボックスの使用で何万円かの価格を下げる事が出来て、これまでJU60を諦めておられた方に買いやすい価格に下げる事が出来るのでは?と考えています。

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ただそれでも予定しているATXー30Zに比べると高価になり、ATXー30より少し上とJU60よりも少し下の今まで無かった価格帯を最終的には2モデル投入する予定で開発を進めています。


JU60の簡易スタンドについては現行のJU60のそのままのユニットを使うので、スタンドの型さえできれば早く発売が出来て、ATXー30Zは中国の機嫌次第という状況です。


ATXー30と同様にJU60のスタンドにそのまま入る寸法というのも考えていて、後からJU60とユニットが交換出来るという方向で考えています。


以上、お客様の質問というよりも、ご要望にお答えする回でした。

Posted at 2025/11/19 11:36:02 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2025年11月13日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第38話


最近サウンドピュアディオではこれまで当店の事を知らなかった方が来られる事が多くなって来て、防振についてはブログの写真と解説で理解出来るけれど、ピュアコンについての部分が良く分かりませんというお話をよく頂くので、今回はそこを重点的に解説させて頂きます。


ピュアコンと言っても動作の基本は2WAYのセパレートスピーカーを買ったら付いて来るパッシブネットワークと何だ変らず、基本のパッケージはブラックボックス2個と後付けコイル2個で、この形はピュアコンを発売する前に市販のネットワークの中のコンデンサとコイルを上質な物に換えて改造していた時に、中のパーツの密度が高すぎて、コイルが他のパーツの影響を受けてしまうので外に出したというのが始まりとなっています。

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ここで市販のネットワークを分解して中を見ると、左の丸いコイルと上の四角いコイルが接近しているのが分かります。

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この型法をケースから外に出して、左右のコンデンサの誤差をペアリングして無くしていたのがピュアコンの前のネットワーク改造の手法でした。


ただコイルを1個外に出しても透明のアクリルのボビンを使うと音が窮屈に聴こえてしまい、更に鉄心を使ったコイルは巻き線の長さが短い割に高いインダクタンス値を得られるメリットがあっても、どうしても音が荒く聴こえてしまい、それなら別なケースを使って一から理想の配列と理想のパーツで作ろうしたのがピュアコンの始まりです。

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他のネットワークでは鉄心入りもアクリルボビンも使っていない高級タイプのネットワークもありますが、右寄りのコイルがあまりに近く取り付けてあって、下が硬い接着剤で止まっているので、これも良い状態ではありません。

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更にコイルのすぐ横にツイーターのレベルを変える抵抗を切り替えるスイッチの裏の金属が接近しています。

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ピュアコンの高音質の根源は使わないパーツは中に含まないという考えで、1個のネットワークで色々な特性に換えようとすると中の使わないパーツも含んでそれらが接近してしまい、それが高音質を阻害しているのなら、必要なパーツしか中に入れず、そのパーツの組み合わせを細かくストックして、四角いブラックボックスの中のコイル・コンデンサ・アッテネーター抵抗の値をケースの外に書いておき、それを何度も交換してもっとも生音・生声に近い組み合わせを探ると、市販の立派な見た目のネットワークでは絶対に表現出来ない滑らかで自然な音が再生出来るという仕組みです。

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外付けのコイルは1ミリヘンリーから1000ミリヘンリーまで、とんでもない数をストックして、スピーカーの特性や取付位置やグリルのヌケなどで細かく値を変えていきます。

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それで音調整が終わった時はブラックボックスとコイルが車の横にドッサリあるという事になるのですが、この量は同じ車種でも製造時期によってディスプレイオーディオの特性に合わせての量で、使っているドアスピーカーとツイーターは同じ物を使っていてもこれだけの聴き比べを行わないと理想の音にならないというのが今の車の純正のディスプレイオーディオです。

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ピュアコンにオプションのSSFを加えるとドアスピーカーの特性をもっと深い所まで調整出来て・・

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更にツイーターアシストユニットを付けてブラックボックスを4連にして、ツイーターの音の表現力を更にアップしたりと、オプションを次々に付けてバージョンアップが可能です。

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ゴチャゴチャして見えてもこのパーツとこのパーツを離して、これこれは近くても影響を受けないという目利きの上に並べています。


欠点があるとすれば市販のネットワークの様に透明で中がカッコ良く見える事が無いという所ですが、その見た目の良さが音質の悪さに繋がっているのが実際のところです。


急ぎ足ではありましたが、今回は市販のパッシブネットワークとピュアコンの違いについて解説させて頂きました。

Posted at 2025/11/13 10:42:00 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2025年10月16日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第37話


不定期シリーズの続・お客様の質問にお答えしてはトータルで37回目の今月で2回目の書き込みとなります。


最近福岡店にいる時は店頭でピュアコンのブラックボックス用のコイル巻きをしている事が多く、宇部店では後ろにコイルを巻くためのスペースがありますが、福岡店はハンダ付けをするスペースはあってもコイルを床に広げるほどのスペースが無く、仕方なく店頭の隅の方で純白のボビンに巻いています。

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そのためこれまで何人ものお客様にその姿を見られて、「本当に一から巻いているんですね!」とか、機械巻してある物をわざわざほどいて巻き替えているんですね!」と驚かれています。

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右の少しクーリーム色のコイルがメーカー製の機械巻した物で、それを全てほどいて左の特別注文の純白のボビンに巻き替えています。

「そんな手間のかかる事をして、本当に音が良くなるのですか?」と良く聞かれますが、機械巻のコイルから手巻きのコイルに替えた方は不思議と音が良くなったというのを実感されているのも事実です。


そこで今日は何故音が良くなるかという部分を箇条書きして分かりやすく解説したいと思います。


1  インダクタンスが大きいい機械巻されたコイルは中心部の径が大きいため、車から発せられる   
   電磁波の影響を受ける事が多く、知らない間に音が濁ってしまっている。

2  内径の小さい市販のコイルで電磁波の進入を防ぐと一定以上こいるのインダクタンスが上が 
   らず、ツイーターの周波数レンジを広げようとするとコンデンサ側の値を大きくしないといけなく   
   て、どうしてもインピーダンスが低くなって、必要以上に鋭い音になってしまう。

3  銅線を巻いているボビンは市販の物は固くて、信号を流した時に出る微弱振動が跳ね返され  
   て音にストレスを与える。
   少し柔らかい材質で振動を外に逃がして、ストレスの無い滑らかな音にする。

4  機械巻は同じ方向にしか銅線を巻かないが、手作業ではムラが出たら巻き戻して更にもう一  
   度巻き返して、たまに途中で止めて型を付けてから次の周回を巻く様にしているので、機械巻  
   には出来ない締め付けが可能になり、結果として銅線の長さの割に高いインダクタンス値を得 
   る事が出来て、更に同時に抵抗値を下げる事が出来る。


とこの様な理由が手巻きコイルを使用した場合のメリットで、材料を供給してもらっている業者方からは「これで社員を使って大量生産すれば儲かりますね。」と言われましたが、これは自分が巻いているからこの結果が得られて、普通に知識と経験が無い者が巻いても機械巻以下の性能の物しか出来ないので、社員を使って量産という事は考えていません。


自分がコイルが持つ性能を知ったのは中学生の時で、その時にドイツのビジーという会社のコイルの優れた性能に引かれて、自分で「ビジーの様なコイルを巻きたい!」バカの一つ覚えで何度もコイルを巻いてほどいてを繰り返していました。

結果としてビジーの様なコイルは巻けませんでしたが、それとは違う別な周波数用のコイルである程度優れた性能の物が巻ける様になって、銅線の長さの割に高いインダクタンス値が得られる=高性能を中学生の時に実感していました。

ただ自分の趣味で高性能というのと、お客様からお金を頂いて巻くコイルは更に上の次元で、おそらく無我夢中で中学生の時に巻いていたレベルのコイルも給料をもらって巻くのであれば、よほどの向上心で自分の作った物をジッと見て、悪い部分を炙り出すという厳しい目を持たないとそれは出来ないでしょう。


たまたま5年前にビジーのコイル付きのアンテナを見つけて、宇部店のコイルを巻く場所に置いて中学生の時の気持ちを思い出しているのですが、これを見て「ステンレスの太い棒を機械で物凄く強い力で巻いている性能を、それより細い銅線を巻いても出来るはずがなかったのでは?」と50年経って気が付きました。

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早いうちに145MHzでビジーの性能に追い付くのは諦めて、145MHzの8分の5波長と51MHzの4分の1波長の両方に同調するコイルに方向を変えて、後は28MHzと21MHzの4分の1波長と周波数をどんど下げて巻きの大きなコイルを作る方向に変わって行き、今のオーディオ用のコイルの原型になっている物を高校生の時には趣味で作っていました。

ただ最初に高性能なコイルを巻きたいと思ったきっかけとして、ビジーのAFー10のコイルは目の前に置いて中学生の時の無心な頃を思い出して、良いコイルを巻きたい!という気持ちを高めながら巻いているので、そういうのが分からない人が巻いて同じ様な物が巻けるのだろうか?
特に「今のこれでいいのか?」とか、「ほどいて一から巻きなおそう!」という自分が作る物に厳しい目が向けられるかを考えると、実際には機械巻以下の性能の物しか出来ないと考えていいでしょう。


ただなぜここまで言い切れるかというと、以前に機械巻した物をほどいていってちょうど良い巻き数で締め直して端子を付けるという作業で、ちょっ気を抜いた事でコイルがばらばらとほどけて使えなくなって、仕方なく違うボビンに一から巻いたら機械巻よりも性能が良かったというのがスタートなので、そこを考えたら機械巻以上の物が社員に作らせて出来るとはとても考えられません。


そんな社員のミスから生まれた一から手巻きコイルですが、自分が当初予定していたよりも良い音が再生出来るのと、車自体が内径の小さなコイルを使わないと良い音が出せない方向にどんどん向かっているのと、純正のディスプレイオーディオがややインピーダンスを高めに設定しないと、過去の様にインピーダンスを下げて無理やり電流を流して勢いを付けるに対応していないので、内径が小さくてインダ
クタンス値が高めの市販されていないコイルの使用が必要となっています。



もう一つの質問がグローブボックス下のピュアコンの外付けのコイルと、ブラックボックスの中に入っているコイルの役割が知りたいというお客様が何人かおられて、外付けのコイルはドアスピーカーの高音域をカットする役目で、ブラックボックスの中のコイルはツイーターの下限の周波数、つまり中音域に近い周波数をどこまで再生させるかをコンデンサとの組み合わせで決めていて、コイルのインダクタンスを大きくしてコンデンサの値を小さくするとインピーダンスを高くする事が出来ました。

またブラックボックス内のコイルはツイーターと繋がっているので、ここの内径を小さくする事で電磁波の吸い込みを大幅に減らして、それで高音域が更に綺麗になったという事です。

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今日は技術的に難しい話になりましたが、日頃からお客様から質問が多い部分を取り上げさせて頂きました。

Posted at 2025/10/16 10:24:33 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2025年10月03日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第36話


不定期で時々書き込んでいるお客様の質問にお答えする会は、今回はサウンドピュアディオの社以内リサイクルについてに関してです。

何故かオーディオに関しては世界が平和な時は安定して材料が手に入りますが、ロシアだイスラエルだと戦闘が続く状態になると不足するのが電子的な材質です。


現在も入手が困難や仕入れ価格が上昇したりと大変で、それによってお客様の販売価格が上がらない様に『社内リサイクル』という方法を使って製品を組み立てる時に使う銀入りハンダのコストを下げています。


ちなみにハンダ付けでモーターで自動で送り出すハンダは現在は70グラムで長さが19メートルの物を使用していますが、以前は100グラムで27メートルが1巻でしたからかなり早く無くなって、経理からは「ハンダの使い過ぎです!」と言われますが、1巻で30%中身が減っている物はしょうがありません。

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そこで電動で送り出されて来る2・5%純銀が混じったハンダのこぼれた部分を集めて、以前値段が安い時に仕入れた銀5%入りの輸入物のハンダと国産の2・5%銀入りのハンダを混ぜて、おおよそ3%から3・5パーセントのハンダを作ります。

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自分の作業用のエプロンに付いたハンダのかけらもピンセットで拾って・・

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机にこぼれたハンダの屑も焦げ目を避けてピンセットで取り出して、綺麗な所だけを集めます。

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以前に金属リサイクルの写真を掲載した事がありますが、その時はケーブルの末端の焼き入れの机の部分で、今回はピュアコンやRCAケーブルを作る机のリサイクルですから、使っているハンダの質はこちらの方がかなり高いです。



集めたハンダは3種を混ぜて粒状にして保存して、大きさは小・中・大・特大の4種類に分類しましたが、適量を選ぶのに小を何回も使っていたら大きいサイズを全く使わない様になって、表面の錫が白っぽくなって来たので一度溶かしてサイズを作り替える予定です。

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銀5%入りの海外製はあまりに撚り線に浸みないので使えず、国産を多めにミックスでないと作業性が悪く、あまりに長くハンダ付けするといくら放熱クリップしていてもパーツが傷むので、何年か前から合成した粒ハンダを使用する様になりました。



それでは実際にピュアコンの内部をハンダ付けする所をお見せしますと、パーツにハンダ付けの熱が伝わらない様に放熱クリップを何個も付けて、小の粒ハンダを机の上に何個か置いて、ハンダ小手で拾いながら付けて行きます。

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電動の送り出しハンダも併用しながら、多すぎず少なすぎず適量をハンダして、小手を下げたらハンダ付け部分をラジオペンチで挟んで、エアーで急冷却をかけて中の分子が綺麗に並ぶ様にしてそれでやっと1か所のハンダ付けが終わります。

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ピュアコンを左右で1セット作っただけで粒ハンダはこんなに減って、次を補充するために中や大を溶かして小さい粒ハンダを製作します。

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作り替えると錫の表が白っぽいのは消えて、光沢が出て来ますが、あまりに小サイズばかり使うので、小を極小と小のやや大きめに作り替えました。

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以前の電動でモーターで好きなだけハンダを送っていた時が懐かしいですが、これだけ国際状況がこれだけ悪いと、ミサイルの誘導装置を作るために高価なハンダが軍事産業に持って行かれて、コストを上げずにお客様に良い音を提供しようと思えば、この様な手間をかける事によって価格上昇を抑えるという努力は続けていかないといけないでしょう。


という事で今日は『社内リサイクル』についてのご質問に対してお答え致しましたが、リサイクルといいながらも、最終的には純銀の含有率は上がっているので、リサイクル=質が下がるというわけではなく、逆に手間をかけて音質は上げています。

Posted at 2025/10/03 10:14:32 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2025年09月17日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第35話


不定期シリーズのお客様の質問にお答えするのシーズン3の続は、初期の頃の内容に比べると今の車に合っているので好評を頂いています。

先日このシリーズに質問を頂く方を調べてみると、来店までの距離が市内・県内・隣接県・それ以外の県外と4つに分類されて、お付合いの期間としては1年以内・5年以内・15年以内・それ以上の4つに分類される事が分かって、それぞれ質問の内容が違っていて、特に来店までの距離が遠い方やお付き合いが1年以内または現在購入を検討されている方からするともっと細かく解る様に書き込んで欲しいというご要望がありました。


そこで今回はあまり見せたくはないけれど、けっこう深い所までお見せしたいと思います。


まず圧倒的にご質問が多いコントロールコンバーターについて、ハイローコンバーターとどこが違うのか、どうして4つのラベルが存在するのかなど、不思議な部分が多々あって本当に分からない事ばかりでしょう。

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まず4つのラベルの色分けは、青が最もクールな鳴りで、オレンジが一番マイルドな鳴りで、ピンクと赤がその中間で赤の方がややシャープという特性です。


またボリュームのダイヤルがモデルで形が違っていますがこれは音とは無関係で、なかなかこの手のパーツが無いので少しづつ買っていたらデザインが揃わなくなり、実際に車に装着した後はレベルが動かない様にダイヤルを抜いているので、一時的な使用というのもあってデザインがバラバラです。



ダイヤルのデザインがバラバラでも中のパーツの左右のペアリングはしっかりしていて、まずは各パーツを仕入れたら一度測定器をかけて数値をラベリングしていきます。

これはトランスでパーツを仕入れた時点で1次側と2次側のインピーダンスをある条件で測定して、前の数字が1次側で・の後ろが2次側の数字です。

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ただ左右がピッタリ合うトランスが存在しないので、誤差1・5%以内で左右をペアリングすると、3つのペアが出来て、その数字の比率でどの色のコンバーターに使うか決めます。

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20個の抵抗を仕入れて全てΩ数を計測するとかなりばらつきがあります。

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測定は抵抗しか測れないのに10万円以上する優れ物で、これで測った数字をラベリングしています。

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ラベルの色によって必要な値が違って、5・100ピッタリが必要な場合と、5・1よりなるべく低い値が必要な場合で、2パターン合わせて3ペアしか取れませんでした。

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後は将来何か必要な事があるかも知れないのでストックしておきます。


こんな感じでパーツを仕入れても全てを使う訳ではなくて、大手メーカーがしないこのペアリングによって左右がピッタリ合った感じで音楽を聴く事が出来るのです。


もう1つコントロールコンバーターについての質問で、コントロールコンバーターに付けているパワーアンプが、世の中には50万円とか100万円を超えるアンプがあるのに、なぜあまり高いアンプを使われないのですか?という事をよく聞かれる事があります。

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特に他のカーオーディオ専門店に行った事のある方なら、高いアンプを取り扱っているお店が一流の証と思っておられる方も多く、10万円以下のアンプか高くても他の専門店よりはかなり低い価格のアンプばかりを扱っています。


某メーカーの新製品の発表会に行って某専門店が200万円台・80万円台・20万円台のアンプを聴いて、「やはり200万クラスでないと、まあまあで80万円クラスだな。」みたいな事を話されていました。

自分の感想は、200万円クラスは音が実際よりも勢いが付き過ぎていて不自然で、80万円クラスでもまだまだ勢いが付き過ぎで、20万円クラスでやっと本来の音楽の音に近くなったという感じで、どうしても安いアンプの方を選んでしまいます。

これは高性能や高スペックを意識して本来の音よりも勢いが付き過ぎて、高性能でも高忠実度ではなく、どしても価格の低い方に引かれますが、かといって国産の値段が安い割にパワーが出るアンプも嫌いです。

安くてパワーが出るならそれはコストパフォーマンスが良いのでは?と思われる方もおられますが、安くて上っ面のパワーが出るアンプはインピーダンスが規定の4Ωよりズレて再生する場合は、4Ωピッタリではそのパワーが出ても、そこからズレた値でガックリとパワーが下がった場合は張り出しの良い周波数と後ろ髪を引かれる様な周波数が混在して、音楽としては楽しくないので安い国産のパワーアンプはお勧めしていません。

値段が高ければいい訳でも、安ければいい訳でもなく、ちょうど良い音色のアンプを探すとなかなり幅が狭くなります。


そうは言っても1980年代から1990年代の前半はプロのスタジオに近い音の『セミプロ機』みたいな物が沢山あって、そんなに困らなかったのですが、90年代の後半にはそういう商品が市場から消えて来て、2001年にピュアディオブランドを立ち上げてセミプロ機みたいな物を作ったり、市販の物をチューニングしてセミプロ機化して来ました。


2020年代になってからは純正オーディオのディスプレイオーディオ化が進み、反対にオーディオレス車がどんどん減って来て、純正のディスプレイオーディオのパワーアンプがインピーダンスのズレにあまり対応出来ずに、高性能なスピーカーに交換をしても、どこかの音域で後ろ髪を引かれる感じがして物足りなくなるのがインピーダンスのズレに対応する能力が無いからです。

ただ純正ですから純正スピーカーのインピーダンスの変化の範囲に合わせていればいいだけで、後付けのスピーカーには対応する必要は元々無い訳です。


ここで音質アップを図るためにハイローコンバーターやイコライザー付きアンプなどが世の中に沢山発売されていますが、どれもセミプロ的な音質になる物がなく、当初はオーディオテクニカのハイローコンバーターのチューニングに始まり、昨年の終わり頃から金属ケースの加工から行うハイローコンバーターを大型化して、大型のロータリーボリュームを使って細かなレベル調整が出来て、アンプと前段のマッチングを完全に取るコントロールコンバーターを発売した訳です。


最初は金属ケースの穴空けは社員が行って、自分は組み立てるだけだったのが、社員が組み付けるのが忙しくなって、今は自分がケースの穴空けまで行っています。

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実はこれまでコントロールコンバーターの音を聴かずに購入を決められた方も何人かおられて、ボリュームのツマミを動かして、滑らかな動きに高級ホームオーディオと同じ感覚で、これなら間違いなく良い音になるだろう!と、これまでのマイナスドライバーを挿して半固定ボリュームの不安定な調整に不満を持たれていたからでしょう。


今回は遠くからご来店されるお客様のために、普段はお見せしない部分の写真も掲載して、分かりやすくお届けしたつもりです。


毎回お客様の質問にお答えしては文章が長くなりますが、今日の説明を読まれてこれまでよりも、もう少し深い部分を知って頂ければと思っています。

Posted at 2025/09/17 11:57:41 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
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サウンドピュアディオの井川です。 福岡県・山口県でカーオーディオ専門店を営んでいます。 アーティストとのコラボレーションにより、より生演奏や生の声に...

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