2022年10月23日日曜日、静岡県駿東郡小山町で開催されたTGRラリーチャレンジin富士山おやま戦へ参戦してきました。
前回TGRラリーチャレンジに参戦したのは、9月25日のびわ湖高島戦。ぶっつけ本番で1年半ぶりのラリー参戦だったわけですが、ワタクシ的にはペースノートのリーディングに非常に苦悩する結果となりました。それから1か月が経ち、その時のモヤモヤした気分は幾分解消されましたが、まだ引きずっている感じでのラリー参戦です。
さて、現地への出発はラリー前日の10月22日土曜日早朝3時20分頃。今回も積車に同乗して会場へと向かいます。早朝出発となったのは、イベント会場兼サービスパークとなる富士スピードウェイまで、高速を使わずに国道1号で行くためと、ドライバーやすい氏が午前中に富士スピードウェイ内のショートコースで軽く練習走行する予定を立てたためです。
富士スピードウェイに到着したのは朝8時半頃。サービスパークの開場は12時30分なのでラリー関係者の姿はまだなく、周りの車両のほとんどはレース出場の関係者のようです
ショートサーキットに到着。やすい氏は練習走行へ。
私の方はやすい氏走行中の間、ショートサーキットの走行車両を眺めたり、30度バンク跡を散歩したりしていました。
練習走行を終えて、12時30分になったところで今回のサービスパークとなるイベント会場へと移動。荷卸しとHQでの参加受付を行い、車検を受けます。
レキ受付まで余裕があったので、レースを覗いたりしていました。
15時にレキ受付開始。いつもなら受付後、速やかに出発するところですが、今回は4.16kmのSS2・5が急きょ2.71kmに短縮されたことにより、ロードブックの内容変更が公式掲示板で指示されたため、受け取ったロードブックの該当ページのコマ図や区間距離を手書きで訂正してから出発です。
そして、最初のレキとなるSS1・4でさっそく渋滞が発生。ジムカーナコースなので、コース内に複数台を入れると走行ルートが交錯して危険であり、1台づつ順番にレキを実施させていたためでした。
その後は足柄峠付近の山中でのSS2・5と富士スピードウェイの敷地外周路を使用するSS3・6をレキ。ロードブックの訂正のために出発が遅くなり、しかも参加する90台がレキを行い、そしてSS間の移動距離が30kmあるため、サービスパークへと戻ってきたのは夕闇迫る17時過ぎ。
本当は明るい内に戻ってきて、パソコンで車載カメラの映像を見ながらペースノートのチェックをしたかったのですが、暗くなってきたことと、朝が早くてくたびれてしまったので、このまま宿泊先へと向かうことになりました。
ホテルに着いたら、さっそく前夜祭会場へとお出かけ(笑)。やすい氏本命の魚のうまい店が満員で入れず、周辺で評価の高いお店をスマホで探して、小さな焼き鳥屋で前夜祭となりました。
机が3つとカウンター席だけの小さなお店でしたが、その3つの机ともラリー関係者。そのうちの一組は顔見知りの人でした(笑)。
さて、10月23日日曜日、ラリー本番です。今回もツールボックスのムロモトさんがサービス担当として来てくれました。
もう一人、ツールボックス関係者が来てくれていますが、本当は他の企業系チームのドライバーやコドラをされている若い方で、今回も所属チームは参戦しているのに、「今日は用事があるので。」と断って、こちらの応援に来たそうです。みんなから「それ大丈夫なの?しかもチームここに来てるんでしょ?」と心配されてましたが、当人は全然気にしていないようでした(笑)。
セレモニアルスタートのゲート付近の様子。高島戦も観客が多かったですが、やはり富士スピードウェイの方がもっと多いですね。
さて、あらためまして今回のSSコースは、富士スピードウェイ内と敷地外外周路、足柄峠付近の山の中に設定されています。ただし、特別規則書により、SS1・4のジムカーナコース以外のSSについては、コースを特定できるような写真・動画の部外発表が禁じられているため(部外に出さなければ撮影自体はOK。)、写真や動画の撮影はしませんでした。
距離は、
SS1・4「Gymkhana Course」:0.50km。
SS2・5「ASHIGARA」:2.71km(4.16kmから短縮)。
SS3・6「NAKAHINATA」:1.79km。
SS合計10.00kmで、「Gymkhana Course」がギャラリーステージです。
今回はSS2・5が細かくコーナーが連続する難題コース。やすい氏は「テンポよく行ければ気持ちよく走れそう。」との感想。そういうコースが私としては難物なんですよねぇ…。
SS3・6は長いストレートをややきつめのコーナーでつなぐレイアウト。TGRラリーでは最近あまり設定されないハイスピードコースと言えます。
それでは走行タイムと簡単なラリーの内容について。ちなみに、私たちの参戦するE-4クラスは16台いるのですが、そのうちGRヤリスが11台います。ある意味、初めから勝負が成立していない…。
SS1:43秒1(41.7km/h)。クラス7位。
「E-4」のトップであるGRヤリスから3.8秒差。
SS2の手前にあるTC2の前での時間調整で待機中、前方から他車のコドラさんが「TC2のターゲットタイム(ここでは自車のTCイン時刻のこと。)どうなってますか?」と尋ねてきました。尋ねられた瞬間は「?」でしたが、ロードブックの訂正があってリエゾン距離が変更されていれば当然移動時間(本来のターゲットタイム)も変更されているもの。写真に撮っておいた公式掲示物をよくよく見直すと、TC1からTC2へのターゲットタイムは「29分」から「32分」へ変更されていました。
TGRラリーチャレンジでは今回のような「距離」が変更される機会はほとんどないので、うっかり3分早着のミスをやらかすところでした。早着1分はそのまま1分のペナルティになるので危なかったです(笑)。
タイムカードの内容もさっそく訂正。TC2へチェックインした時に「公式掲示板に基づいてタイムカード記載のターゲットタイムを自分で訂正しましたけど、大丈夫ですかね?」と確認。一応、OKの言質を取っておきました。
初級者向けに「至せり尽くせり」なところがあるTGRラリーチャレンジ。時にこのような罠を張ることがあるので、「気を付けないかんな。」と改めて思いました。一般的なラリーの経験もある方たちと比べると、TGRラリーチャレンジだけに参加している方はアドリブな状況に弱いんですよね。
これ、「そこまでアナウンスが無かった!」とクレーム入れても、「公式掲示板を読めばわかるでしょ。」と一蹴されて終わりの案件です。違う話ですが、あるラリーの最終TCでオフィシャルへ「最終TCは早着OKですか?」と尋ねているコドラがいて、「そんなことは特別規則書に書いてあるでしょ。読んでないの?」と切り返されてました。まあ、当然な話ですよね。
SS2:2分45秒7(58.8km/h)。クラス12位。
「E-4」のトップであるGRヤリスから17.3秒差。
高島戦を引き摺ったようにペースノートのタイミングが合わない…。
SS3:1分18秒2(82.4km/h)。クラス11位。
「E-4」のトップであるGRヤリスから10.3秒差。
コーナー間の間隔が開いているため、ノートリーディングにはさして問題はなし。やすい氏「SS2の低速コースの感覚が残っているのか、いまいちアクセルを踏み切れなかった。」とのこと。
SS3までを終えて、サービスパークへと戻ってきました。弁当を食べながら、「先読みのタイミングに気を取られてロストするくらいなら、少し遅れてもコーナーを1個1個きちんと読んでいこう。」と気持ちを切り替えます。
SS4:50秒4(35.7km/h)。クラス14位。
痛恨のフライングで10秒ペナルティ…。二人ともフライングしたとわかる状況でした。やすい氏によるとスタート時に引いていたサイドブレーキの効きが甘くなってきていて、ついに動き出してしまったとのこと。
「E-4」のトップであるGRヤリスから12.7秒差。
SS5:2分40秒9(60.6km/h)。クラス11位。
SS2から4.8秒短縮。SSスタート直後はダメでしたが、「いかん!いかん!」とすぐノートと直前のコーナーに集中し直してリーディング。その後はペースがつかめてきて「うまくはまってきたな。」と良い感触を実感できました。やすい氏も「今のSSはいい感じだったよ!」とのお言葉。
「E-4」のトップであるGRヤリスから17.6秒差。
SS6:1分18秒9(81.6km/h)。クラス13位。
SS3から0.7秒の遅れ。タイムを見て二人とも「ええっ、遅かったの!?」という感じ。やすい氏「小林君はOK。俺が悪かった。やっぱり前のSSを引き摺っちゃうのかな。乗り切れなかったのかもしれない。」。
「E-4」のトップであるGRヤリスから12.0秒差。
総合タイムは9分37秒2。順位は「E-4」クラス完走16台中13位、総合完走90台中30位でした(今回はリタイヤが久しぶりに1台もない。)。「E-4」クラス優勝であるGRヤリスは8分30秒9で、総合でも1位。
心情的には「悲惨」な状況で終わったびわ湖高島戦から一転、課題解決の光明が見えてきた富士山おやま戦となりました。ただ、問題は次戦がおそらく来年の春になるということ。また長い期間、間が空いてしまうので感覚を忘れないようにしないといけません。
あと、やすい氏は冬の間にペースノート作成の講習を受けるつもりのようです。今までは、ラリーを始める時に素人の私が作り方のアドバイスをして、それを基に彼なりにアレンジしてここまでやって来た訳ですが、さすがにこれ以上のレベルを求めるなら、きちんとした作成方法を学ばないと通用しないと考えたそうです。
まずはやすい氏が受講して、基本ができたら今度は私と二人で練習会に行って練習という流れになりそうです。まだスケジュールは全然わからないのですが(講師が自分のラリーで海外へ行ったりしてますから。)、そのうちはっきりしてくるでしょう。