NHKの朝の連続テレビ小説『まんぷく』は今日が最終回でした。
スーパーなどで売れなかった日本初のカップ麺を歩行者天国でお湯を入れて実演販売するというアイデアで、不人気だったまんぷくヌードルが飛ぶ様に売れて、めでたしめでたしで終わるという流れでした。
昔見た覚えがある、懐かしい画像が流れていました。
自分が昨日予測した浅間山荘事件の時に警察官がカップ麺を食べていたシーンはありませんでしたが・・
若者がテレビで歩きながら食べていたら、これまで見向きもしていなかった主婦がこぞって買いに来るシーンは、先週の売れなくて困っていたのが、うその様です。
この『まんぷく』では、奥さんの福子さんの何気ない一言からヒットのきっかけがひらめくというシーンが沢山ありました。
昨日はベーシックパッケージが長年売れなかったのが、発想の転換で売れる様になったお話でしたが、今日はなぜこれまで世の中に無かったベーシックパッケージを発案したかというお話です。
90年代のある日、医師をされているというお客様が来店されました。
当時は自分も多くのカーオーディオ 専門店と同じ様に「純正スピーカーはマグネットが小さくて、フレームも粗末で軽いので、音が悪いので交換しないといけません。」と答えました。
その医師をされている方は、「見た目による違いは分かりますが、それが特性にどう影響があるか調べられたのですか?」と聞かれて、自分は「調べていませんが、音が悪いから皆さん交換されています。」と答えたところ、「自分は医師で患者さんから完璧な説明を求められて、一見何ともない様に見えても見方を少し変えたら問題があったり、悪い様に見えても実は良性だったりするので、あなたの説明では私は納得出来ない。」という様な事を話されました。
その時に、「確かに自分は純正スピーカーを見た目だけで判断して、音を良くしようと努力もせずに交換してもらって当たり前だと思っていた。」と、反省しました。
それから1週間たたないうちに仲の良かったお客様が来店されて、「奥さんの誕生祝いに車のオーディオの音を良くしてあげたいのですが。」と相談されました。
その車のグレードが高く、5・6万の予算でデッキを交換すると効率が悪く、スピーカーは最初から2WAYが付いていて、「どこをどうしたらいいのだろうか?」と、頭をかかえました。
その時に数日前のお医者さんとの会話を思い出して、「純正のスピーカーを活かして音を良く出来ないだろうか?」と思って、向きの悪い純正ツイーターを鳴らさない様にして、理想的な向きに後付けツイーターを取り付けて、ネットワーク回路が入っていなかった純正ドアスピーカーにワンオフのネットワーク回路を入れました。
実験だと思って時間は思い切り取っていて、仕上がりを聴いたらこれが出来が良くて、「これは最初に時間がかかっても、次に全く同じ車種が入庫したら短時間で確実良い音が出せて、「これは面白い!」と思いました。
お医者様ならではのカーオーディオ 業界の人間とは違う発想力で、きちんと特性を調べもしなかった自分の適当さを指摘されて、物の見方を変える事でそれが10年後のヒット商品になるとは・・
あの話を心の中で「はいはい、分かりました。」と聞き流していたら、今はどうなっていたのでしょうか。
Posted at 2019/03/30 20:20:31 |
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