
DNAの二重らせんの発見者と言えば、ワトソンとクリック。DNAの塩基同士が相補的に向かい合い、3.4nmで1回転する
二重のらせん構造のモデルをわずか2枚の論文にまとめ、ノーベル生理学・医学賞を受賞している。
彼らは実験もせず、シャルガフが見つけたDNAの塩基の割合の経験則と、独自にDNAのX線回折を行っていたフランクリンのデータ(二重らせん構造を示していた)をウィルキンスの手引きで盗み見たものからアイディアをまとめたことでもよく知られている。また、フランクリンが英国医学研究機構に提出した非公開レポートが、同機構で予算権限を持つクリックの指導教官を通じてクリックに渡っていたという。
ワトソンは人種差別主義者としても有名で、問題発言が多い人でもある。
自分は高校生の時に
『二重らせん』(ジェームズ・ワトソン著 講談社ブルーバックス)を読み、感激した記憶があるが、実像はどうもどろどろして決して気分のいいものではなかったらしい。

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発見者の一人、クリック博士だが、2004年に亡くなっている。
クリック博士はサンディエゴのソーク研究所で研究を続けていたのだが、自分と同じマンションに住んでいるHさんという研究者が同研究所にいたことがあり、その彼からクリック博士の車のナンバープレートの話を聞いた(当時はまだクリック博士は存命だった)。
ナンバープレートには
AT GC
の文字がならんでいたという。もちろん、DNAの4つの塩基の頭文字であり、その相補的な組み合わせである。
この話は一部では有名らしい。
クリック博士の白いベンツの写真を別な研究者が公開していたことがあるが今は見かけないようだ。
W210であったようで、今となっては貴重な写真だ。

W210(上はクリック博士のものではない。博士のものはサンルーフ仕様)は、登場時、ぎょろっとした丸目に驚いたものだ。ワゴンはうまく合っていたがセダンはどうも唐突な印象だった。後にモデルチェンジでライト周りのデザインは長細く改められた。
同じ時期、ホンダ インテグラも丸目で失敗している。本来丸目はオーソドックスなライトデザインだが、グリルレスなデザインが全盛となった上に4つのサイズ違いの丸目が並んだことが、異形の生物を連想させたようだ。
(冒頭の図はwikipedeaより引用)
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Posted at
2014/06/22 11:50:50