2013年01月26日
人身傷害保険の保険額ようやく確定へ
2009年5月に被った追突事故で、自分の保険会社に人身傷害保険(人傷)を査定させていた。約款では明確でない後遺障害に対する遺失利益額の減額分について交渉していたが、これがようやく確定した。これの支払いを受ければ、いよいよ事故加害者を相手取っての訴訟へと移っていく。
一応人身傷害保険についておさらいしておくと、
・自分の過失分も含めて体に関する損害分をカバーする保険。
これに入っていない場合、自分の過失分は自分の財布からの持ち出しになる。事故処理の実態として、完全なもらい事故でも双方の過失とされることが多いため、有用な保険である。
・通常は相手との示談後の支払いだが、示談前にも請求できる。
一般的には相手と過失割合を協議し、全損害額を確定させてから、相手から支払われなかった分を請求する。しかし、先に請求することも出来、この場合、相手との交渉の必要がなくなる。
・人傷の保険金額は比較的明確で誤魔化されにくい。
相手との協議をしても、損害額を請求しても相手保険会社はまずまともには応じない。相手保険会社はあれこれ誤魔化して自賠責から支払われる金額+αを提示し、自社の支払いを可能な限りゼロに抑えようとする。計算の根拠は開示されないので、いくらでも誤魔化されてしまう。しかし人傷では保険約款に基づいて支払われるので根拠が明確である。
自分の場合は、人傷を先行して請求し、損害額の不足額をこちらの保険会社と共に訴訟で相手に請求する。人傷先行では人傷社が相手に対して訴訟を行うので、合同の形で訴訟することも不可能ではない。
市中の弁護士は人傷先行では過失割合に頓着しないため、その過失割合に基づき人傷社が相手から取れる額が少なくなりがちである。過失割合を保険会社が行う訴訟で決着できれば、保険加入者が独自で訴訟を行うより過失割合が有利になる可能性が高くなる。そのため人傷社は相手からより多く取れ、人傷社が実質支払う金額が少なくなる可能性が高いので、合同での訴訟は人傷社のメリットになり得るのだ。
人傷はあくまで任意保険基準の計算によるものであるので、訴訟で裁判所が認める額に比べて低額である。そこで、その差額を請求する。
差額分に加えて弁護士費用や遅延損害金も獲得できるので、訴訟はメリットが大きい。
追記
自分の保険会社も、保険会社である以上決して気前よく払ってくれるわけではない。
しかし、人傷は約款に基づき払われるので内容が比較的明確である。100%相手の過失であっても対応する。
そして、彼らも人傷で支払えば被保険者に代わって事故の相手方に求償するので、利害は一致する。
自分の保険屋は敵でもあり味方でもある。それを踏まえて行動するとよい。
ただ感情的に相手保険会社や自分の保険会社を罵ったところで、事態がよくなる可能性は低い。利害をよく考えて利害の一致する方向を見つけ出して行動することが賢明だ。
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Posted at
2013/01/26 13:22:43
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