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小林あにのブログ一覧

2019年02月10日 イイね!

廃道「巣山坂」を歩いてきました

2019年2月9日土曜日、愛知県新城市細川から巣山の山中に残る廃道「巣山坂」を歩いてきました。

この辺りは元々、静岡県の秋葉山と愛知県の鳳来寺を結ぶ街道(秋葉街道鳳来寺道などと呼ばれたりします。)が通っていました。その街道のうち、細川と巣山の間をつなぐ峠道(険しさから「四十四曲がり」と呼ばれていたらしいです。)を車道改修した道が今回歩いてきた「巣山坂」になります。

出発地点は、旧道と現在の峠道である愛知県道505号が交差するこの場所。写真右手奥へと入っていきます。


始まりは普通の林道といった風情の道です。ルートの始めのうちに2か所分岐が出てきます。1番目は道なりに直進。


昔の車道にしてはきつめの坂道をどんどん進んでいきます。


1か所目の橋。橋台が石積みなのが時代を感じさせます。


この1か所目の橋のすぐ先に2番目の分岐が現れます。轍も無い荒れ具合ですが、正解はその荒れた右側の道。


いよいよここから廃道らしくなってきますが、急坂が続くので(昔は牛馬力、人力で荷車を引くので、そんなに急坂には造られていないことが多い。)「あれ?この道でよかったはずだけどな?」とあらためて不安になってきます。


もう少し進むと路肩に古い石垣が現れました。これでちょっと一安心。


さらに進むと古い時代の車道の廃道らしい雰囲気が出てきました。もう間違いありません。


2か所目の橋です。ここはコンクリートの函渠になってます。


一つ目のヘアピンカーブ。カーブ内の傾斜がきついですが、道幅は広く取られていますね。


しかし、すぐ先の3か所目の橋からまた狭くなってしまいます。


真下には2か所目の橋が見えています。


道の上は杉の落ち葉や枝で埋まっています。杉の枝は曲がっているので足に引っかかりやすく、これがなかなかにうっとうしいのです。疲れて足が上がらなくなってくると、足の間にかんぬきのように絡まって、よく転びそうになります…。


この辺りも谷側は石垣を築いて道幅を確保しています。


4か所目の橋です。橋台に大穴が開いているので、通行止めの虎柵が置かれています。




人一人渡る分には支障はなさそうなので、穴と反対側を渡りました。

きれいに道形が見て取れます。


だいぶ落石が増えてきました。この道自体、岩を削って造られている所が多いので、廃道化すればこうなりますね。




日当たりの良さそうな場所は枯れた雑草が残っています。夏は面倒くさそうです。


今で言うガードレールの柱が残っていました。柵は撤去したみたいです。


沢からの瓦礫で道が埋まってますが、通り抜けには問題なし。




沢を越えた所にはちょっとしたがけ崩れ。岩質が脆いんですかね。


また道幅が広がってきました。


2つ目のヘアピンカーブになります。ここには建物の基礎らしいコンクリートの区画が残っています。




ヘアピンカーブの先もしばらくは幅広の道が続きます。




幅広となった道が途切れると5か所目の橋が現れます。といっても橋桁は撤去されてますが。




今までの所と違って、名称のある「普通の」橋が架かっていたはずですが、何という名前のどんな感じの橋だったのでしょうかね。

橋桁は無くなっていますが、沢の上流側へと迂回すれば問題なく対岸へと渡れます。

廃道はまだまだきれいに残っています。




この路肩に突き刺さっている鉄材は何でしょう?金網などを留めてガードレールの代わりにしたものでしょうか。


少し開いた木立ちの隙間から県道505号を見下ろすことができます。けっこう登ってきました。


大きな倒木。岩ごと剥がれ落ちたみたいです。


ここも路肩の擁壁がしっかり残っています。


6か所目の橋。


シダが密生してます。大抵、こういう場所は崩落しているので気を付けます。


最後、3つ目のヘアピンです。




こういうカーブの景色はやはりいいもんです。


写真を撮りながらののんびりペースですが、1時間15分ほどで峠に到着しました。




しばらく周りを眺めてみましたが、峠にありそうな石仏とか標識とかは何もありませんでした。


この先はほぼ一直線に巣山の集落へと道が続いていますが、山から出る所に動物の進入を防止するための門と柵が設置されていて、通行できなくなっていました。


さて、帰りは廃道から反れてショートカット。3つ目のヘアピンから1つ目のヘアピンまでを山中に設置されている電話線に沿って尾根筋を急降下。電話線の管理道か昔の峠道の一つかわかりませんが、歩ける道が残っていたので大分時間短縮できました(登りでは使いたくありませんが…。)。

最後に麓側の細川の集落内に建てられていた「県道改修記念之碑」を覗いてみました。


巣山坂の来歴とか刻まれていればと思って立ち寄りましたが、改修工事の概要(数値的なもの)があっただけで、期待したものではありませんでした。

改修工事が完工したのが昭和39年とあったので、巣山坂はそれ以降に実質廃道化されたことがわかったことが唯一の収穫でした。

※追記
最近、安城市の図書館で見つけた「愛知県の峠」という本(市販はされていないみたいです。値段が表示されていない。)を何かにつけて目を通していますが、この中では、この巣山坂の峠を県道505号の峠と同じく「八昇峠」と紹介しています。麓の細川集落の老人からの聞き取りのようです。
Posted at 2019/02/10 22:17:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | ドライブ・道路・廃道 | 日記

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