2024年4月28日日曜日、北設楽郡豊根村三沢粟世から山内~霧石峠~大立とつながる峠道を探索してきました。
スタート地点となる豊根村三沢粟世へとやって来ました。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
この時点での予定としては、まず粟世から山内へと至る峠道を探索し、時間に余裕があるようだったら、さらに山内から霧石峠へと至る峠道を探索してみます。
こちらは戦前の地形図。赤線が粟世と山内を結ぶ峠道となります。

※「ひなたGIS」より引用。
豊根村誌によると、伊那街道上津具宿(設楽町津具)から分岐し、霧石峠を越えて豊根村富山の河合(旧富山村のかつての中心地。佐久間ダムに水没。)とを結んだ「津具・粟世・河合道」と呼ばれる街道の一部にあたります。
それでは探索に向かいます。駐車場所から旧三沢小学校の前まで愛知県道74号を歩き、ここから路地へと入り込みます。
集落内の川を渡ります(河川名は不明。)。橋の名称は「粟世橋」。
正直、今回探索する峠道が粟世のどこから分岐しているのか明確にわからず、取りあえず、川に橋が架かっていたこの道を選んだだけでした。
この程度の橋だと銘板無しでも当たり前なのですが、それがわざわざ取り付けてあるということは、「もしかしたら相応の由来を持つ道かも。ここで正解だったのかな?」と勝手に想像してます(笑)。
廃屋の横から山の中と入り込んでいきます。
作業道よりはやや狭い感じの道が奥へと続いています。
もはや山仕事には利用されていない道なのか、荒れ放題となっています。
車が通れるような砂利道との離合もありましたが、気にせずにそのまま同じ沢筋を詰めていったところ、行き止まりとなってしまいました。
周囲を見渡しても斜面を登るような道筋は見い出せず、仕方がないのでこのまま直登していきます。
斜面の上部を通る車道へと出てきました。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
この場所から分岐していく豊根村道梨畑山内線へと進みます。おそらく山内へと向かう昔の峠道を由来とする村道でしょう。
普通の車でも走行できそうなフラットダートの村道を歩いていきます。
草地になっている場所から、斜め左側へと下っていく細道へと入り込みます。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
想像していたよりもきれいな道筋が一直線に下っていっています。
左側はこの沢筋の源頭地になっているようで、湿地帯になっています。
このまま沢筋を進んでいくものかと思っていたら、いきなり沢筋を離れて、急斜面の只中を進んでいきます。
道筋が無くなってしまいました。ここで流れの無い沢を渡り対岸へと折り返して進みます。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
緩いヘアピンカーブを曲がっていきます。
ヘアピンカーブを曲がった先で、樫谷下(かしやげ)へと向かう峠道が右側へ分岐していきます。
戦前の地形図では、この地点の分岐になります。

※5万分の1地形図「根羽」:明治41年(1908年)測図・昭和8年(1933年)要部修正測図。
分岐を通り過ぎるとすぐ折り返しがあります。
砂防ダムの上へと出てきました。斜面が軽く崩れているので、通過に気を遣います。
ボロボロになった小橋を避け、小さな沢を跨いで越えていきます。
この辺りから先は、砂防ダムの建設工事によるものか道幅が拡がっています。ただし、所々薮になっていたり、路面も悪くなっています。
道を下っていくうちに、頭上に並行して平場が続いていることに気が付きました。少し戻って、平場へと登ってみます。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
やはり、道のような平場が続いています。
凹地へと出てしまい、この場所で平場は途切れてしまいました。
凹地の中を眺めてみると、木材が突っ立っています。おそらく、かつてはこの場所に桟道が架かっていたのでしょう。
平場の幅の狭さや斜面の険しい場所を通過している点からみて、この平場は峠道の旧道ではなさそうです(そもそも、もっと低い沢沿いを進めるため。)。おそらくは、木材搬出のための木馬道の跡ではないかと思われます。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
さらに下っていくと、斜面の上部に石垣が続いていました。やはり木馬道の跡である可能性が高そうです。
この分岐で左側へ進めば、先ほどの石垣の先へと行けそうでしたが、今回の本題ではないので、山内の集落へとそのまま下っていきます。
山内の集落へと出てきました。駐車場所を出発してから峠越えをして、2時間余りの行程でした。
そのまま集落内を進み、古真立川の橋を渡って県道426号へと出てきました。
場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。
この時点で時刻は10時30分過ぎ。まだ十分時間があるので、このまま次の予定である山内~霧石峠の峠道を探索することにします。
※その2へ続く。
Posted at 2024/09/16 15:08:10 | |
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豊根村 廃道 | 日記