STAP細胞については驚くことばかり。これで一気に再生医療が進展するやに思われたのだが。
自分にとっては専門外な領域だけれど、にわか勉強で多少知見が広がったのはよかった。何より現役の研究者による解析やらいろいろな専門の人でないと分からないポイントを解説しているものを見られたのはよかった。
es細胞は胎盤にならないと言うが、蛍光タンパク質遺伝子を組み込んだes細胞でキメラマウスを作ると、胎児由来の血管が胎盤内にあるので胎盤が光るというのは合点がいった。逆に光らないとなるとキメラ率が低いか、常識(es細胞は胎盤にならない)にとらわれてのねつ造が疑われることになるらしい。
こんなことはやはり専門の人でないと分からない。
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とりあえずSTAP細胞についてはおおよそ状況が見えたようで、少なくともリンパ球をリセットして作ることはできていないし、脾臓から幹細胞を取り出していた可能性についても遺伝子の解析からSTAP細胞だとしてes細胞が使われていた可能性が濃厚で、実在しない可能性が高い。
論文のコピペだのデータねつ造だのは詳しいことは専門のまとめページを見ていただけばいいのでここでは特には示さない。
お金がらみの背景も言われているけれど、それもここには特に示さない。
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しばらくSTAP細胞関連のことを書くこともないかな。
追記:
STAP細胞が幹細胞である傍証に酸による処理でOct4(胎児の幹細胞にある因子)が発現することがあり、
他の研究者によって確かめられている。しかし、Oct4の発現=幹細胞になったとは限らない。細胞がストレスによってOct4を発現して死んでいくことが分かっている。
サイトカインによっても発現しやすいらしい。
「ヒトT細胞はサイトカインで刺激するとOct4などのstem-cellマーカーが発現誘導されるとする報告もある」ようです。
Modulating the differentiation status of ex vivo-cultured anti-tumor T cells using cytokine cocktails.
(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23207483)
Oct4発現だけでは幹細胞になったとは言えない。この現象が幹細胞ができているという仮説につながったのかも知れないが、結局証明できていない。
STAP細胞とされているものがes細胞と同一であることが示されているので、単離できないとされていたSTAP細胞塊にes細胞が混ざっていた(混ぜられていた)可能性が高いのだろう。
追記:
やっぱりハーバードのバカンティか。
日本の研究者が、予算獲得のために利用されているらしい。
新たな万能細胞「STAP細胞」の開発の黒幕!?:ヴァカンティ4兄弟!?
http://quasimoto.exblog.jp/21631401/
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サイエンス | 日記
Posted at
2014/03/12 15:35:51