2014年12月25日
人口減少社会と不動産
アパート経営だの、ワンルームマンション投資だのの広告を見かけるのだが、不動産価格が上がり続けた時代と違い、資産価値や生命保険代わりとしてのアピールしかできなくなっている。
しかし、資産として価値を保てる物件は限られている。都心の利便性の高い、築年数の浅い物件だ。そうでないと、空き室に苦しむことになるし、そうした物件は売るに売れない。一棟アパートと違って、ワンルームマンションは共有であるため、経年劣化や災害時の建て替えも容易ではない。
大学近くで学生を当て込んでアパートを経営している人がいたが、学生がアパートに住まなくなってきて空き室が増えてきたりもしていた。志向の変化もある。
不動産を持つことは、地震など災害のリスクを負う。上物が使えなくなるだけでなく、被害状況によっては土地の価値(ワンルームマンションで土地の価値を言うほどの面積があるとも思わないが)も大きく下がってしまうこともある。
そもそも、人口が減少し続けていくことが確実な社会において、不動産価値は平均して減少していくことになる。供給が少なく需要の高いエリア以外は投資としてダメだと言うことだ。
アベノミクス不動産バブルも、すでに陰りが見え始め、中古マンションは価格を下げるものが目立ち始めている。売り抜けるなら今のうちという状況になりつつある様だ。
借金をしてワンルーム経営をする場合、基本的に赤字経営になり、金利が上がればそれだけ厳しくなる。ローン完済後に物件は残るが、その換金性は低い。古いマンションから常に賃料を得られるとは限らない。新築は価格下落が激しいので、安く入居状況をつかみやすい中古なら有利さはあるが。
ワンルームマンションなどの不動産経営でうまくやっていくのは、とても難しいだろう。極めて長期の投資になるし、リターンも確実ではない。人口が減るため需要は減りやすいし、株や債権と違って換金性が低いことは極めて大きなリスクになるのは間違いない。
それでもやりたいという人がいるのだろうか。
自分にはよく理解できない。
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Posted at
2014/12/25 05:41:31
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