三重県津市美杉町奥津と上多気の間にある峠、旧伊勢本街道「飼坂峠」。その南方の山中にある廃道を2022年5月28日土曜日に探索してきました。
その(1)からの続きとなります。前回最後の地点はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
折り返しから進んでいきます。この付近は表土が薄いのか、杉の根っこが地面にもぐれずに地表を這っています。
崩落地の上部を廃道が通過する箇所へと来ました。
その(1)でこの崩落地を横断した時に見上げた様子がこちら。
廃道まで崩落の影響は無くて無事に通過。通り抜けた場所を振り返ります。
また廃道の路盤が崩落しています。踏み跡を頼りに通過していきます。
石積みの擁壁が残っています。
道幅がしっかり残っている部分も、斜面上部からの土砂が積もり、路盤は全体的に谷側へと傾斜しています。
また石積み擁壁が現れました。わずかに残っています。
ここから私レベルでは難所となる路盤の崩落箇所が連続して現れます。このような場所が現れるたびに横断ルートを考え込むため、ただ歩いて進むよりもおのずと時間が掛かることになります。
さらに状況のひどい崩落地。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
固い地盤に小石交じりの崩土が乗り、足元は切り立った急傾斜地。頼りとなる樹木などが無い場合、距離が短くても横断するのに非常に神経を使います。
一難去ってまた一難。次々に現れる崩落地を横断していきます。
ようやく廃道の路盤が復活しました。
と安心するとまたも崩落地。崩落地の上部に付いている靴の横幅ほどの踏み跡を慎重に進みます。
枯れ沢を横断。
岩の露出が目立つようになり、廃道が残っていても道幅が狭まってきています。
枯れ沢に残っていた石造暗渠。
長めの石積み擁壁が路肩に残っています。
蔓にぐるぐる巻きにされてしまった木。
山の突端部を巻いていきます。
沢に出てきましたが、立っている場所から沢を渡っていたと思われる場所までの路盤が跡形もなく消失しています。写真中央部にある石群が、橋台か擁壁の残骸だと考えられます。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
廃道が通過していた場所での横断はあきらめ、少し引き返して手がかりのある斜面を沢底まで下り、対岸の斜面を登り直して沢の先へと迂回しました。
この崩落地の横断も泣けてきました。石積み擁壁の一部が残っているので、元々の道幅が推測できます。
うっかり足を滑らせたら、何十mも下の谷へ向かって恐怖の滑り台を滑り落ちることになります。
崩落地を振り返って撮った写真。こちら側からの方がこの場所の危うさがわかりやすいかと思います。
ふたたび路盤が復活です。
道の折り返し。ヘアピンカーブの部分が埋もれてしまい、上下の道のつながりがわかりにくくなっています。
植林地から自然林へと樹相が変わります。
崩落地の最上部の一つを横断していきます。まだ幅に余裕があるのでいいですが、全体的に谷側へと傾斜しているので、やはり横断には気を遣います。
どんなに山の上であっても、水が湧く場所があるとぬた場ができますね。
細い道跡が奥へと続いてきます。
細い道跡すら消えかかってきたところで、ようやく峠に到着しました。事前情報どおり深い切り通しになっています。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
その(3)へ続きます。
Posted at 2022/07/17 21:51:47 | |
トラックバック(0) |
ドライブ・道路・廃道 | 日記