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ピュアディオいがわのブログ一覧

2025年01月06日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第22話


日頃はあまり店頭に出なくて、バックヤードでひたすら製品を作っている井川ですが、年末年始の営業ではいつもよりお客様とお話しする時間が多く取れて、その中でこれまで書き込んだこのシリーズの内容があまり理解出来なかったといお話を複数頂きましたので、過去と重複してしまいますが、比較的新しいお客様にも解る様に書き込ませて頂きます。

まず自分の最終学歴は美祢工業高校の電気科を出て、その後就職したので大学には行っていません。


その就職の時にひと悶着あって、学校の成績はまあまあ良い方で、特に電気に関する部分はテストの時にわざわざ試験勉強をしなくても動作原理の根本が分かっているから素でいい成績が取れたので、試験勉強の時だけ一時的に覚えるという勉強のやり方に意味が無いと思っていた生意気な高校生で、学校の授業で先生が動作原理を間違えて逆の意味で話しているのを、「先生、それは違います!」と言っていました。

高校3年の秋には電機メーカーのN社の就職試験を受ける学校推薦が決まっていて、そこのメーカーに就職して工場で働いて、休みの日はその会社の無線部で趣味の時間を過ごして、それで定年まで過ごせるという人生プランでいました。

ところがある日担任の先生から呼び出されて、N社の推薦が今年は出来なくなったと言われました。

別に自分が悪い事をした訳ではなく、毎年電気科から1名募集があったのが、その年は機械科にその会社の上の方に親戚がいる生徒がいて、電気科の募集が無くて機械化の特定の生徒を逆指名して来たので、その時だけ電気科の募集が無いとの事でした。

自分は「それならH社にします。」と自分より成績が明らかに悪い生徒がH社を受けるので、替えてもらえばいいぐらいの気でいたら、電機メーカーの推薦はその時点で全て決まっているから変えられないとの事で、電機メーカーへの就職を諦めざるを得ませんでした。

ちんみにH社を受けた同級生は落ちたので、「あの時自分と替わっていれば学校も恥をかかなかったのに。」とひねくれていました。


H社を落ちた同級生は町の家電屋で働く事になって、「自分も同じ様な道に進むのか?」と心配していたら、美祢市の石灰石加工工場が高校卒業者を2名募集していて、本来の自分の勉強して来た道とは違うけれど、とりあえずどこかに就職しないとと受けたら、自分がトップの成績だったらしく、受かって就職する事が出来ました。


ここの部分がこれまでかなり殴り書き的で、「よく意味が分からなかった。」と言われる方が多かったので、お分かり頂けたでしょうか?


そんな電気とは全く別な仕事に付いて、「自分はとても運が悪い!」と悲観していましたが、その後運が悪い中の運が良い事が自分に起きました!

それは石灰石加工会社が生産一係と生産二係があって、自分は生産二係に配属になりました。

一係は石灰石を加工して肥料などの生産を行う係で、二係はセメントなどの材料を生産する係で、この一係か二係に配属されるかが、後の人生に大きく差を付ける事になるかを大きく変える事になりました。

ここまで読んで勘の良い方ならお分かりと思いますが、生産二係にいたという経験がドアのセメントコーティングの設計に大きく関わっていて、更に自分の母親は別な石灰石加工会社の成分分析をしていて、カーオーディオ業界でセメントコーティングの様な製品を一早く世に出したのは、美祢市が日本で最大の石灰石の生産地で、知らないうちにそういったノウハウを身に付けていたので、他では真似出来ない製品が出来たのでした。


ただやはり石灰石加工会社にはなじめず、たまたま宇部市にある電子パーツの販売会社が店舗を移転して拡大オープンさせる事を知って、それで応募したら電気・電子関係の資格を多く持っていたので即採用になりました。

ただ就職したら一日中電子パーツの中で仕事が出来ると思ったらそうでもなくて、他の家電部門の配達設置にしょちゅう呼ばれて、それでも半分ぐらいの時間は電子パーツの仕事をしていて、カーオーディオ業界では自分ぐらい電子パーツについて精通している人間はいないと思います。


そんな高校生の時の運が悪く大手電機メーカーに就職出来なかった事が、後にサウンドピュディオの商品に繋がって、そのまま電気メーカーに就職していたら、今のサウンドピュディオの商品は無かったでしょう、というかサウンドピュアディオの存在が無かったでしょう。


今回は過去に書き込んだ内容の重複になりましたが、サウンドピュアディオが生まれる根っこの部分が、新しいお客様にも理解していただけたら幸いです。

Posted at 2025/01/06 10:49:56 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2024年12月12日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第21話


12月に入って初めてのお客様の質問にお答えするシリーズの書き込みです。

今回は質問というよりもお褒めの言葉の様な内容を複数頂きましたのと、その前の過去のお叱りなども含めて、ここで紹介させて頂きます。


それはサウンドピュアディオのブランドがスタートした2001年頃に、「サウンドピュアディオは大手メーカーの音の良い専門店のリストに載っていないので、まるで自分が買ったお店が音が良くない様に感じるから、音の良い専門店のリストに載る様にして欲しい。」というご要望を沢山頂いていました。

ピュアディオブランドが出来る前の『カーオーディオ専門店オーディオボックス』と時の1990年代の後半は、音の良い専門店のリストに載っていたのですが、当時はタイムアライメントを使用したデモカーを用意する事が条件だったので、最初だけタイムアライメントを使ってデモカーを作って、メーカーの担当社に聴かせた後にタイムアライメントを切ってセッティングし変えてデモンストレーションを行い、ユーザーにはタイムアライメントは使わない様にと言って販売していました。

ところがそれを知った他店がメーカーに、「あの店はタイムアライメントを否定している。」とチクリが入って、メーカーの担当者が来て、「タイムアライメントが良いと褒めてもらえなかったら、音の良い店のリストには載せられません。タイムアラメントを勧めるか、リストから外れるかのどちらかを選んで下さい。」という話になって、「リストから外して頂いて結構です。」と言ってリストから外れました。


当時一部のお客様からは、「その時だけ言う事を聞くふりをして、後から戻せばいいんじゃないですか?」という意見もありましたが、どうせまた他のタイムアライメント推奨派の店のスパイが来たら同じ事になるのと、一時的にでもタイムアラメントで音の調整をする事で音感がズレるので、あっさりリストに載らない選択の方が長期的に考えたら吉と思いました。

もちろんもうリストに載せてもらえないので、自社が自分の予算でPRするしかなく、時代はタイムアライメントありきのスピーカーの音造りになって来ていたので、80年代の終わりから90年代の前半にあった様な『プロ用のユニットに近い音色のスピーカー』を販売するために『サウンドピュアディオ』という新しいブランドをたちあげました。


この『オーディオボックス』から『サウンドピュディオ』と店名を変えた時に、多くのお客様から、「オーディオボックスの方が慣れているから、オーディオボックスのZSPではいけなかったのですか?」という質問を頂いていました。

実は当初はオーディオボックスのZSPという名前で発売したかったのですが、特許庁に商標登録を出そうとしたら、アメリカの『AUDIO VOX』という会社が日本でスピーカーブランドとして商標登録されていて、VOXとBOXで一字違いで類似しているというという事で商標登録出来ず、他の名前でいくつも商標登録を出して、結局通ったのが『ピュディオ』と『ピュアーツ』の2つで、ピュアディオを店舗名とスピーカーやケーブルのブランドとして使用して、ピュア―ツは静電気除去システムの名前として使用しています。


そんな2001年のピュディオブランドのスタートがあって、タイムアライメントを使わずに本来の音楽の音色に近い音を車内で再現するをモットーに活動していたら、2010年代には三菱電機が休止していたダイヤトーンブランドを再開して、『サウンドナビ』という音の良いナビゲーションシステムという触れ込みで発売して、そこでも音の良い専門店のリストが作られました。


自分もお客様もダイヤトーンのサウンドナビにはとても期待していて、なぜならダイヤトーンブランドは90年代にオーディオ評論家を使った事でブランドが一度消滅したので、次は評論家に頼らないプロ機の様な音の製品が出るであろうと期待していたからです。

ところがスタートしてみたらオーディオ評論家の力を借りてまた前と同じ事で、耳の錯覚を利用した機能のオンパレードで、もちろんタイムアライメントは必至で、まだカロッツェリアの方の機能をいくつかオフにした方が自然な音で、クラブダイヤトーンのリストには載ろうともしませんでした。

この時も一部のお客様からは「なぜ音の良い専門店のリストに載ろうとしないのか!」というお叱りを受けましたが、最近ダイヤトーンがサウンドナビとカー用スピーカーのほとんどを生産を辞めた事を知って、大手メーカーの戦略に乗らずに独自路線を進んで良かったと、自分の選択が正しかったという事を感じました。


ここまで読まれて多くの方は感じておられると思いますが、サウンドピュアディオは1980年代の後半から90年代の前半にあった、プロ用機器の様な音が出るカー用の製品を追い続けた事で、業界全体がマイナス方向に行っても、『本来の音楽の音色に近い状態で聴きたい』という需要は絶対に有るという信念に基づいて仕事をして来て良かったと、実感しているところです。


以上、過去30年弱のお話を、かなりダイジェストでお届け致しました。

Posted at 2024/12/12 11:24:19 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2024年11月21日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第20話


日々の店頭でお客様から頂いた質問を集めてお届けしている、続・お客様の質問にお答えしては、遂に第20話となりました。

今回はまずこれまでに取り上げた事がなかった質問で、ある日店頭でお客様と話していた時に、「社長は他の業界の人に比べたら、電子パーツに関する知識が多いですよね。」と聞かれた時に、「自分は19歳から20歳までの1年間電子パーツを使う会社で働いていたから、普通の人が知らない業界内の知識があるんですよ。」と答えたら、「その話は初めて聞いたし、他の人もこの話は聞きたい人は多いんじゃないですか?」と言われたので、ここで紹介させて頂きます。


自分は工業高校を卒業した後に美祢市の石灰石加工会社で半年働いて、その後宇部市に出てたまたま電子パーツを販売している会社が求人をしているというので早速応募して、そこで働くのに十分な国家資格を持っていたので、即採用されました。

ただここまではスムーズだったのですが、この会社はいくつかのセクションがあって、家電部門にオーディオ部門に照明部門に小型のラジオやラジカセを扱う部門に配達設置を行う部門と、電子パーツを扱う部門で6つのセクションに分かれていて、それが同じ辺りに集まっていて、当時は宇部のミニ秋葉原と言われていた会社で、自分はパーツ部に所属していましたが、何かと配達設置に駆り出されていて、半分ぐらいは配達設置の仕事をしていて、そのスケジュールがかなりタイトだったので、パーツ部にいたという経験よりも配達設置をしていたという方が記憶に強く残っています。

それでも時間にして半年ぐらいは電子パーツの仕事をしていて、パーツメーカーからこのパーツはこういう扱いをしないといけないとか、これとこれはこういう風に使う用途が違うとか、これとこれを合わせてこれの代用で使うなどの業界内での情報をかなり得ました。


それ以前に自分は小学5年生から電子関係の工作を始めて、本を買って読んで、必要なパーツは数か月に一度美祢市から宇部市まで親に車で連れて行ってもらって、必要最低限の物を買って帰っていました。

しかしそこは小学生ですから、電子パーツをあぶりハンダをしてダメにしてしまい、次に宇部に行くまでは工作が進まないという、子供としては辛い時期がありました。

今なら余分なパーツを用意していてとなるところが、1個しか買ってない訳ですから、それは電子パーツは宝物で、途中からは扱いにとても気を使う様になって、それは60歳を過ぎた今も変わっていません。

そんな宝物を売っている電子パーツ屋さんがたまたま求人していて、毎日電子パーツの中で働けると思っていたのが、やはりそこは新人の使いっ走りだったので、頭の中は配達設置をしたという記憶がしめていて、よく考えたら小学生時代にそこに買い物に行き、19歳から20歳の1年間の半分をそのパーツ屋の中で過ごして、特に自分は棚卸の時の要員だったので、在庫の隅から隅までこれはどういう用途で使う物というのを頭の中に叩き込みました。


そんな訳で最近オリジナルの製品を作るに当たって、これはどこの材料メーカーでこれはここなどの知識が生きて来て、それについてお客様と話していたら、若い時にこんな事をしていたなと思いだして、お客様からはダチョウ倶楽部のギャグではりませんが、「それ聞いてないよ?」という事になっています。

その会社ではカーオーディオはホームオーディオ部門に展示してありましたが、取付する人がいなくて、近くの電装店に取付に出したらお客さんから「自分が言っていたのと取付位置が違う!」などのクレームが多く、やりたくないという方向に行っていたので、その面倒な取付技術を磨いて会社がやらない部門なのでと、カーオーディオに関する仕事を自営で始めたという経緯があります。


もう一つ最近お客様から質問が多いのが、「よくブログで無線の実験の事を書かれていますが、確かに無線を再開された2020年ぐらいからサウンドピュディオの音質は良くなっていますが、具体的にどの部分がどういう風に音を良くしているのですか?」という質問を複数の方から頂いているのでお答えします。


まずサウンドピュアディオでは2020年よりも前に発売していたチューンドデジタルプロセッサーのDEQ300ですが(写真は本体でなくタブレットの操作画面)、2022年ぐらいからオーディオでは使われていない無線業界ならではの材質を挿入する事によって高音質化を図りました。

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実はこのパーツは市販されてない材質で、かなり無線機用としてはオーバークオリティーで、無線機から抜いて他のパーツに替えてみると、受信音はほぼ変わらず、送信音もよく聞かないと分からない程度の差で、しかしチューニングしたデジタルプロセッサーに使うとかなりの差が出て、でも入手にはかなり苦労して、今のところ欲しいと要望されるお客様にはほぼ行き渡っている状態です。


もう一つ最近のヒット作では、土曜日の移動実験で長時間送信・受信を繰り返すと通話品質が落ちるので、金属の量ね合わせてこの様な工夫をしています。

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これがそのままコントロールコンバーターのシャーシーの共振止めに使用されていて、いつもオーディオの事ばかり考えていると見過ごす所を、遊びの中からオーディオ業界に無い材質や無い組み合わせで新しい物を作っています。

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そのそもコントロールコンバーターの金属ケース自体が土曜日の夜の実験の時の本体とアクセサリーを一つにまとめるために買った物で、分解して置いていたら、「これってこのぐらいのパーツを入れたらハイローコンバーターをはるかに凌ぐ物が出来るのでは?」というところから始まっています。

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中のパーツもオーディオ業界では入手出来ない物も使っていて、それが現在は生産されていないから、無線機屋さんを廻って在庫を買い占めています。

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コントロールコンバーターに関しては無線とは関係ない部分では、本体が出来てから動作テストをマークレビンソンの135万円のアンプで鳴らして、音を聴きながらリード線の配列を動かしたり、ハンダを盛ったりして、音がまとまってからケースのネジを絞めています。

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もし失敗したら135万円が・・ とハラハラしながら作業していますが、ここまでのテストをしているからの他に例の無い素晴らしい製品に仕上がっていると感じています。



そしてもう一つ最近お客様からの質問が多いのが、「国際情勢が悪くて精度の高いハンダが手に入らないと、こぼれたハンダを集めてリサイクルして使われていますが、いつまで続くのですか?」という事ですが、これは以前はプーチンの考え方にかかっていると言っていましたが、今は中東の問題がるので、先が見えないのでこのまましばらくは続くと思います。

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ハンダはただ端やこぼれた粒を集めるだけでなく、煤は前もって取り除いて、それから炉に入れて溶かします。

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それでも安いハンダをそのまま使うよりは、銀と錫の含有率がかなり高いので、この作業はしばらく続くと思います。


以上最近のお客様からの質問にお答えしました。

Posted at 2024/11/21 12:17:08 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2024年11月13日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第19話


不定期シリーズの『続・お客様の質問にお答えして』を読み返してみると、月に2回程度書き込んでいるものの、8月は1回も書き込まなくて、9月に第15話を書いたつもりが7月に15話を書いていたので、15話がダブっていた事に今日気が付いて、先ほど修正しました。


これまで過去の書き込みを振り返っていなかったのを、同じ様な内容が重複しているのでは?と見返したら、土日にお客様からお聞きしたお話を掲載していたので、やはり同じ様な話を繰り返して書き込んでいました。


その中でハンダ付けとコイル巻きの話が多く、つい先月まではハイローコンバーターがオーディオテクニカの4CHモデルの生産が無くなったので2CHを2個使うと書いていたのが、いきなり全て1から生産に変わって、驚かれた方も多かったでしょう。

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この件に関しては「これまで一からオリジナルのコンバーターを希望していたのに、作りませんと言われていたのに、なぜ急に作る様になったのですか?」という質問というか、お叱りに近い言葉を多く頂きました。

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この件に関しましては一から作ると音は良いのは分かっていましたが、あまりに時間がかかり過ぎるのと、市販品のチューンに比べるとかなり値段が高くなるからとの理由がありました。

ただここに来て市販品が値上げとなり、4CHを2CH化するのと違って、2CHをモノラル化だと2台分の値上げコストが上がり、この価格ではお客様にお勧め出来ないと、かなり急いで開発となりました。


現在はテスト販売の状態で、モノラルのハイローコンバーターか24CHモデルを2CH化したした製品をお使いの方の下取りを含めて優先販売とさせて頂いています。

そういう訳で最近モノラルバージョンを買われた方が損になるという事はありませんので、ご安心下さい。


確かにモノラルの製品よりは販売価格は高くなりますが、元の製品の価格が2台分高くなった事を考えると、もう少し出したら一からオリジナルが買えるのでは?という所から急遽の販売となりました。




もう一つオリジナル製品については、静電気除去システムの『ピアーツ』を一度生産をやめながら、今になって『ピアーツII』をこれも「なぜ今発売するのか?」という質問を毎週頂いていますが、ピアーツの初期型と現行のIIではカーオーディオの環境が変わって来ていて、CD再生ありきの初期型から、スマートフォンでの音楽再生前提の製品のIIという、今の使い方に合わせた製品という事でマイナーチェンジで発売させて頂く事になりました。

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今回はデザインも機械的な部分を少なくして、スタイリッシュなデザインとしており、軽自動車などでどうしてもこの状態で取り付け出来ない場合は、ブロック化した分割状態での取り付けスタイルも用意してあります。


そして最近店頭でお聞きするお話で多いのが、「よくブログで趣味の無線について書かれていますが、これってオーディオの音が良くなる事と関係が有るのですか?」という質問を頂いています。

土曜日の夜に複数本の同調波長の違うアンテナを立てて、複数の無線機で受信して、◯波長と△波長ではメーターの振れがいくつ違ったという実験は、 間接的にはオーディオの音を良くする事に繋がっています。

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先週の実験では23人参加の内の2人がピュアディオのユーザーの方と、10%足らずの参加しかなく、もう少しお客様に参加して頂きたいと考えていますが、参加されたお客様はその実験の効果については実感して頂いています。


元々オーディオや放送に関するエキスパートは無線の上級資格保有者が多く、自分の10歳上の先輩は大学生時代にアルバイトで民放FM局の開局に関わって、その後プロ用の音響機材の会社に入って海外でも活躍されて、何年も前に退職されて今は余生を過ごされているという方がおられます。

ただ今の日本では無線の上級資格保有者がオーディオのエキスパートという事は無くなって、それは日本では1980年代に27MHzの違法CB無線の流行にありました。

まだ携帯電話が普及する前に27MHzのアメリカ輸出用の無線機を国内に流す業者が多く、それに数百ワットの出力ブースターを付ける輩が多く、日本は世界に類を見ない違法無線局天国となりました。

さらに日本で許可されていないチャンネルを反社が管理して、会費という名の電波料の何百倍のお金を取るという無法状態で、無線イコール技術のエキスパートから柄が悪い違法者の代名詞となってしまいました。


そうこうしているうちに日本のオーディオ業界は評論家が力を持ち「〇〇という高級素材を使っているから音が良い。」とか、「△△回路を使っているから音が良い。」という決め付け話がまかり通って、実際には元の音楽よりもどこか強調してあるという状態でした。

1990年代の半ばに自分が師匠と思って尊敬していた方は、「今の日本のオーディオ業界は評論家と特定のメーカーと雑誌社が牛耳っていて、いくら良い音を出そうとしても評価されないから引退する。」と言われて、「いずれ日本のオーディオメーカーは上場廃止のオンパレードになるから、井川君も早く別な道を見つけた方がいい。」とも言われました。


そんな師匠が投げた業界にすがっているのですから、なかなか日の目を見る事はなく、2000を超えて昔かじっていた放送業界と繋がって、そこから音楽業界とも繋がってプロサウンド的な音を車内で鳴らすという事で、グループ化して販路を広げる事にしました。


しかしここで問題が起きて、グループ店の人間が波長を同調させるとか、インピーダンスの整合性を合わせるとかの意味がわからず、好き勝手な組み合わせを作って、「本店より自分の方が音が良い。」という人が出て来ました。

この音が良いという組み合わせは、コイルとコンデンサの組み合わせをコンデンサ側を大きくして、コイル側を小さくすると、特定の周波数のインピーダンスが低くなり、アンプの電流が余分に流れようとして音がうわずって音が良いと錯覚するという事になっていました。

ただアンプに余力があって、力で無理に押せる時代はそれでも成り立っていましたが、ディスプレイオーディオの時代になって、低コスト化されたカーオーディオでは、インピーダンスの整合性がピッタリに合わせないと良い音が出せなくなって、インピーダンスとか波長が合うという事がとても重要になって来ました。


自分は中学・高校時代にインピーダンス計を買うお金が無くて、勘でインピーダンスを合わせていて、なぜ合ったかどうかが分かったかというと、最も電波が遠くまで飛んで、最も遠くの電波が受信出来るのが波長がピッタリ合って、インピーダンスの整合性が最も合ったと判断していたからです。


ここで自分よりも10歳上のプロ用の音響機器メーカーで働いていた方の話で、日本では無線の上級資格保有者がオーディオ業界では重宝されなくなって市販オーディオはおかしくなって、プロの世界では1級の保持者が当たり前で、無線の様に桁は違ってもオーディオの同調と原理は一緒で、一つの波長の同調とインピーダンスが合わせられない人間が、オーディオの31バンドで左右合わせて62バンドの音がまともに合わせられる訳がない!」という心に残る事を言われました。


そういった意味で中学・高校時代のお金が無くて勘でインピーダンスを合わせていた時代を思い出して、でも今は高い測定器も買えるので精度の高い測定は出来ますが、調整の最初にお客様の車の音を聴いて、左右で62バンドを見渡す様な感じで聴いて、それからコイルとコンデンサの値をどう変えて行くかは、過去にグループ店の人間が「社長は何を言っているか解らない。」と言われた事が多く、じゃあなぜ解らない人が勝手に値を決めて「本店に勝った!」と言えるのだろう?と常に思っていました。

カーオーディオの世界はコンテストなどで勝った負けたがある様ですが、実際には本当の音に合っているかどうかは、他人ではなくてこれまでの自分自身に勝つか負けるかの問題だと思っています。


ちょうど今週の金曜日には防府市で上妻宏光さんのコンサートがあって、お客様で最前列のチケットを買われた方がおられて、今からかなりプレッシャーを感じています。

公演後にはご本人に合わせてあげる約束をしていて、CDの声ではなく生声をお客様に聴いて頂き、これで車の音がズレてでもいようなら恥ずかしいです。


そんな緊張感を持って毎日仕事をしていますが、生の声に合わせるにはインピーダンスの整合性を合わせる事は不可欠で、ズラして勢いは付けられますが、本当の声や楽器の音に合わせるために独自のLCの比率を探さないといけません。


話は長くなりましたが、結局オーディオとは何も関係ない様に思われる実験が、今現時点の音を生に近付ける根源になっているという事です。

ちなみに今のコントロールコンバーターは無線の実験用に用意していたケースを、たまたまサイズが合いそうだと使ってみたら、ギリギリパーツが収まりながらも左右のセパレーションが充分に取れたという、偶然の産物でした。

そのため開発時間が大幅に短縮出来たという事を考えれば、無駄な実験ではないでしょう。


以上、お客様の質問にお答えしました。


Posted at 2024/11/13 13:44:30 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2024年10月04日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第18話


お客様の質問にお答えするシリーズは、第三シリーズの18話まで進みました。

第一シリーズの初めの頃に比べると取り扱う車やその純正オーディオが大きく変わって、それに合わすためにピュアコンの内容も変わって来ています。


そのピュアコンは最近ベーシックパッケージ用のブラックボックスの中のコイルを手作業で一から巻く様になって、それによって音質アップを行ったのですが、そのコイルを手巻すると音が良くなるという事についての質問を多く頂きます。


ピットの棚に置いているコイルはボックスの外に付けるタイプで、使用するスピーカーによって形状や巻き数が違って、写真の上の方のベークライトの茶色い板がしいてあるのはZSP用のコイルです。

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これまではハンダ付けの机とコイル巻きの机が同じだったのを、作業数が増えて来たのでちょうど昨日机を増やしたところでした。

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昨日の初の仕事はZSP-MID用のコイルの底の10点支持をやすり掛けして、力が10カ所に均等にかかる様にしていました。

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削って水平になる様にして、この後パッケージしてベークライト板に貼り付けて、コイルの中に起きた微弱振動がべーク板に逃げる様にして、コイルにストレスがかからない様にしています。

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もう1つは以前ベーシック用のブラックボックス用の手巻きコイルの写真を掲載したところ、「あれはあまりギッシリ巻いていない様な気がしますが・・」という質問を頂きました。

右は最後の巻きまでギッシリ巻いたコイルで、左は以前に写真に写った最終の巻きが少しムラがある物です。

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実は最初は右の状態で試作品を作っていたのですが、189μヘンリーのインダクタンスを得るのに0・1964Ωの直流抵抗が存在していました。

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ところが最終週は見た目よりも締め付けトルクを重視して思いっきり巻いたところ、0・943Ωと直流抵抗が減ったというか、短い銅線の長さで189μヘンリーが得られる様になりました。

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そこで最初から中間ぐらいまではムラなくしっかり巻いて、最終の部分は見た目よりも強く締め付ける事だけを考えて、見た目よりも性能を重視したコイルをたまたまお客様が見つけられて、見た目がそれほどでもと思われました。

インダクタンスを測る測定器は別にあり、このテスターは直流抵抗しか測れない物ですが、価格が12万円ぐらいして、最初は「えーっ!1項目しか測れないのにこの値段?」と驚きましたが、超正確な抵抗値を出してくれます。


この手巻きコイルは元はメーカー製のコイルを全部銅線をほどいて、ピュアディオ独自のボビンに巻き替えています。

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見てお分かりの様に、メーカー製のボビンは内径が大きく、ピュアディオ製のボビンは内径が小さく、大きい巻きのコイルは内径が大きい方が巻きやすいのですが、内径の大きさゆえに車から出ている電磁波の影響を受ける事が多く、あえて手巻きで内径を小さくする事で電磁波を受け難くして、更に手巻きでジワジワ巻く事でガッチリ締め付けて、手作業ならではのサウンドを奏でる事が出来ます。


メーカー製のコイルをボビンから解くとピットの後ろから前まで届く長さで、これを一から内径の小さいボビンに巻くのは至難の業ですが、最近のメーカー純正のディスプレイオーディオで自然な良い音を再生しようと思うとこのぐらい努力しないと、音楽の感動は伝えられません。

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それともう一つお客様の質問で、SNSで当店のお客様がかなり前に書かれた事で、「サウンドピュアディオは一度買えば後は音調整は延々無料です。」と書かれた方があるという事で、ずっと調整費が無料という事はありません。

ただ以前からのお客様でバッテリー交換を当店でずっとされている方がかなり多くおられて、ご本人は何もシステムを買ってないつもりでも、バッテリー交換の時に微調整をしたりしているので、それで無意識のうちに音の調整量がかからないと思われていた様です。

ちなみに今日長男が今からバッテリーを業者に出しに行くというので撮影したら、盆明けから今日まででこれだけの数のバッテリーを交換していました。

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バッテリーを安く買おうと思えば量販店や通販がありますが、スピーカーの経過による音調整を考えれば得だと考えられている方が多い様で、ただスイッチにやダイヤルによる調整はバッテリー交換時に無料ですが、ピュアコンのパーツを最新の物に交換する場合は別途実費を頂いています。

また曜日によってはバッテリー交換がつかえている事がありますので、一度代車に乗ってお帰り頂く事もあります。


以上速足ではございましたが、お客様からの質問にお答えさせて頂きました。

Posted at 2024/10/04 11:23:01 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
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