2024年6月22日・23日、三重県いなべ市・滋賀県東近江市で開催された「いなべ東近江ラリー」へ参戦してきました。今回も「JMRC中部ラリーチャレンジシリーズ」クラスへの参戦です。
今回はサービスパーク内の関係者駐車場への自家用車乗り入れがOKだったので、久しぶりに自分の車を運転してのラリー遠征です。
サービスパークとなるいなべ市大安町の「フジ技研」社員駐車場へとやって来ました。天気は曇天…。ラリーの舞台となる鈴鹿山脈にはどんよりとした雲がかかっています…。
土曜日最初のスケジュールはレッキ(下見走行)。まずは受付があるわけですが、その場で「誓約書を提出願います。」と言われて「えっ!?参加受付で出すんじゃないの?」。
この手の書類は、特別規則書やコミュニケーションではいつも回収のタイミングが明記されていないので、正直本当に困ります(笑)。特に今回のラリーはサービスパークとHQ(本部)が離れているので。もう慣れている人は最初から提出書類一式持ち歩いているみたいです。
仕方がないので、ドライバーやすい氏へ電話してサービスパークからHQまで持参してもらいました。
出だしでつまづきましたが、とにかくレッキへと向かいます。今回のSSは2本の設定。SS1「永源寺」2.11kmとSS2「石榑峠西」10.22kmです。
最初にSS2をレッキ。初めての10kmコース。国道421号石榑トンネルの旧道で、普段は利用されることのなくなった道のため、路面状況は非常に悪いです。滋賀県側から三重県側への走行。
峠にシケインがあり、ここから1kmの区間がコンクリート舗装の急な下り坂でかつ極狭。「これSSに使っていいの?」と率直に思いましたね。
SS2を2回レッキした後、続いてSS1へと向かいます。
ところで、リエゾン(移動区間)で利用する国道421号ですが、東近江市内にある永源寺ダムのダム湖沿いの区間で長らく拡幅工事をしております。ここで普段はない工事渋滞に巻き込まれてしまいます。
SSコースをレッキで走行できる時間は指定されているので、到着が遅れてしまうとコースを2周できるところ、タイムオーバーで1周しかできないこともあり得ます。だいぶヤキモキしましたが、幸いにも間に合って、2回レッキすることができました。
レッキが終わり、サービスパークへと戻ってきました。次は車検の準備です。
レッキで作成したペースノート。走る車中でノートを抱えながら作成するので、記入した文字はぐにゃぐにゃです(笑)。2周目で修正や追記をさらにしているので、お世辞にも綺麗なノートではありませんね。
今回も無事に車検通過しました。
ドライバーズブリーフィングのため、ふたたびHQへとやって来ました。HQは「FUJIHUB」というカフェ内に置かれています。翌日はここがセレモニアルスタートの場所にもなります。
ドライバーズブリーフィングでは、事務局側から「今回、初めて『永源寺』のSSを設定しました。初めて使用する区間なので、距離は2.11kmと短いものとなりましたが、実績を重ねてSS距離を5kmにまで延ばしたいと考えております。その辺りを踏まえて、みなさまご協力をよろしくお願いします。」との話がありました。「だから『永源寺』でクラッシュするなよ、わかってるな?」ということでしょう。
その他、質問した選手と回答の歯切れの悪い事務局の間で、ちょっとした問答もありましたが、取りあえずは滞りなく終了しました。
今回の宿泊先である桑名市内のビジネスホテルまでは私の車で移動。レッキで撮影した車載動画でペースノートのチェック後、ホテル内でささやかに「前夜祭」を執り行いました。
「前夜祭」終了後は部屋へと戻ってペースノートの清書。それから、SS2「石榑峠西」の過去のオンボード映像をYouTubeで探して、レーシングスピードでのペースノートの読み合わせとロストしそうな箇所のチェックを眠くなるまで繰り返ししていました。
普段はここまでしないのですが(それもどうかと言われそうですが。)、レッキをして路面や道路そのものの状態の悪さがあまりに気がかりだったのと、その状態のSSを「雨天の中」でアタックする可能性が大だったということ。そして峠から後半5kmの急な下り区間…。
翌23日日曜日。サービスパークは雨で水浸し…。劣悪な環境でのSSアタック決定です…。
それでは走行タイムと簡単なラリーの内容について。今回、私たちのクラスには11台が参戦しています。
SS1:2分09秒5(58.6km/h)。クラス4位。
クラストップから8.3秒差。
スタート直前にドライバーやすい氏が絶叫!突然、バッテリーのチェックランプが点灯したとのことで、猛然とブリッピング。爆音が轟きます。
オフィシャルに咎められはしないかとヒヤヒヤしましたが、そうなる前にランプが消灯し、ひとまず事なきを得ました。「もしかしたらSS中に止まるかもしれない。そうなったらごめんね。」と言われましたが、それはもう仕方がない(笑)。
このスタート前の出来事でSSの感想は何とも…。まあ、普通のSSでした。
SS2:12分03秒8(50.8km/h)。クラス4位。
クラストップから15.4秒差。
「このSSは無事に完走することだけ考えよう。でないと、家に帰れなくなるから。」というような会話をしたような気がします(笑)。
多分、今までのラリーの中で最高に集中してノート読んでいたと思います。本当に最後まで気が抜けないコースでした。しかもスタート時に「フィニッシュ地点でヴィヴィオがクラッシュしているから注意するように。」との指示が出てましたし。
SS中のアクシデントとしては、一つ目に峠にあるシケインでスリップして直進し、斜面へ軽く乗り上げたこと。これはすぐにバックしてラリーを再開。
二つ目はスタート時の指示にあったヴィヴィオのクラッシュ場面との遭遇。SS最後となる左ロングコーナーの入口までやって来たところ、ヴィヴィオのクルーがOKボードを持って「左へ寄れ!」とジェスチャー。
いつクラッシュした車が現れるのかと心配で「左寄り!左寄り!」と連呼してましたが、コーナー立ち上がりにあるフィニッシュラインの直後、横を向いてガードレールに突き刺さったままのヴィヴィオが突然目の前に現れ、思わず二人して声を上げてしまいました(笑)。だって、車一台分の隙間しかなかったのですから…。
前戦に続いての悪コンディションの中、今回も何とか無事に完走いたしました。今回は本当にヤバかったです(笑)。車の汚れが状況を物語ってますよ。
結果はトータルタイム14分13秒3でクラス4位。クラス3位とのタイム差は1秒でしたが、ラリー中にタイムをチェックしている余裕はありませんでしたからね。無傷でサービスパークへと戻れただけでありがたかったです(笑)。
正式結果を持っている間に、SSを4本走ってきた地方選手権組も続々とパルクフェルメへと帰還。
本降りの雨で、私たちのサービス区画は完全に水溜りの中に…。
正式結果を確認したところで現地解散となりました。
解散後、また国道421号石榑トンネルをくぐって、道の駅「奥永源寺渓流の里」へとやって来ました。
職場へのお土産としてこちらを購入。
夜はサービス員で来てくれたやまだ君をねぎらうために焼肉屋で打ち上げしました。
おまけで、SS2「石榑峠西」10.22kmのペースノートを載せておきます。興味のある方はどうぞ。表題の「SS1 永源寺」の文字を消してあるのは、レッキ用ロードブックをもらって確認したら、レッキがSS2→SS1の順だったからです。
