うちのピアノはタッチが重い。
自分自身としてはある程度重い方がニュアンスを作りやすいのでいいのだが、それにしても重い。
アクションを限界までスムーズにしても重いので、メーカーが重い設定をしているのだろう。
スタインウエイなど現代のピアノは50gのおもりを置くと沈みはじめる重さにしているそうだ。
そこで調整をすることにした。
本来は鍵盤の木材の中に穴を空けて丸い鉛をはめ込むのだが、既存のものを削り取って穴を塞ぎ、新たな穴を空けて鉛を埋め込むのは非常にめんどくさい。
そこで、鍵盤の裏側に鉛を貼り付ける方法がある。
ところが、これが高い。ピアノ関係の業者から手に入れると約3kgで7000円ほど(もうすこし安いものもある)。これを2セットぐらいは使うのでコストがひどく高い。
何かいいものはないかと探して、ピンと来たのが、タイヤのバランスウエイト。環境配慮で鉄製が増えているが加工が困難なので鉛製を探した。
大概が5gと10gの組み合わせで、1kgあたり1000円ちょっと(探せばもっと安いものもある)。私は6kgで3600円というのを見つけた。
鍵盤の幅に合わせるには10mm以下である必要があるが、10gは確実に10mmを超えるのが普通。そこで、半分に切って5gにしてしまうことにした。鉛はこういうことが簡単にできるので便利。溶かしてしまうこともできるし。
切るにははさみでも切れるが曲がってしまうので、、それを解決したウエイトカッターが最も優れている。
鍵盤に乗せて重さを量るおもりは分銅があるといいが、なるべく安くすまそうと10円玉(4.5g)と1円玉(1g)の組み合わせで50gにした。
鍵盤上におもりを置いて数や位置を変えながら分銅で確かめ、OKなら裏におもりを貼っていくのだ。
下がるときだけでなく上がるときの力にも配慮せねばならないが、うちのピアノの場合そこは余裕がある。上がるのに抵抗があるところはハンマーの動きが渋くなっているのでそう言う部分も調整する。
今1オクターブほどやったが、おもりが細かいので1鍵ずつ計って張っていると結構時間がかかる。ふつうはどんどん計って印を付けていって、あとから印に合わせて張っていくようだ。これなら効率がいい。
やってみると、20gほど追加すると具合がいい。
しかし、こう言うことを書いていると、また営業妨害などと言って脅されるのかなあ……。しかし、自分でこんなことをやる人は滅多にいないだろう。
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楽器 | 日記
Posted at
2013/10/03 18:26:35