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イイね!
2012年07月01日

私がいすゞに興味はあったがスバルに興味は無かった理由

 ピアッツァ乗りにいすゞ好きは多い。
 SVX乗りにスバル好きは多い。

 しかしながら、私はいすゞは好きでもスバルに対して特別な思いはなかったりする。

 その大きな部分は、デザインに対する考え方やメーカーとしての一貫性の問題だと思う。

 いすゞは117クーペをまだ若かったジウジアーロに依頼して以来、ピアッツァ(初代)、ジェミニ(2代目)とジウジアーロデザインの車を作り続けた。また、幸か不幸かGMグループに入ったことでドイツのオペルとの関係が出来、ヨーロピアンなオペルカデットの兄弟車をジェミニ(初代)として販売した。極めて欧州的な雰囲気を漂わす車種を販売してきた。デザインやカラー展開についての評価が高かったと言える。
 欧州的な雰囲気の車にアクロバチックなCFを組み合わせた2代目ジェミニは、一時月間販売台数でカローラを超える空前の大ヒットとなる。

 一方のスバルのレガシイ(初代)・アルシオーネSVXを出す前のデザインについては、好き嫌いはあるものの、評価が高かったとは言いがたい。レオーネ4WDは雪国での評価の高さはあっても、デザインで好まれたわけではないだろう。アルシオーネは当時のアメリカで、キャリアウーマンに好まれたと言うことはあったようだが、独特のスタイルは広く受け入れられることはなかった。その反動でSVXの開発時に可能な限りアルシオーネのイメージを払拭させるべくデザインをジウジアーロに外注し、イメージが似かねないリトラクタブルライトの提案を拒絶してすらいる。

 レガシイでデザインが急に垢抜けた感があったが、デザインをまとめていく当初のスケッチ段階ではジウジアーロの関与があったらしい。間接的な影響があのデザインを生んでいったことにはなるのだろう。

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 いすゞはGMの要請で米国での小型車販売をにらんだ車の開発をし、国内での販売が低迷。乗用車から撤退する。
 スバルはレガシイツーリングワゴンとインプレッサの成功で大きくイメージアップしていく。ただ、その初期にはイメージシンボルとなるべく開発をしたSVXはバブル崩壊もあってさっぱり売れず、2代続けて失敗をしたことからあっさりとフラッグシップカーの開発をやめてしまう。スバルの企業規模からはやむを得ないことだったかも知れないし、そもそもバブルの熱に浮かされてのSVXの開発自体に無理があったのだろう。

 **

 いすゞは、デザインがよくても世間にアピールする技術がなく、古くさいメカニズムを使うメーカーというイメージがあるかも知れない。しかしながら、117クーペでは日本初の電子燃料制御を導入したり、ピアッツァでは世界初のフル電子制御I-TECを導入したりフラッシュサーフェースを導入する、当時最強のSOHCターボエンジンを投入するなどで初を連発している。マニュアルトランスミッションをロボットで制御するNavi-5を実用化するなど、目立たぬところで結構頑張っている。ジェミニでは4WD DOCHターボも導入している。

 一方のスバルはまさに技術屋で、航空機開発以来の技術力を前面に出し、4WDや水平対向を育て、電子の要塞のような装備を持つアルシオーネを開発したりした。その分デザインがアピールしなかった。バランスがとれてくるのがレガシイからであり、実用性も相まってツーリングワゴンがヒットしていく。

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 しかしながら、自分が車に求めるのは美しいデザインと、そこそこの実用性なので、技術的な面にはあまり惹かれない。ハイテクを導入するほどに手を入れられる部分が減り、故障時リスクが高くなる。

 サスペンションが旧時代的でも、丈夫で美しく実用性も確保されているピアッツァはまさにドンピシャであったと言える。それはいすゞの以前からの流れの中にあり、いすゞの乗用車に対する好ましいイメージができていた。残念ながら米国輸出を主眼に置かねばならなくなった時点で伝統が揺らいでしまったのではあるが。

 一方のスバルでは、アルシオーネSVXは突然変異で生まれた感が否めない。メカニズムこそそれまでのものを発展させてはいるが、車格でそれまでになかったものを目指してかなり欲張ったり、極力先代アルシオーネと重ならないようにしたり、さらに売れないとなればその存在がまるでなかったかのごとく扱われたりと、どうもスバルの歴史の中でも浮き上がってしまっている。ならば輸出仕様と同様に「アルシオーネSVX」ではなく「SVX」として売ればまだ突然変異感は少なくなったのかも知れない。


 なので、どうもSVXに対する思いがスバル車全体とはつながりにくい。
 レガシイやインプレッサに対しての好感情ともつながらないのだ。

 それ故、SVXの自分の中の位置づけは、117クーペ~ピアッツァ~SVXなのである。スバルの車種の中のSVXではないのである。これがつながる先が見いだせないので、現代の車に余り興味が持てなくなっている面もある。

 **

 117クーペは当時の車のデザインの要素を多分に持っていても極めて美しい。ピアッツァは全くアバンギャルドで先進的なデザインを具現化していた。そこに行くとSVXは目立つ要素に欠ける。低く幅広な車体に優雅な曲線も持ち美しいのは間違いない。車としての性能・出来は充分以上。しかしおとなしくとがった部分がない。フロントマスクは当時のシルビア・セフィーロと同じ要素を持つ故にぱっと見が似てしまっている。バブル時代の豊かなデザインの中で、よく見なければ埋もれてしまう車であったのは、惜しい。

 頑張りすぎて排気量が大きすぎ、独自パーツばかりのSVXは、オーナーにとって維持を厳しいものにしている。
 それでも残存率が高いことを考えると、オーナーにはよく愛されている車であることも確かなのだろう。




 
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Posted at 2012/07/01 23:31:11

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