今日ご紹介する1台は、昨日の宇部店の完成車から、トヨタのノアです。
トヨタ純正の大型のディスプレイオーディオ付き車に、ベーシックパッケージの取付とベーシック防振の施工のWパッケージの作業を行いました。
現行のノアの特徴はドアスピーカーのグリルの上にポケットがあり、ドアからの中音域の上の方が聴こえ難いという難点があります。
そのためダッシュの上には中音域を鳴らすスコーカーが付いていて、そのスコーカーの真ん中に小型のツイーターが付いていて、簡易的なフロント3WAYシステムとなっていますが、ツイーターのサイズが小さくガラスの反射で全て高音を聴いているのと、スコーカーに付いているコンデンサの質が悪く音が荒く、コンデンサの値もいまひとつ合っていないので、ドアスピーカーの上限とスコーカーの下限が重なる部分が薄く聴こえています。
そこで改善するのが、ツイーターの下限周波数を決める右のコンデンサをカットしてツイーターを鳴らなくして・・
左のスコーカーの下限周波数を決めるコンデンサは上質な大型のコンデンサに交換して、下限の周波数は26%伸ばして周波数レンジを広げて、その一方でスコーカーの上限周波数はピュアコンのコイルを使って再生し難い周波数はあっさり鳴らなくしています。
スコーカーをダッシュに戻して、その横にJBLのP560Cのツイーターをスタンドを使って仰角・振り角を付けて取り付けると、簡易的な3WAYがかなりしっかり音域分けがされた3WAYスピーカーに生まれ変りました。
ドアの防振では低音域の改善を行って、最初から1枚防振材が貼ってあって、それを活かしてその周りの響きを確かめて4種類の共振点の違う防振材を貼り合わせて、ドア全体の響きを整えます。
全ての取付が終わって音調整に入って、最新のトヨタのディスプレイオーディオはバス・ミッド・トレブルの3トーンはなるべく動かさない方が音が滑らかで、フェダーをやや前に振って音をシャープにします。
これまでノア・ヴォクシーのベーシックパッケージは何度も取り付けていますが、製造時期の違いによるディスプレイオーディの特性の違いと、使用するツイーターの銘柄で細かくピュアコンの値を変えていて、ブラックボックスが5個目で適正になり、コイルは9個目でこれより生音・生声に近くなる値はないと分かって、そこで音調整を終了しました。
ノーマルでも高音の量と低音の量は出ていますが、強い音域と弱い音域が存在していたのを改善して、スピーカーの間に自然に音が浮いて来る立体感のあるサウンドに変わって、お客様にはとても喜んで頂けました。
今あるスピーカーはそのままに改善を加えているので、ドアスピーカーとスコーカーを外してユニットを交換するよりも、かなり低価格で確実に音質アップが出来る所がベーシックパッケージの利点です。
Posted at 2025/11/17 10:10:10 |
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