2014年05月03日
IEが使えないからgoogleで検索するって?
脆弱性が発見され、IE使うなの件。
IEがなんだか分からないどころかブラウザというものがなんだか分からず大混乱の模様。
IE(の検索)が使えないからとIEでgoogleのページから検索するという訳の分からない事態も起きている模様。
そういう状況の中でgoogle ChromeやFirefox,Operaなどをダウンロードしてインストールするなんてまず無理(IEを使わずにどうダウンロードするかはハードルが高すぎるのでそれはともかく)。
個人に対応を求められるのに、内容がまるで理解できておらず自分で問題に対応できないものを、普通の人が使うこと自体が異常。
まあ自動車だって内容が理解されないまま使われると言えばそうだが、異常が起きる頻度がまるで違うし対応の専門職(修理業者)がいて、緊急対応部隊(JAFなどのロードアシスタンスサービス)もいる。
理系出身の若手が「今、検索ができないので皆が困っている」というので何かと思えば「脆弱性でIEが使えない件」の話だった。彼の頭の中ではブラウザ=検索であるらしい。あまりに今どき。
自分が小学生の時から進化につき合ってきたパーソナルコンピュータの理解と、単なる道具として最近つき合いだした人々の理解とがとてつもなく離れていることを実感してしまった。
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ちなみに、自分は元々攻撃を受けるリスクが高く動作が重いIEはほとんど使っていない。これはかなり昔から。
IEが伸びてきてからはメインをNetscape Navigatorに切り替え、その後はOperaやChromeを使っている。Firefoxをインストールしているマシンもあるがメインにはしていない。
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今回の件では、会社などでもかなりの混乱が起きている模様。なんだかよく分からないまま限られたアプリケーションだけを業務に使っている人たちの世界だから、当然そうなる。
ただ、そう言う組織で、理解をしていない人間が情報管理責任者になっていると悲惨。訳の分からない禁止事項ばかりが増えてひたすらに理不尽な面倒が増え続ける。
ある学校では、一般の会社などでの個人情報やプライバシー情報が漏れることへの対策をとり入れた結果、家でプリントやテストを作れなくなったり、各種データを持ち込みにくくなったり、自分が作った文章やデータを自分のものとしてストックできなくなったりしていた。
教科書の指導書にDVDが当たり前についてくるのに、学校が用意するPCにデータの出し入れの制限のためDVDドライブがないモデルを採用していた。
共用の外付けドライブはあるが、つなぐ度にいちいち許可願いを出し、許可を受けてから接続しなくてはならないという実態を無視した管理ポリシーになっていて極めて使いにくい。
アプリケーションは許可願いを出し、年に数回来る業者でないとインストールできないので、その場その場で必要になる教育用アプリケーションソフトや様々なツールが実質使えない。
教員が業務に使うPCはネットに接続できず調べ物もできないのに、生徒が使うマシンは接続できたり。しかし大きな予算を投じて生徒用PCを導入したからPCを活用しろという圧力はかかってくる。
教員は職場だけで仕事が完結しない悲しい仕事であると同時に、学校には帰属しない個人の制作物を仕事に使う仕事でもある。様々なデータやアプリケーションを使わないと教育活用などできるわけがない。職場だけで全てが完結し、入れることも出すことも許さない情報管理がなじまないのは当然だ。それを理解せず業者の勧める情報管理管理ポリシーを採用するからとんでもないことになる。
そう言う管理がなされる組織は往々にして風通しが悪いから、改善もなかなか進まないものだ。
まあ科学技術予算や運用について、理解できていない文系出身の官僚や委託委員、政治家が判断するという悲惨な状況とある意味にている。
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Posted at
2014/05/03 22:55:23
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