塗装に先立ち入手していた初期型のトランクリッドを、「なるべく予備トランクリッドを優先し、どちらか状態のいい方を使って欲しい」として入庫していたが、梱包したままで全く確認をした様子がなかった。フロントマン氏は確認したはずだと言い張るが、保護フィルムを巻いたままで確認できるわけがない。
そのトランクリッドの状態の確認もかねて再度ディーラーを訪れた。
ディーラーのフロントマン曰く、「板金塗装の方から、樹脂トランクでは普通に塗装をしたら歪みが出てしまう。よい状態で塗装されているという個体でどのように塗装したのか知りたいので、その作業をした工場の連絡先を教えて欲しいと聞かれている」と。
どうも2つの話がごちゃ混ぜになっている感がある。
・樹脂トランクの歪み
・塗装の肌から来る中波長の波、ゆず肌を作るような短波長の波
パテ盛りをすれば歪みはとれる、と言う話になっていたが、どうも塗装の肌に見られる中波長の波が意識されていないような感じだ。
[追記]
フロントマンの言うことを信じる限り、樹脂パネルだからやむを得ないという本社板金部門は、樹脂トランク自体がもともと中波長の波を持っていて、それが塗装に現れていると決めつけていることになる。しかし、予備トランクや他のSVXを見てもいない。
そもそも、元のトランクにそんな異常があれば製品として出荷されていないし、そうだったとしても目立つ凹凸なら塗装時にパテで埋めるだろう。
とにかく協力工場の腕の問題ではなく、元が悪いと決めつけたがっている。
[追記終わり]
フロントマン氏は、まるで塗装をすることで波が現れ、それはやむを得ないことであるかのようなことを言う。パネルの歪みの問題がごっちゃになっている。
トランクにある問題をフロントマンが十分理解せず、さらに板金塗装部門の言うことをフロントマンがよく理解していないために、話の混乱が起きているようだ。おかげで板金塗装側が中波長の波について実際どのように考えているのかが全く分からない。
これではクレーム対応もうまくいくわけがない。
SVXのトランクリッドの場合、個体によって異なるが、多少トランクリッドに歪み、凹凸がある場合がある。今回の個体には目立つ歪みの記憶がないが、部品取りになってしまった個体は少々大きめな歪みがある。

↑解体部品のトランクリッド。フラットな映り込み。
そこで初期型トランクリッドを見てみたのだが、これも多少の歪みはあるし、クリアの劣化、塗面の引け、劣化もあるのでそれなりの凹凸もある。しかし、今回の塗装での中波長の波はほとんどない。
一方の塗装済トランクは中波長の波、歪みが見える。

↑いかにもこってり塗り込んでしまって、波打ったのを磨いて誤魔化したかのような肌。
ここまでではないが、屋根も映り込んだ電線がのたうち回っていた。磨きを再度行った後は普通程度にはなったが、鏡面仕上げには及ばない。
羽鳥さんのところで塗装したピアッツァの屋根を見てみると、
細かな肌は落としていないのでいわゆる鏡面仕上げではないが、電線がのたうち回るようなことはない。
もともと屋根は平面であらが目立ちやすく、塗装難易度が高いため、工賃も高い。協力工場はそれに見合わない塗装しかできていなかった。
ディーラー協力工場の塗装レベルが高くないのは明らかだった。
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トランクリッドや屋根の塗装部分は、再塗装すればクレームが多いことが予想される。
それ故に、スバル本社がクレームや対応についてのデータを持っている可能性があるので問い合わせてみることを提案した。が、フロントマン氏の頭の中には別のことしかなく、それはできないというばかりで、なかなか理解してくれなかった。
製品の修理でのクレーム情報が本社に情報が集まっている可能性があり、それを問い合わせるというのはごく当たり前の発想ではないかと思うのだが、まるで考えになかったという。
なんとも不思議だ。
[追記]
気にくわないのは、協力工場が予備トランクを確認していないのみならず、本社板金部門も実車の塗装済トランクを見て樹脂トランクが元々持っている凹凸が現れていると決めつけているらしいことである。
比較対象にできる予備トランクがあるのにそれを見ていない(入庫している他のSVXを見てもいい)。フロントマンが予備トランクリッドがあることを知らせてもいないのか、板金部門が比較対象を考えもしないのか。
とにかく協力工場の仕事結果は不可抗力だという話にしたがっているのがありありとしていて、腹立たしい。
フロントマンが、不具合があることをはっきりと認めたがらないのも腹が立つ。
こちらは無理のある要求をするクレーマーではない。
[追記終わり]
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2012/11/25 18:25:25