2026年2月22日日曜日、奈良県吉野郡十津川村にある北又谷に残る木馬道の跡を探索してきました。十津川村を訪れるのは、立合川右岸の木馬道跡を探索した2023年12月9日以来です。
この谷を探索することを決めたきっかけは、この谷を探索する短い動画を「X」で見かけたこと。片洞門(岩壁を抉って道を通している所。)が興味を惹きました。
さて、いつもだと早起きして現地へと向かうパターンなのですが、今回は早めに現地近くまで移動し、仮眠してから向かうことにしました。
自宅を21日土曜日21時55分頃に出発。三重県熊野市の道の駅「熊野 花の窟」に22日0時50分頃に到着し、6時半頃まで仮眠していました。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
道の駅の前に広がる海岸から眺める日の出。
道の駅を7時15分頃に出発し、国道311号、国道169号と経由。旧国道169号の田戸トンネルへちょっと寄り道。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
こちらが田戸トンネル。ご覧のとおりの幅の狭いトンネルで、延長は839m。トンネル中央付近にすれ違いのための交換スペースが設けられてはいますが、タイミングが悪いと延々とバックさせられそうです(笑)。
トンネルから先の旧国道区間は、崩落のため通行止め。この区間の国道は、新たに瀞峡トンネル(延長2,049m)が開通しているため、もう復旧はしないような感じです。
それでは、十津川方面へと進み、北又谷の最寄りとなる場所までふたたび移動します。
田戸トンネルから15分ほど走行。北又谷に架かる橋へとやって来ました。ここに車を駐車して、探索の準備をします。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
こちらの橋の名称は、「全国Q地図」によると北又谷橋。1983年(昭和58年)の架橋とのことですが、もっと古い感じがします。
8時12分、北又谷橋を出発し、橋のたもとから木馬道跡へと向かって斜面を登っていきます。
斜面を登っていくと一面に石垣が積み上げられています。おそらくは耕作地の跡だと思いますが、もう人が住まなくなった場所でこのような風景を見るたび、昔どれだけの時間と労力を掛けて築き上げたのだろうかと見入ってしまいます。
斜面を登り始めて約15分。ようやく木馬道跡へたどり着きました。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
それでは上流へと向かって木馬道跡を歩いて行きます。
道跡にはゴムホースが通してあります。簡易水道などの取水用ですかね。
崖地を通過する場面が現れました。
路肩が崩落していて幅が狭くなっています。この道幅と崖の高さでは、このまま踏み込んでいくのは躊躇しますね…。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
ここは一旦引き返して、下を流れる川まで降りて迂回することにします。
川まで下りてきました。巨岩がひしめいていますね。
「登っていけないような岩ばかりだったらどうしようか…。」と心配になりましたが、幸い、よじ登れるレベルだったので助かりました。しかし、これで余分に体力を消耗してしまいますね…。
木馬道跡へ復帰できそうな斜面があったので、ここをよじ登ってきます。木馬道跡には高い石垣が築かれています。
通過を断念した場所の反対側へと戻ってきました。反対側から眺めても、やっぱり通過は無理そうですね。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
ふたたび上流へと進んでいきます。
高い岩壁ですね。十津川村の徒歩道や木馬道跡ではこういう場面によく出会います。
路肩は整った石垣でしっかり保たれています。何十年前に造られた道なのかは全くわかりませんが(昭和戦前期までに造られたのは間違いない気がします。)、落石や崩落などの大きな打撃が無ければ、昔の状態をしっかり維持しているのが本当に素晴らしいです。
また崖地が現れました。この場所もかつては石垣を築いて道幅を確保してあったと思いますが、今は基礎部分だった細い岩盤だけが残されています。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
先ほど迂回した場所よりは切り立った場所ではないので、「これなら進めるかな。」と判断し、慎重に通過していきます。
この場所も岩盤の切り取りと路肩の石垣で整えた形の道になっています。
ビッシリと緻密に積み上げられた石垣も良いですね。下側からも見上げてみたいですが、地形的に無理なので(笑)。
石積みの小さな橋台が残っています。沢の水を逃がすために小さな橋が架けられていたのでしょう。
また怪しげな場所が現れました。
岩場の凹部にロープが掛けてありますが不安ですね。ここは迂回することにします。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
ここから河原まで降りていきます。
またも背丈よりも高い巨岩に囲まれながら、木馬道跡へと復帰できるルートを探して少しづつ進んでいきます。
この真上が引き返した凹部ですかね。この場所も岩盤の隙間を埋めるように石が積み上げられています。
迂回した場所の反対側。こちら側にも路肩が欠けた場所があるので、凹部をもし渡れたとしても引き返していたかもしれません。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
まだゴムホースが続いていますね。
ゴムホースはようやく川へと下りていきました。途中での様子を見る限り、今はもう利用されていないのかもしれません。
平べったい巨岩ですね。山の上から落ちてきたのかな。
川の流れが真下に見えるようになってきました。木々に目隠しされていないと高度感を感じてしまうので、心配になってきます。
また路盤が欠けて細くなってしまった場所が現れました。土砂が谷側へと斜めに積もっているし、またも迂回決定です。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
ここから川へと下ってきます。
石垣全体が苔で覆われていますね。この場所は湿気が溜まりやすいのかな。
またも巨岩の隙間をよじ登りながら上流へと進んでいきます。
対岸から迂回した区間の木馬道跡を眺めます。痩せ細った道をこれだけの距離歩くのは無理なので、迂回して正解でしたね…。
木馬道跡へと復帰しました。
山側に土留めの石垣がありますね。この木馬道跡では初めてかな。
山の上から流れてきた砂利に道跡が埋もれてしまってます。
岩がゴロゴロしている小さな沢を横断。石積み橋台が残っています。
またも厄介な場所が登場。土砂で道跡が完全に埋もれてしまっています。しかも谷側が崖。横断中に土砂を崩したら、川へと真っ逆さまに落ちてしまいます…。
一歩一歩地面を踏み固めて足場を確保しつつ、慎重に高巻き。当然、帰りも通るので、念入りに固めておきます。
無事に反対側へと横断できました。ヤレヤレです。
※その(2)へ続く。