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2024年11月10日

旧挙母街道「御前石道」を探索しました(2)

2024年5月11日土曜日、旧新城市と旧作手村の境界にある山脈「雁峰山」を峠越えする旧挙母街道「御前石道」を探索してきました。

今回探索した道は、現代の「挙母街道」である国道301号の和田峠から東方にある御前石峠を越えるルートで、地元では「御前石道」と呼ばれていました。和田峠越えのルートがメインルートとして利用される以前は、御前石峠越えの道が新城と作手を結ぶメインルートだったそうです。

さて、前回(1)では、雁峰山の中腹を通過する雁峰林道までやって来ました。




ここからさらに山を下って、新城側の新・旧挙母街道の分岐点を目指します。


雁峰林道から分岐した付近では深い掘割道となっていましたが、程なくして平坦な道筋へと変化しました。


しかし、平坦な道筋はほんの束の間で、ふたたび掘割道へと戻ります。


ここはちょっと高低差がありますね。


道筋が酷く洗掘されています。昨今の集中豪雨・大雨の影響によるものでしょう。


ここまで酷い有り様だと忠実に道筋を辿ることができず、やや離れた場所を並行して進むしかありません。




一番酷く抉れている場所へ下りてみました。高低差は2~3mくらいはありそうで、とても街道の跡だとは思えません。どんな豪雨が降るとこんな酷い抉れ方になるのでしょうか…。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

洗掘されてしまった区間はまだまだ続くようです。






もう1か所、底へと下りてみました。もはや狭い回廊になっています。そして、土質はサラサラ・ボロボロな感じ。地面に大量の豪雨が当たったり、強い雨水が流れると容易に削れてしまいそうです。


溝のように抉れた洗掘部分を右へ左へと跨ぎながら進んでいきます。


ようやく洗掘区間を脱したようです。


またも怪しげな感じが…。


倒木だけで済みました。


道の分岐点に出てきました。御前石道は直進します。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

またしても洗掘です…。




獣害防止用の柵に突き当たりました。門が付いていましたが、全然動きません。仕方ないので柵を登って越えていきます。


柵を乗り越えてから振り返ると、門が動かなかった理由がわかりました。山側から流れてきた大量の土砂によって門が圧迫されています。土砂の高さを黄色の線で表示しましたが、私の腰くらいの高さがありました。


目の前の草むらを避けて、右側の杉林の中を進みます。


掘割道を下っていきます。


視界がパッと開けると、ようやく新城側の麓の集落が見えてきました。




「これで鬱蒼とした林の中を歩かずに済むなぁ。」と思っていたら、道筋は林の中へと入り込み、また掘割道です…。


そんなに掘割道を歩くこともなく舗装路へと出てきました。


国道301号と御前石道の分岐点へ到着しました。交差点には道標や案内板があるわけでもなく、見た目には単に国道から路地が分岐しているだけです。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

休憩も兼ねて、この場所に鎮座する竹生神社へお参り。




さて、この時点で時刻は15時を回っており、日が暮れる前に駐車場所まで戻らねばなりません。ふたたび御前石道を登り返していきます。


帰り道は忠実に御前石道を戻るのではなく、時間短縮のため地形図に直線的に記されている別の破線道を進むことにします。






途中まではそこそこ道筋が付いていたのですが、緩斜面に出てきたら道がわからなくなってしまいました…。登山アプリで地形図を確認しつつ、斜面を直登していきます。




いかにも古そうな掘割道へ出てきました。地形図を確認してみると、新城市の徳定地区から登ってきた道のようです。この道を歩き、まずは雁峰林道を目指します。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

しっかりとした道筋が続いています。






見覚えのある場所へ出てきました。往路は掘割道の底を通りました。ここからすぐに石仏が祀られている場所へ出るはずです。


石仏が祀られている場所へと出てきました。ここからはふたたび御前石道を登っていきます。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

往路で御前石峠を通過後にルートを見失い、ふたたび御前石道へと再合流した地点まで登ってきました。この先は、往路では通過しなかったルートとなります。








この辺りもオフロードバイクの轍が付いていますね。安全に通行するのは構わないですけど、道跡を破壊するような走らせ方はしないでほしいですよね。他の古道では、盛土道をバンク代わりにして原形がとどめないほどに崩してしまった例も見てますし…。無名の古道も大事な史跡ですから。


雁峰山の尾根を通る林道の一つへと出てきました。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

御前石峠を通過します。


17時15分、無事に日が暮れる前に駐車場所へと戻ってきました。




登山アプリによる今回の探索距離は8.8km。活動時間は5時間03分でした。今回の探索ルート図です。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。


※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

比較用に戦前発行の地形図です。

※ひなたGISより引用・加工。

今回の探索では、昔の峠道が自然災害で徹底的に破壊された姿を目の当たりにしました。今まで行った場所にも崩落して通行不能になっているような場所は多々ありましたが、今回のような「洗掘」でここまで酷いケースは見たことがない気がします。

まあ、史跡・文化財でもなく、登山道として利用されているわけでもなく、ましてや日常の生活の道でもない「御前石道」が復旧されることは無いわけで、この道も近い将来、消滅の憂き目に遭うことになるのでしょうね。
ブログ一覧 | 旧挙母街道 | 日記
Posted at 2024/11/10 16:41:34

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