2023年4月9日(日)、三重県尾鷲市賀田町にある弓山林道から国道42号の矢ノ川峠旧道へとつながる古道を探索してきました。
前回(2)の最後で弓山林道の最上部にある無名の橋まで戻ってきました。
往路でこの橋の付近に来た時に古道が残っているのを確認して、上部側へと歩いています。
今度は下部側へと辿ってみることにします。
こちら側も道跡はまずまず残っています。
路肩の石積みが残っていました。
傍らには炭焼き窯の跡も。
路肩の石積みは、石を整形せず、そのまま積み上げていく野面積みです。
道跡が段々とあいまいになってきました。
また炭焼き窯の跡がありました。
下を通る弓山林道とはまだ大きな高低差があるのに、道跡がわからなくなってしまいました。この前方に小さな沢があるのですが、その先の斜面に続くだろう道跡が見い出せません。
結局、沢伝いに林道へと戻ってきました。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
林道へと下りて来た場所は、往路で川を渡って林道へと取り付いた場所に近いので、もしかしたら古道はこの辺りまで斜面を通り、この場所からつづら折りで川へと下りていたのかもしれません。
ここからは素直に弓山林道を歩いていきます。
往路では川沿いの斜面を通ったために渡らなかった中山橋。
程なく国道42号へと出て、駐車場所まで戻りました。
今回探索したルート図です。赤色が往路、青色は復路だけ通ったルートです。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
今回探索してみて、原型を留めていない箇所が多いのは当然としても、想像していたよりもしっかりと造られた道だったことがわかりました。
歴史的には無名な、地元のための道のようですが、いろいろと資料を引き出したり現地を歩いたことで、現在に残る状態の道となった経緯もおおよそ推測できましたし、なかなか面白味のある探索となりました。
ブログ一覧 |
矢ノ川峠 | 日記
Posted at
2023/05/22 21:49:42