本日は、三重県北部を走る三岐鉄道の北勢線と三岐線に乗ってきました。
安城駅9時発の快速に乗り、名古屋駅で関西本線の快速みえに乗り換えて桑名駅で下車。関西本線で対向電車の遅れで少しひやひやしましたが、何とか北勢線西桑名駅発10時05分の電車に間に合いました。これを逃すと1時間待ちですから、この後の予定が狂ってしまうところでした。
三岐鉄道北勢線は、数少ない軌間(レール間の幅)762mmの路線です。いわゆるナローゲージの鉄道は乗ったことがなかったので、一度は乗ってみたいと思っていました。
発車間際の電車に滑り込みましたが車内はガラガラ。運転室の後方に三脚を立てて動画撮影している鉄道ファンの方がいるのみです。
確かに狭い車内ですが、乗客がいないのでそんなに違和感は感じません。それよりも「非冷房車」だったことの方が衝撃。迂闊でした(笑)。
市街地を走行中は蒸し暑くて汗が止まりませんでしたが、郊外の田園地帯になると走行風も涼しくなり、思ったよりも快適にはなってくれました。
乗車してほぼ30分、東員駅に到着です。なんとここで、「電車を交換しますので、阿下喜駅(終点)方面のお客さまは一度ホームに降りて、次に入ってくる電車へお乗り換えください。」というようなアナウンスが。
仕方ないので一旦ホームへと出ます。
今日も日射しが厳しい…。
そこへ近鉄富田行きの対向電車が到着。
入れ違いに今まで乗ってきた電車が阿下喜駅方面(!)へと走り去ります。
そのあとにホームの先で待機していた電車が入線し、乗り換えと相成りました。
出発した電車の車内で「何か不可解な電車運用だな。」と考えていたら、じきに左手に車両基地が現れたので、電車を基地へ戻すためだったのかなとひとまず納得しました。
東員駅の先は、集落の中や台地の裾を縫うように急カーブを繰り返していきます。
中には制限速度25km/hの表示があるカーブも。これでは延長20kmの路線に1時間かかるのも無理はありません。
11時05分、ようやく終点の阿下喜駅に到着しました。
ホームは1面2線の構成。
周辺はのどかな田園風景が広がります。
乗ってきた電車には「鉄道むすめ」に北勢線が仲間入りしたということで、キャラクターが大きく貼られています。
終点の車止め。軌間の狭さがよくわかります。
阿下喜駅駅舎。
こちら北勢線を走っていた昭和6年製の電車だそうです。
さてここからは、約2km離れた場所にある三岐鉄道三岐線の伊勢治田駅まで徒歩で移動します。
炎天下の中、25分ほど歩いて伊勢治田駅に到着しました。
ここから、三岐線の終点である西藤原駅へと向かうつもりでしたが、ちょうど11時41分発の電車が出発してしまうところで間に合いませんでした。
この時点で予定よりも早い時間で行動していたので、本来乗る予定だった12時41分発の電車が来るまでエアコンの効いた待合室で待たせてもらうことにしました。
多少熱気も収まったところであらためて窓口へ。窓口では業務受託者と思われるおじいさんがお弁当を食べていましたが、切符を買わせていただきました(笑)。
すっかり珍しくなった硬券タイプの切符。今は自動発券機購入の磁気タイプかICカードが主流ですからね。
まだ電車が来るまで15分くらいありましたが、充分涼んだので、乗り遅れないよう早めにホームへと向かいます。
貨物用側線が並ぶ広い構内です。
ホームで待っていると、電車の到着時刻よりも前に近くの踏切が鳴り出します。やって来たのは貨物列車でした。
この駅で東藤原駅行きとJR関西本線に接続する富田駅行きの貨物列車が行き違っていきました。
その後間もなく電車が到着。こちらの電車は冷房車です。平日の昼間に終点へと向かう電車ということでこちらも車内はガラガラ。
12時51分、三岐線の終点、西藤原駅に到着しました。
電車の折り返し出発までに余裕時間が11分しかないので、急いで駅を出ます。
駅の先にある踏切から駅構内を撮ります。電車は西武鉄道からやって来たもの。
踏切の先が文字通りの終点となります。
こちらは、昔、三岐線を走っていた機関車。
折り返しの電車に乗り込み、今度は東藤原駅へと向かいます。
東藤原駅は、隣接する太平洋セメント藤原工場に発着する貨物列車の取り扱い駅。この駅の様子を見物しようと思い立ち寄ったわけです。
で、駅ホームへ降りてから、ふと財布を入れていたジーパンの後ろポケットに手を当てたところ何も入っていない。電車はちょうど出発していってしまうところ…。急いで東藤原駅の駅員さんに事情を話して、財布の回収をお願いします。
ここ三岐線の電車はワンマンですが、乗ってきた電車は4両編成で、しかも座っていたのは一番後ろ。「運転手はすぐ確認ができないので、長時間停車する駅に到着するまで待ってもらうことになるかもしれない。」との返事。
「自分の不注意なので仕方がない。」とひとまず待合室で連絡を待ちましたが、結果的には10分くらいで無事に回収できたとの連絡が入り、事なきを得ました。
ただ、遺失物の交付窓口が近鉄富田駅になっているとのことで、果たしてどうやって向かおうかと悩んでいたところ、「無札証明書」というものを発行してくれて、近鉄富田駅で提示してそこで運賃を払ってくれればよいとのことで、駅の方にはいろいろご迷惑をかけてしまいました。
ひとまず気持ちも落ち着いたので、東藤原駅構内の写真を撮りながら電車を待っていました。
駅の近くにそびえる鈴鹿山脈の藤原岳。石灰岩の採掘で山頂付近まで階段状に掘り込まれています。
この後は無事に近鉄富田駅で財布を受領。近鉄名古屋線の急行に乗り、名古屋駅まで戻ってきました。
お昼を食べていなかったので、JR名古屋駅のホームにある立ち食い屋でえび天きしめんを食べました。塩気も欲しかったので。
平日午後3時の名古屋駅は閑散としてました。快速が発着するホームは混んでましたけどね。
安城駅には午後4時ごろ到着。その後にちょっと買い物で寄り道したりしたので、帰宅したのは午後5時頃。すぐに風呂に入って汗を流して、やっとゆっくりしました。