今朝のオーラNISMOのブログを書いている時に、「あー、今年も3月末がやって来た。」と2006年の3月末にあった事を思い出しました。
もしまだ午前のブログをお読みになっていない方がおられましたら、最初にそちらを読んで頂くと内容が更に良く分かります。
今から24年前の3月の末ぐらいに佐賀市で三味線奏者の上妻宏光さんのコンサートがあって、当時は上妻宏光さんのビームスとソリチュードいう楽曲が音調整のメインの楽曲として使用していて、その楽曲を生演奏で聴きたいという思いで、チケットの発売日の朝に佐賀市の文化会館に買いに行ったので最前列を手に入れる事が出来ました。
上妻さんの楽曲は2003年の1月ぐらいからメインの調整曲として使い始めて、その翌年の2004年にZepp福岡でのコンサートを聴きに行って、当時のデモカーのレンジローバーのフルシステムで帰りに同じ楽曲を聴いて、少し違和感を感じたものの、「コンサートの音と車の中の音は違うから。」と自分で自分に言い訳をして、それから2005年は上妻さんのコンサートには行っていなくて、でも2004年の違和感が気になって、2006年の佐賀市のコンサートでは最前列で聴きたいという気持ちで、朝かなり早起きをして、発売日の発売時間の前には窓口に着いていました。
そこで買ったチケットは2枚で、もう1枚を当時福岡店で一番最上級のシステムを付けておられたお客様に渡して、自分がレンジローバーを運転して佐賀市まで往復したのが3月末でした。
佐賀市でのコンサートはPAつまりマイクとアンプとスピーカーを使用した方式でしたが、三味線のチューニングの時とボーカルがスピーカー通してなくて生で聴こえる事があって、更に当日コンサート会場でCDを買った人には握手会があって、その時に上妻さんと一言話せるチャンスがあって、自分もお客様も握手会の列に並んで上妻さんと一言言葉を交わす事が出来ました。
それから自分がレンジローバーを運転して福岡市に帰ったのですが、行のCDを聴きながらワクワクして行った道中と違って、帰りのレンジローバーの中はどんよりした空気で、「これはまずい!」と思いながら帰りました。
Zepp福岡で違和感を感じたぐらいですから、最前列で聴いて尚且つ握手会で生声を聞いてしまったら、完全に行と帰りで耳が変わった感じになっていました。
それから自分は頭の中で佐賀市での音がグルグルめぐって、「どうしたら自分の車であの様な音が表現出来るだろうか?」という事を毎日考える様になりました。
その一方で一緒に聴きに行ったお客様はその後システムアップをする事は無く、車を買い替えてもシステムを載せ替える事もなく、サウンドピュアディオから離れてしまったという大失態になってしまいました。
そこで専務と話し合って、これからお客様をなるべく生音の様なコンサートには行かさない様にして今のままで販売するか、それともシステムの問題を見直して生演奏を聴いた後でも十分に満足出来るカーオーディオシステムを作るためのパーツを製作するのかの2つの分かれ道に立たされて、結局出た答えが、違和感の根源の電源キャパシタやヘッドキャパシタの使用を一切やめて、ロジュームメッキのスピーカー・RCA・電源の端子を全てやめて24金メッキにするという大英断を行いました。
結局はキャパシタやロジューム系の製品を使うと実際の音よりも派手な部分が出来て、その反動で少し目立たない部分は大きく目立たなくなり、それが生音と比較して違和感を感じていて、そういうアクセサリーでなくて全く別な動作原理のアクセサリーを開発しない限り、生音に近い音には出来ないという結論で、もう小手先の目立つ音を作るのはやめようと決心しました。
3月から4か月後の7月には上妻宏光さんにデモカーを聴いて頂けるチャンスを頂いて、10月にはFM福岡で上妻さんの番組収録を行って、翌2005年の1月には山陽小野田市の文化会館を借りて上妻宏光さんのサウンドピュアディオのユーザーと家族の方だけの特別なコンサートを行うという、五年が経たないうちにかなりの変革を行いました。
もちろん2005年の1月には上妻さんにデモカーを聴いて頂いて、その前の7月の時はまだキャパシタ系とロジュームメッキの端子が満載の状態で、1月のコンサートの前に「以前聴いて頂いた時と比べてどうですか?」と聞いたところ、「こちらの方が本来の音に近いです。」と感想を言われて、「やはりキャパシタとロジュームが原因だったんだ!」と実感しました。
そんなたった10ヶ月でがらりと音の方針を変える根源となったのが3月末の佐賀市でのコンサートで、毎年この時期になると「あの時一緒に行ったお客様は2度と来られなくなったな。」という事と、「あそこで方針を大きく変えていなかったら今はどうなっていただろう?」という事をしみじみと考える3月の終わりです。
そういう3月なのですが、今朝のブログのオーラNISMOのお客様は当社で上妻宏光さんの楽曲を音調整で使っている事を知られて、それで上妻さんのコンサートに通われる様になって、今は握手会などは無くなっているので、自分がマネージャーさんにお願いして一緒に楽屋入りをして上妻さんに会って生の声を聞いてもらっているので、もう普通の耳ではなくて、本当の声が分かる優れた耳になられているので、一切誤魔化しが利かないお客様になられています。
最前列でコンサートを聴いても、本人に会って生の声を聞いても、それでもカーオーディオの音を聴いても納得して頂ける音造りを、20数年かけて完成する事が出来て、その集大成がコントロールコンバーターという、誰もこれまで作る事が無かったジャンルの製品です。
Posted at 2025/03/30 18:08:49 |
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