2022年11月13日日曜日、弟と弟の友人の杉浦くんの3人で、岐阜県恵那市岩村にて世界ラリー選手権「フォーラムエイト・ラリージャパン」に出場しているラリーカーを見物してきました。
今回、恵那市岩村で見物しようとした理由は、日曜日のSS(スペシャルステージ)は岐阜県恵那市と中津川市に設定されており、岩村の城下町の街並みがSS間の移動コースに組み込まれ、ラリーカーを間近で見物ができるようになっていたからでした。
当日は朝6時前に自宅を出発。7時40分頃、恵那市岩村の観客用駐車場に到着しました。天気はご覧のとおりどんよりとしていて、いつ雨が降り出してもおかしくない状況です。
初めは、前述のとおり岩村市街地へ行って、ラリーカーを見物しようと思っていたのですが、ラリー雑誌の付録についていたラリーのコース図をよく見ると、今いる駐車場から1.5kmほどの場所に、SS16/SS18の出口がありそうなことがわかりました。
※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
「街中だと見物客で混雑して落ち着いて見物できないだろうし、歩いて15分くらいならSS出口へ行ってみよう。」ということになり、SS出口へと歩いていくことになりました。
細かい場所までわからないまま向かいましたが、現地へ行くとオフィシャルさんと何名かの観客がいたのですぐにわかりました。
さて、SS出口で待っていると、9時07分、00カーがやって来ました。
続いて9時13分に奴田原・佐藤組の0カーが到着。期待が高まります。
そして、Rally1カーのエンジン音が遥か彼方の山の中から「ブォーン…ブォーン…ババンッ」という感じで聞こえてきました。が、いつまで経っても姿を現さないのでヤキモキします(笑)。
かつて2001年に群馬県で開催された日本アルペンラリーのSSを見物した時も、同じように新井選手が駆るインプレッサWRC2001のエンジン音だけがずーっと山の中に響いていて、車は全然やって来なかったことを思い出させます(笑)。
9時32分、ようやく1台目のRally1カーが現れました。42号車、Mースポーツ・フォードのプーマ・ハイブリッド・Rally1、ブリーン・フルトン組です。
先に言い訳しておきます。普段動くものを撮り慣れていないので、今回貼り付けている写真はピントが甘いものやブレているもの、フレームから外れているものが大変多いので、ご容赦ください…。
リエゾン区間へと合流したブリーン選手、右側車線を走っていってしまいました…。オフィシャルさんが「おーい!あいつ右側走ってるぞ!」と叫んでいましたが、聞こえるわけがありませんよね…(しかも日本語だし(笑)。)。
ブリーン選手、だいぶ先で左側車線へと戻っていましたが、その他にも何台かは同じように一般道へ合流してしばらく右側を走行し、「間違えた」という感じで急に左側車線へと入っていました。
69号車、トヨタ・GRヤリスRally1ハイブリッドのロバンペラ・ハルットゥネン組。
44号車、Mースポーツ・フォードのグリーンスミス・アンダーソン組。
1号車、トヨタのオジェ・ランデ組。
18号車、トヨタの勝田・ジョンストン組。
8号車、ヒョンデ・i20 N Rally1ハイブリッドのタナク・ヤルベオヤ組。ラジエターグリルの前に落ち葉対策用のためか、プレートを装着していますね。
33号車、トヨタのエバンス・マーティン組。
11号車、ヒョンデのヌービル・ウィダグ組。
24号車、ヒョンデ・i20 N Rally2のミュンステール・ルーカ組。
SS16/18出口のストップポイントに停車中の22号車、ヒョンデ・i20 N Rally2のスニネン・マルックラ組。
29号車、シュコダ・ファビアR5のコバライネン・北川組。
28号車、シュコダ・ファビアRally2 Evoのミーレ・ベルトラメ組。
35号車、フォード・フィエスタRally2 Mk.Ⅱのボランド・MJ組。
30号車、シュコダ・ファビアR5の福永・齊田組。
32号車、フォード・フィエスタRally2 Mk.Ⅱのアネア・ルードン組。
25号車、シュコダ・ファビアRally2 Evoのブラシア・モラレス組。
36号車、ヒョンデ・i20 N Rally2のロサッティ・シアップ組。
37号車、シトロエン・C3 Rally2の今井・竹原組。
43号車、トヨタ・GRヤリスの佐々木・中嶌組。
27号車、ヒョンデ・i20 N Rally2のザルディバール・オハネシアン組。
ご覧の通り、左リアの足回りを損傷した様子。当然、当人たちは周りの手を借りず(援助を受けたら最悪「失格」。)、何度もスマホで損傷箇所の写真を撮ってはチームとやり取りし、その場で可能なあらゆる手段を用いて必死に修理していました。(車載工具だけでは対処できなかったのか、曲がったアーム類をガードレールへ打ち付けたり、大きな石でガンガン叩いたりしていた。見ていて1998年アルゼンチンのコリン・マクレーを思い出してしまった。)。
しかし、観客の我々にとって、この状況は格好の「獲物」(笑)。周知されている場所ではないので、「黒山の人だかり」とはなりませんでしたが、近所の方々も家から出てきて、10人~15人くらいが取り囲んで、見物したり写真を撮ったりしていました。
結局、30分ほど格闘の末、何とか応急修理を終えて走り去っていきました。
路上に細かいゴミやオイルを拭いた紙くずが放置されていたので、ラリーファンの見物人が各々回収して路肩に避けておきました。
そして、元通りに戻せなかったのか、取り付けが面倒だったのか、大きなパネルも1枚そのまま置き去りにしていきました。「もらっていっていいのかな(笑)。」なんて声も出ましたが、「さすがにまずいでしょ。」ということになり、見物人の一人がSSのオフィシャルさんへ引き渡したようです。(笑)。
39号車、トヨタ・GRヤリスの柳澤・保井組。
38号車、トヨタ・GRヤリスの勝田・木村組。
10時55分、48号車のトヨタ・ヴィッツが通過していき、これでSS16が終了。SS18のスタート時刻まで1時間ほど時間が空きますが、車には戻らず、そのままこの場所で時間をつぶすことにします。
11時11分、ワークスチームのペースノートクルーがSS出口を通過。この頃からポツポツと雨が降り始めました。
その後は傘をさす程度の雨になり、薄暗くなってきたため、写真もきれいに撮れなくなってしまいました。
WRC2クラスを数台見届けたところで、この場所から撤収しました。
基本、通過していくラリーカーを淡々と眺めるだけでしたが、中には間近に停車してヘルメットを脱いでいるクルーがいたり、応急修理する光景が見られたりと、なかなか楽しむことができました。
さて、今回は駐車場所から近かったということでSS出口を訪れましたが、この場所で見物した経験を踏まえると、来年見物する時はSS入口付近で見物してみたいと思います。
ラリーカーは出口側ではそのまま走り去ってしまいますが(今回みたいにアクシデントがあった車両の修理が見られるかもしれませんが。)、入口側であれば、時間調整や空気圧チェックなどで停車する車両をじっくり観察できるでしょうし、良い場所を見つけられれば、タイヤやブレーキの熱入れのためのウェービングも見物できるかもしれません。
本当はSSでの観戦場所がもっと増えて、気軽に観戦できれば最高なんですが、私としては当面はこんな形での「見物」ですかね。