2025年8月10日土曜日、久しぶりに土・日・月と3連休になったので、「せっかくの3連休、どっか遠出しないと!」ということで、静岡県の大井川流域に通る大井川鐡道の駅をいくつか巡ってきました。
当日はあいにくの雨天でしたが決行(笑)。新東名高速を島田金谷ICで下りて、大井川に沿って曲がりくねった国道473号や静岡県道63号をのんびりと走行。
トイレへ行きたくなったので、道の駅「川根温泉」で小休止。この道の駅からは川根温泉笹間渡駅が近いので、歩いて行ってみることにしました。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
駅に着くと、ちょうど折り返しの電気機関車牽引の客車列車が停車中でラッキーでした。この茶色の電気機関車はE10形ですね。
5分後くらいに発車予定だったので、急ぎ元来た道を戻り、道の駅の横に架かる鉄橋へと向かいます。
何とか間に合いました。列車が鉄橋を渡り始めます。
けっこう強い雨が降っていたので、雨粒が写真に写り込んでいます。
列車の最後尾にも電気機関車が。「えっ、EF65形?でもなんか短い…。」と思ってよく見たら、旧西武鉄道のE31形でした。顔はそっくりですからね。
現在、大井川鐡道は線路被災により新金谷駅からやって来た列車は、川根温泉笹間渡駅で折り返し。この駅は単線なので、機関車の前後入換ができません。だから前後に機関車が付いているわけですね。
次にやって来たのは青部駅。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
この駅は休止区間の中にあるので、線路上に雑草が茂ってきています。
川根駅方面は、まるで廃線のような様相となっています。
2020年11月1日に青部駅を訪れた時の写真です。この時は当然通常運行していて、勾配標はへし折れていますが(笑)、線路上には全く雑草が生えていません。
この後は千頭駅横の道の駅「奥大井音戯の里」に立ち寄り、千頭駅も訪れましたが、たまたま列車の発着がない時間だったので、すぐに移動を再開します。
大井川をさらに上流へと進み、長島ダムまで来ました。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
ダム横にある長島ダム駅を覗いてみます。
アプトいちしろ駅~長島ダム駅間は90‰(1000m進む間に90mの高低差ができる勾配。)という急勾配のため、日本で唯一アプト式(レールの間にラックレールを設置して、機関車側にあるピニオンギアと噛み合わせて急勾配を走行する型式。)を採り入れています。
長島ダム駅からアプトいちしろ駅方面を眺めていますが、目で見える範囲にはラックレールは見えませんね。
アプトいちしろ駅へ向かう区間を望遠で眺めてみます。鉄道として見るとやはり急勾配ですね。
長島ダム沿いの道をさらに奥へと進んでいきます。
次に立ち寄ったのは閑蔵駅。ちょうど千頭駅行きの列車が到着しました。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
この区間は、もともとダム建設や保守用に軌間762mmで敷設された鉄道に由来するので、車両のサイズも小さなものになります。
閑蔵駅の井川駅側はすぐにトンネルとなっています。
閑蔵駅の構内を見て回ります。構内と言っても、山に挟まれた地形に線路とホームがあるだけの小さな駅です。
スプリング式ポイント。これだけ間近で見ることができる場所は、あまりないでしょうね。
さて、閑蔵駅までの道路はおおむね対向2車線が確保されていましたが、閑蔵駅から井川ダムまでの区間は1車線から1.5車線。落石もあったりするので、少々注意が必要となってきます。まあ、狭い山道は走り慣れているので、そんなに苦にはなりませんでしたけどね。
ようやく井川ダムに到着しました。また天気が悪くなってきているためか、気温は22℃しかありません。
今回、ダムはオマケなので、井川線の終着駅である井川駅へと徒歩で向かいます。
道路から階段を登ると井川駅の駅舎の前へと出ました。登ってきた階段以外に駅舎へと行くことができるルートは無いようです。
井川駅からの発車時刻についての案内が掲出されていました。井川駅から乗った場合だと、列車の終点である千頭駅まで行ってから折り返すことはできないダイヤになっているということですね。
駅構内を見るため、駅舎から道路へと戻ります。道路の右側に残る橋台は、井川駅のさらに先にあった堂平駅までの線路の跡です。
井川駅の構内。今はガランとした構内も、昔は終点らしく客車や貨車が留置されていたんでしょうかね。
最後に堂平駅までの廃線跡を歩いて行きます。この区間は1971年(昭和46年)に廃止となりましたが、現在は遊歩道として開放されているので、誰でも通ることができます。ここからは熊鈴を鳴らしながら進みます。
井川駅との間にあるトンネル。先ほどの道路脇の橋台を渡るとすぐにこのトンネルをくぐり、ここへと出てくるわけです。
廃線区間のレールと枕木は撤去されずに残されていて、1988年(昭和63年)〜1996年(平成8年)には、発電所建設の資材運搬のために復活運用されていたそうです。
井川駅〜堂平駅間で2つ目のトンネル。信号機はどこか別の場所から持ってきたものでしょう。
入口から15分ほどで堂平駅跡へと到着しました。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
駅としての遺構はすでに何もなく、このポイントの跡が唯一の名残りのようです。
井川ダムからの帰り道、奥大井湖上駅を遠望。道路と駅をつなぐ通路があるようですが、時間も遅いので今回は止めておきました(疲れたし。)。
今度は、千頭駅から列車に乗って井川線を訪れてみたいですね。いつになるかはわかりませんが。
Posted at 2025/08/30 00:20:22 | |
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